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 天気予報で紅葉情報が始まり、今年も落ちつかない季節になった。
 昨年の群馬の林道は紅葉が見事だった。
 そして以前行った乙見山峠は紅葉と新雪被る北アルプスの絶景。

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 今年は何処に行こう!?  8氏からのメールに、
 「会津か阿武隈方面はどうだろうか」と返答する。
 数日後に南会津のルートを8氏が提案して来た。

 1日目は、旧道と茅葺き屋根の集落を訪ねるコース。
 2日目は、展望の良い林道と大内宿を巡り、会津鉄道で輪行帰着。

 どちらも距離を欲張らず、のんびり写真を撮りながら走る。
 二人で走る時は、それがいつも暗黙のルールとなるのだ。


 ●落ち葉舞う国道を走り、前沢曲家の茅葺き家屋の集落へ
 前日の夕食は、会津田島の昭和風情の食堂でソースカツ丼を頂く。
 店主老夫婦との温かな会話に今回の旅の始まりの良さを感じる。
 しかし、晩秋の会津の山中での車中泊は北風が容赦なく襲う。
 それでも、乾杯の余韻と移動の疲れからか、熟睡する事が出来た。

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 翌朝は雨雲が去るのを待ち、遅めのスタート。
 3つの国道が入り交じる路は下り基調で良いのだが身体が温まらない。

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 走り始めて1km足らずでペダルを止めて撮影タイム。
 これだから、二人で走る時は中々先に進めないのだ。

 会津鉄道の会津高原駅は、いつの間にか「会津高原尾瀬口駅」と改名。
 ここから尾瀬沼までは40km以上も離れているのに、この名称は如何なものか。
 しかも、駅のある場所自体も高原とは掛け離れたイメージの場所であった。
 そんな会津高原駅を横目に、国道352号を中山トンネルに向けて上り詰める。

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 細かい雨が路面を濡らすが、木々の色づきが深まり、嫌なムードも無く、
 二人で談笑しながら、クルマのほとんど通らない路を進む。

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 ピーク地点は標高1000m近くにある中山トンネル(新中山峠)。
 入口は上下線が分離されているが、出口付近で合流していた。

 当初の予定では、この国道の旧道である中山峠を越えて、
 帰路にこのトンネルの新道を走る予定だったが、
 旧道の状態悪化を懸念して、走る順路を急遽変える事にした。

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 トンネルからの下り途中にある道の駅で小休止。
 いつもの缶コーヒーは止めて、8氏を真似て寒さ凌ぎにお汁粉を飲む。
 実は、これが人生初の缶汁粉であったが悪く無い。

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 天気は予報通り回復して来て青空も見えるようになる。
 国道から脇道を選びながら走るが、紅葉と山村の風景が見事だ。

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 茅葺き屋根の家屋が残る前沢曲家(まえざわまがりや)集落に到着。
 観光施設ではなく、今もごく普通に暮らしの続く集落。
 保存協力として見学者は300円の料金が徴収される。
 この日は空いているので、自転車は押す事で入場が許された。

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 曲り家の一軒は資料展示施設となっており、昔からの生活が見て取れる。
 母方の田舎、長野の豪雪地帯の栄村の家屋にも似ていて懐かしい気持ちとなる。
 この南会津も冬期は厳しい雪の中での生活となるのだろう。
 それでも、便利な土地へと逃げ出さずに、この集落で生き続けている。

 この集落にくるまでの道中ではたくさんの廃屋を見かけた。
 路が整備されて便利になったはずなのだが、
 この土地を離れる人が多い事を昨日のソースカツ丼の店でも聞かされた。

 夏に訪れた四国でもそうだったように、
 この国の都市部と山村との格差は広がる一方。
 「限界集落」などと言う言葉が認知されるようになって10数年。
 限界を通り越して、人の営みの消える集落は増えるばかりのようだ。


 ●悪路、廃道……かつての主要道、唐沢峠・中山峠に挑む
 前沢曲家集落を後に、次は本日メインの旧道の峠越え2本に取り掛かる。
 まずは唐沢林道。ここは直下をトンネルが開通し、旧道が残る。

