比嘉清の沖縄語講座 文で覚えるうちなあぐち

うちなあぐちや 語い美らさ、聴ち美らさ、書ち美らさ!(文言し覚いゆるうちなあぐち)

第202講「くむん」「詰みゆん」「打ちゅん」「詰みゆん」等の慣用句・言い回し

うちなあぐち

昔(んかし)え、さば、今(なま)あ靴(ふや)籠(く)でぃどぅ、学校(がっこう)んかい行(い)ちゅる。
母(あんまあ)や帽子(ぼうし)組(く)まあ、御主前(うすめえ)や筵(むしる)打(う)ちゃあやらりいたん。
父母(すうあんまあ)や田(たあ)打(う)っち、子(くゎ)ん達(ちゃあ)や、鞠(まあい)打っち遊(あし)どおん。
先(ま)ぜえ土手(どふぁ)打(う)っちから、うぬ上辺(うゎあび)んかい桟敷(さんしち)打たな。
くぬ田(たあ)や返(けえ)ち、あまぬ田や深(ふか)さんでえならん。
男(ゐきが)あネクタイはち、女(ゐなぐ)おネックレスはちゅん
彼(あ)っ達(たあ)男(ゐきが)ん子(ぐぁ)あ諸(むる)成功(せいこう)し、女(ゐなぐ)ん子(ぐぁ)ん諸、立身(でぃっしん)そおん
前男(めえゐきが)てぃらむぬ(の)お、ちゃあ断髪(だんぱち)詰(ち)みてぃ爪(ちみ)ん詰みれえ

日本語

昔は草履、今は靴を履いて学校に行くのである。
母は帽子作り、祖父は筵作りをしていらっしいました。
父母は田を耕して、子供達は鞠を撞いて遊んでいる。
先に土手を築いてから、その上に桟敷を作ろうよ。
この田は普通に(耕し)、向こうの田は深く耕さないといけない。
男はネクタイを、女はネックレスを着ける
彼らの男の子は皆、自立し、女の子も皆、嫁に行った
良い男たるものは常に散髪をし、爪も切れ


【解説】
 日本語と類似する語句でも沖縄語では日本語の古い用い方或いは慣用的に別の意味で用いている事があります。

例文 崛靈、下駄、靴」等を「履く」を「籠むん(込むん)」(首里語では「くぬん」)と言います。
例文◆崛箸爐鵝廚脇本語の「編む」とほぼ同じ意味です。筵を作ることを「筵打ちゅん」と言います。
例文「(田畑を)耕す」を意味する「打ちゅん」は「返すん」、「打ち返(けえ)すん」とも言い、特に荒畑の場合は「漁(あさ)ゆん」、「齧(かじ、かかじ)ゆん」、「切(ち)り割(わ)い割(わ)いすん」とも言います。「耕(たげえ)すん」も用いますが、「田返すん」かも知れません。鞠(まり)については「撞く」の意味に使います。野球での「玉を打つ」はそのまま「球打ちゅん」。
例文ぁ崚攫蝓覆匹イ佞 △匹イ討、あむとぅ)」、「桟敷(さじき)」を「築く、造る」ことにも「打ちゅん」を使います。
例文ァ崚弔鮃未后廚砲蓮崑任舛紊鵝廚筺嵎屬垢鵝廚梁召法特に深く耕す場合は「深すん」と言います。
例文Α屮優タイ」等、「首に着けるもの」は「はちゅん」と言います。「はきゆん」とも言います。日本語の「はく」は意味が「広い」ですが、沖縄語は「狭い」意味で使っていると言えるでしょうか。
例文А崟功」は日本語では「商売で成功」、「人工衛星の打ち上げに成功」等と使いますが、沖縄語では「子供が自立できる」、「独立する」等の意味に多く使います。「立身」は「(男の)立身、出世」、「女が嫁ぐ事」に多く使います。
例文─崔波欝佑澆罎鵝廚蓮崔如廚函峙諭廚篭瓩ぐ嫐ですので、「馬から落馬」するような表現になっていますが、慣用的表現です。「詰みゆん」は「切って短くする」の意味ですので「切ゆん」とは厳密に使い分けています。

【応用問題】
 例文や説明文を参考に次文中の()内に相応しい語句を左の()内から選びなさい。答えは下欄です。
(履かすくとぅ、籠ますくとぅ、切ゆし、詰みゆし、深し、打ちゅん、返す、漁ゆん、成功、はきゆくとぅ)

下駄(ぎた)小(ぐぁあ)ん草履(さば)小ん( )、泣(な)くなよや坊主(ぼうじゃあ)小(「大村御殿」)。
此処(くま)あ、かわてぃ、ゆび田(た)やくとぅ、能(ゆう)う( )わるないる。
父(すう)や長男(ちゃくし)、( )しみてぃ、うみなあくそおん。
爪(ちみ)、伸(ぬ)ばしいねえ、うかあさくとぅ、( )えましどう。
荒(さ)ぼうりとおる畑(はる)( )でぃち、うたたん。
答え:
籠ます。
深し、返し。
成功。
詰みゆし。
漁ゆん、返すん、打ちゅん。

日本語訳
_実未眩靈も履かすから泣かないでおくれよ坊や。
△海海脇辰謀タ偲弔覆里膿爾耕さなければならない。
I磴歪甲砲魄貎輿阿砲靴討曚辰箸靴討い襦
つ泙魃笋个垢抜蹐覆いら切った方がよい。
ス喩を耕そうと疲れた。

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