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十月一日、二日は病床に在った。

病床連日少人臻  病床 連日 人臻(いた)ること少なく
 書剣蕭條遊学身  書剣 蕭條(しょうじょう)たり 遊学の身
 寤寐恍然多感慨  寤寐(ごび) 恍(こう)然(ぜん)として 感慨多く
 肯令二豎役精神  肯(あ)えて二豎(にじゅ)をして 精神を役(えき)さしめんや

 連日、病床に寝ていると、来客は少ない。
 遊学の身の上で、書や剣などの持ち物も寂しいことだ。
 ぼんやりと夢うつつの状態でいると、物思うことも多く、
 病いのために精神を労させるまでもない。

 二豎は、春秋時代、晋の景公が病気のとき、夢に病魔が二人の豎子(こども)になって現われたという故事(『左伝』成公十年)に基づき、病魔をいう。

 結句の「肯」は、反語に用いる事が多いので、反語として解釈すると、右のようなものにならざるを得ない。つまり、海防問題などをあれこれ思うて、病いよりも、そちらの方が原因で精神を労するのだ、と言いたいのであろう。

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