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デフォルトモード・ネットワークは、脳の“アイドリング・システム”
デフォルトモード・ネットワークは、ぼんやりしているときや何もしていないときに自動的に活発になる脳活動。
そのネットワークの存在を脳科学研究においてはじめて明らかにしたのは、アメリカ・ワシントン大学のマーカス・E・レイクル教授です。
レイクル教授は、ある日ファンクショナルMRI(機能的磁気共鳴画像装置)に映し出される脳の画像を見ていて、不思議な反応を示す部位があることに気づきました。
その部位は、脳の前頭葉内側部と後部帯状回を中心としたネットワーク。
そのネットワーク回路は、文章を読んだり計算をしたりといった課題作業に取り組んでいるときには活動が低下して、何もせずにボンヤリとしているときに活動が高まっていたのです。
その回路こそがデフォルトモード・ネットワークでした。
レイクル教授がさらに研究を進めると、このネットワークが脳の活動維持のために欠かせない役割を担っていることがわかってきたのです。
中でも驚くべきは、「脳の活動エネルギーの大半がデフォルトモード・ネットワークにあてられていた」という点。
なんと、何もせずにぼんやりしているときの脳では、意識的な活動や作業しているときの15倍ものエネルギーが消費されていることがわかったのです。
これは、脳のエネルギー消費から言えば、仕事や作業などの意識的活動よりも、何もせずにボーッとしているときの活動のほうがはるかに重要だしいうことを示しています。
わたしたちは普段の生活ので、仕事をしたり勉強をしたり人とコミュニケーションをとったりといった活動にばかり価値を見出しがちですが、じつは脳にとっては、そういう“活動している時間”よりも、“ぼんやりしている時間”のほうがずっと大切だったというわけです。
それにしても、ぼんやりしているとき、いったい何のためにこんな大きなエネルギーが使われているのでしょう。
レイクル教授は、「これから起こりうる出来事に対して“スタンバイ”をするのにエネルギーを要するのではないか」としています。
例えば自動車が、「エンジンがかかっていて、いつでも発進できる状態(アイドリング状態)を長い時間キープすると、それなりの燃料を消費することになります。
それと同じように、ぼんやり時の脳内は、いつでも仕事や作業にとりかかれる態勢になっていて、そのアイドリング状態をキープするのにけっこうなエネルギーが使われているのではないかというわけです。
しかも、この脳のアイドリングモード・システムは、ただじっと待機しているわけではありません。
アイドリングをしながら自分の置かれた状況をモニタリングして、“これまで自分が進んできた道”を振り返ったり、“これから自分が進もうとしている道”をイメージしたりしています。
待機時間を利用して、自分の行動や進路に間違いがないかどうかを確認する“自分モニタリング機能”を働かせているのです。
そして、最近の研究によって、こういったぼんやり時の“アイドリング&モニタリング・システム”が、脳の健康を維持したり、脳の力をより発揮したりするのに非常に重要な役割をはたしていることがわかったのです。
「脳の老化を99%遅らせる方法 より」
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脳の機能にとって神経伝達物質がきわめて重要な存在です。
ドーパミン、GABA、セロトニンがよく知られていますが、アセチルコリンも重要な役割をもつ神経伝達物質のひとつです。
記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
レシチンはアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
なお、レシチンをアセチルコリンに合成するには、ビタミンB群が欠かせないため、同時にとることが望ましいのです。
ビタミンB12
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メンタルヘルス・脳の生理病理
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戦前はインスリンショック療法、マラリア療法が 統合失調症の「治療」でした、 インスリンの過剰投与によりショックが起きると、 血糖値が正常に戻るまで動けなくなります。 患者さんは病院のベッドにひたすら横たわるしかないでしょう。 すると、患者さんが騒いだり問題を起こさないので、 治療効果がありとされたのです。 戦前、インスリンが初めて人工的に化学合成されたとき、 インスリンの作用はさほど分かっていなかったので、 人体実験を通じてインスリンの作用が解明されます。 マラリア療法では、マラリアに感染させて、 マラリアの発症、経過を観察していたのです。 人体実験なのですが、一応、「治療」ということにしたのです。 マラリアの高熱でベッドに寝ていると、 騒いだり問題を起こさないので、 治療効果がありとされたのです。 こんな人体実験がされれば、寿命は短くなりますよね。 第二次世界大戦中から戦後にかけて、 脳の一部をアイスピックのような器具で壊すのが、 「治療」とされていました。 悪名高いロボトミー手術ですが、 廃人になって、なにもできなくなります。 騒いだり問題を起こすことなく、 一日中、無為に過ごすと治療効果あり、 とされたのです。 最近は向精神薬という遅効性の毒を使って、 寝かせています。 ひたすら寝ていると、何の問題も起こさないので、 治療効果があるということです。 幻覚、妄想が軽減するという治療効果でなく、 国家、社会、家族との関係で問題を起こさないのが 治療効果がある、とされているのです。 戦前も戦後も病床に横たわっていればよい、 というのが統合失調症の基本的な「治療」になります。 さて、あなたは精神医療を信じますか? 向精神薬の副作用で苦しむのは、 患者さんであり、精神科医ではありません。
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