この本はかって中央大学文学部哲学科でハイデガー研究の第一人者だった木田元(現同大名誉教授)先生が1999年1月23日に文学部で行った最終講義を収めた本です。
木田元先生は、一年前まで哲学科の学生だった私が今、もっとも傾倒している反哲学者です。
デカルトだ、ヘーゲルだ、カントだと西欧の哲学者の難解さに悩んでいた私がふと手にした木田元先生の著書で、彼の「西洋哲学は彼らのモノの考え方の癖だから、日本人には分からなくて当たり前なのだ!」というバガボン・パパ的断言に接して目から鱗が落ちたのです。「そうなんだ!分からなくてもいいのだ!」とこちらもすっかりバガボン・パパになりきって気分的に落ち着いたことがあります。
そのバガボン・パパ・木田元先生はこの最終講義の中でハイデガーについてこう述べています。
「たとえば画家だの詩人だのを考えてみたって、ゴッホだのランボーだの中原中也だの、どうみても傍にいたい人とは思われない。しかし、作品はすごい。ハイデガーだって、たしかに性格は悪い。しかし思想はすごい。それでどこが悪いのだ!」
やっぱり木田先生は哲学界のバガボン・パパだったのだ!
この最終講義でバガボン・パパ・木田元先生は西洋哲学の存在論とプラトン以前の古代ギリシャの哲学者の存在論をを対比して、プラトンの存在論を基盤とした西洋人の自然観と日本人の自然観の違いをわかりやすく教えてくれます。これは格好の「反西洋哲学入門書」です。平易な語り口で書かれていますので是非一読をおススメするのだ!ぜひ木田先生の弟子になりたいバガボン・ジィなのだ!
もう一人注目しているのは専修大学文学部教授でフッサールの研究者の貫成人先生なのだ。彼の「現代哲学の潮流」という講義は2年間連続で聴講したがとてもおもしろかったのだ!
今、ヌッキー(私がつけた貫先生のニックネーム)は「哲学マップ」「図説・哲学史」など誰にでもわかりやすい哲学解説の本を次々と発表して、とかくとっつきにくい哲学が本当はおもしろいものなのだ!と説いてるのだ!
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