つい最近刊行されたばかりの『キリストの棺』という本を半日もかからず読み切りました。
原題は「The Jesus Family Tomb」(「イエスの家族の墓」)というタイトルなのだが、明らかに一昨年ヒットした加藤廣の歴史ミステリー小説「信長の棺」(以前このブログでも取り上げた。)をパクッて日本語タイトルをつけたのがバレバレである。
サブタイトルは「世界を震撼させた新発見の全貌」(「The discovery,The Investigation,and The Evidence That Could Change HisTory」)とこれまたかなり大げさであるのだが、内容的には大変面白かったし、ちょっとあり得るかもしれないなーと思わせるところがうまい!
1980年にエルサレムの新築工事現場で見つかった墓に納められていた10個の「骨棺」(納骨用の石の棺)の中に「イエス・キリスト」と「マグダラのマリア」、そして2人の間に生まれたイエスの子供「ユダ」のもが含まれており、発見された墓は「イエスの家族の墓」だったという仮説を科学的に証明したという内容である。
著者はシンハ・ヤコボビッチというユダヤ人のドキュメンタリー・ディレクター(エミー賞を受賞しているらしい)とチャールズ・ペエルグリーノという純古生物学博士・鑑識考古学者の2人。
実はこの2人の著者は、あの映画「タイタニック」の製作・監督で有名なジェームズ・キャメロンと組んで、この本の内容をTVドキュメンタリーとして制作、今年の3月にアメリカで放映して大反響を呼んだらしい。(キリスト教文化圏では大騒ぎだったことは想像に難くないですね〜。イエスの墓だしね〜、マグダラのマリアも子供も一緒だとなればセンセーショナルであり、バチカンあたりは否定しにかかるだろうし、すったもんだしそうだよね。)
日本でもこの6月にCS放送でオンエアされたようだが、まだこの本が出版される前だったので全く知らなかったし、オンエアを観た人間もあまり多くないようだ。(前もってオンエアの予定を知っていればね〜必ず観たのにね!これから観るチャンスはないのだろうか?)
いずれにせよ、私自身は以前から「マグダラのマリアはイエス・キリストの妻、もしくは愛人であり、また一番弟子でもあった。」と確信しているから、問題の「骨棺」がホンモノの「イエス・キリスト」と「マグダラのマリア」とその息子の石棺であろうがなかろうが、可能性としてはあり得ないことではない考えているので、かなり面白く彼らの論証を読むことができた。
ただ一つ彼らの議論には大きな問題がある。それは、発見された石棺のモノとしての検証は極めて科学的な手法で追求してゆくのだが、その傍証として「新約聖書の福音書」の記述をあたかも事実であったかのように引用していることである。これは福音書の成立の歴史を知らないからで(著者の一人シンハは新約が存在しないユダヤ教徒なので無理もないか?)、そのことがかえって「ブツ」がホンモノでないことを証明してしまっているようで、なかなかの力作であるだけに大変惜しい気がする。
しかし、キリスト教に興味を抱いている人間には大変興味深く面白い本ではあると思うし、キリスト教を知らない人にも歴史ミステリーの読み物として、この夏お奨めの一冊である。ぜひご一読を!
※左上の写真 右ページがイエスの石棺、左ページがマグダラのマリアの石棺としています。
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私もこの本を以前興味深く詠みましたし、ヒストリーチャンネルでも見ました。詳しくは私のブログをご覧下さい。
2007/8/7(火) 午後 5:00 [ kabanotakara ]
kabanoakara様 初めまして。ブログも拝見させていただきました。古い賛美歌の歌詞が懐かしく思い出されました。さてこの本の内容についてはいかがお感じでしたか?
2007/8/7(火) 午後 5:38 [ bunbun-Jun ]