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この日は、次の七絶をも詠じている。
赤馬関にて伊藤木工介を訪う
長山幾畳逆吾来 長山(ちょうざん) 幾畳 吾れを逆(むか)え来(きた)る
繋纜叩門一笑開 纜(ともづな)を繋(つな)ぎ 門を叩けば 一笑して開く
情況千般説難尽 情況 千般 説けども尽くし難し
両肥二筑踏過回 両肥 二筑 踏過して回(かえ)る
長州の山々は幾層にも重なって私を迎えてくれる。
君の家の前に纜を繋いで門を叩けば、君は笑顔で出迎えてくれる。
各国の状況をあれこれ説くのだが、言い尽くせない。
肥前・肥後と筑前・筑後とを踏破して帰って来たのだから。
伊藤に各地の情況を報告したのである。この詩も写実的に伊藤との面会の様子を描写していよう。
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