第38回神宮野球大会決勝で、早稲田は3連投の東洋大のエース大場投手の好投の前に打線が10三振を奪われ、散発2安打と振るわず完封され敗れ去った。仕事を途中で放り出し駆けつけた神宮球場の空に早稲田の校歌「都の西北」が響き渡ることはなかった。
早稲田の先発も同じく3連投の斎藤佑樹投手。準決勝の八戸大戦に先発2点を奪われ降板したが、その後逆転で勝利をつかみ決勝戦でも先発のマウンドに立ち、東洋大打線を6回を1安打に押さえる好投を見せた。7回斎藤をリリーフした松下投手が初球をセンターオーバーでスタンドに運ばれ、その後も後続投手がタイムリーで1点を奪われ2-0で完敗した。
試合後のインタビューで東洋大を勝利に導いた大場投手が「斎藤君も好投していたので、投げ続けて欲しかった。」という言葉が印象的で、神宮に足を運んだ早稲田ファンの多くもそう願っていたに違いない。
特に交代した松下投手が初球を一番打者にホームランされただけに、その瞬間、神宮球場は大きな落胆のため息に包まれた。ため息の主たちは「斎藤を続投させていれば、こんなことにはならなかったのに!おい!應武!お前は一体何を考えているんだ!」と秘かに叫んでいたことだろう。
そう言えば去年も決勝で亜細亜大に敗れて準優勝だったのだ。決勝で東都に2連敗はいけないよね。
試合終了後、神宮球場からの帰り道で隣を歩いていた早稲田ファンらしいおじさん2人連れの会話が耳に入った。
「あいつらは野球しかないからね〜。こちらはまだラグビーも駅伝もあるからね。」「うん、そうだそうだ!」とうなずきあっていました。
こういう「負け惜しみおじさん」が私は大好きです。実は私もその「負け惜しみおじさん」の一人ですけど「ラグビーはあるかもしれないけど、駅伝はね〜っ!」と心の中でつっこみながら外苑前の階段を下りました。
●写真左上は好投した斎藤佑樹投手。6回を1安打の好投でしたが報われませんでした。
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