全体表示

[ リスト ]

十二月七日、一老人を雇いて、温泉嶽に登る。次は、その折に詠じた詩である。

漫遊して天草洋を過ぎ、温泉嶽に登る。山奇海嶮(げん)、而(しか)も一句の風景に答うるものなく、慚(ざん)甚だし。戯れに賦す

吾目嘗横幾万丁  吾が目 嘗(かつ)て横たう 幾(いく)万丁(まんちょう)
閑過山海数十程  閑(かん)過(か)す 山海 数十(すうじゅう)程(てい)
譚兵胸次元如是  兵を譚(たん)ずるの胸次 元(もと)是(か)くの如し
畢竟不能文字鳴  畢竟(ひっきょう) 文字もて鳴ること能わず

〇丁 距離の単位。一丁は、六十間(訳一〇九メートル)。

私は何万メートルもの広大な空間を存分に眺めて来た。
山や海を幾十もゆったりと越えて来た。
だが、もともと兵法家としての物の見方しかできないので、
結局、詩文でもって天下に鳴り響くことはできないのだ。

 これまでたびたび述べて来たように、松陰は風景や遺跡を見ても、その捉え方は兵学的であって、感傷的に美文を綴るようなことをしない。自分のそうした特性をよく承知していて、「俺は文人として立つ者ではないさ」と言うのである。


.
buk*u*007
buk*u*007
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事