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 この路は、日光方面に抜ける人気の田代山林道へも程近い。
 いつもは峠食堂を開くのだが、この日は峠路に入る前の日溜まりで開店。

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 いつもの定番カップ麺でなく、激辛系で身体を中から暖める事に。
 北風が少し強めだが、気温は7℃前後まで上がり過ごしやすい。
 何より陽射しの下での紅葉した山々が眩しいほど。

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 食後は、急登の舗装路を一気に上り詰め、トンネル脇から旧道の唐沢林道へ。
 最初の内は乗車出来たが、1kmも走らずに路は荒れ放題、押しと担ぎになる。

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 事前の情報ではジムニー系の四駆が走れたようだったが、今は無理だろう。
 ただし、一本のオフロードバイクの轍が延びているのに驚く。
 かなり苦労して上り詰めた事が容易に想像出来る。

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                           唐沢峠
 唐沢峠(標高950m)には表札等何もないが、
 下る途中に登山道を示す表記があった。
 その路を探して歩いてみたがすでに廃道の様子である。

 下りもまた悪路が続き、時折停車も余儀なくされた。
 しかし、こんな苦しいはずの路が何だか楽しくて仕方がない。
 そんなだから、若い頃から飽きもせず、林道や山に入り続けられたのだ。

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 約3kmほどの旧道悪路をやっつけて、新道へと戻る。
 真っ赤に染まる絶好の路であるが、走るクルマは全くない。
 大金掛けてトンネルを作る意味があるのだろうか。
 余所者だから、そんな事を感じるのかもしれないが矛盾を感じる。

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 国道352号に戻り、最後の難関である中山峠を目指す。

 元国道、今は「林道 中山線」と表記されていた。
 しかし、いきなり悪路の洗礼を受ける。

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 沢ごと路が流されていた。迷いはあるがここは担いで強行突破。
 この先にも同じような場所が現れた場合は引き返す事で先に進む。

 事前の下調べでも、中山峠を挟んだこちら側は廃道化しているとの事。
 しかし、崩落現場を越えると、そこには極上の路が待っていた。

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 クルマもオートバイも入って来れない路は、我々二人の占有路。
 元国道だけあり、緩い勾配を徐々に上り詰めていく。

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 落ち葉で隠れて見えないが路面は舗装されているので走りやすい。
 紅葉の見頃は標高900m前後まで。そこから上は葉が散り冬景色の様相。
 しばらくは落ち葉をガサガサさせながら気持ちよくペダルを踏み続ける。

 しかし、峠まで2km地点まで来ると路は急に荒れ始める。

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 それでも、押して歩けば進める状態。
 日の短いこの季節は16時近くで夕暮れ状態で薄暗くなってくる。
 早く峠に付かねば。峠の下り路も悪路である可能性も高いのだ。

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 マズい……峠まで1kmの地点で路が完全に斜面崩壊で消えていた。
 幸い一人分の歩く踏跡が残っていたのでそこを担ぎ上げて越える。

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 ここが、舗装の元国道だったとは思えない程の荒れよう。
 5年程前までは普通車も入れたようだが、
 ここも先の唐沢峠と同様に路としての機能は失われつつあるようだ。

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                           中山峠
 旧道入口から約7kmの道程を1時間20分かけて、
 ようやく中山峠(標高1142m)に到着。
 40年程前には、ここに茶屋もあったそうだが、今は何も無い…。

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 時間は既に16時半近く。峠着の余韻に浸ることなく、
 夕暮れに追われるようにクルマのデポ地へ戻ることにした。
 幸い、会津高原側の路の荒れ方は酷く無く一気に駆け下りる。

                             〈2日目に続く〉

【本日の行程】
2017年11月5日
道の駅たじま→会津高原尾瀬口→中山トンネル(新中山峠)→前沢曲家集落→
唐沢峠→中山峠→道の駅たじま
08時40分出発・17時45分着 走行距離73km

※旧道はかなり廃道化が進んでいます。
走行時の全ての事故・怪我において自己責任となります。
軽い気持ちで入る事は危険ですし、
非常食や水を携帯した上で単独行はなるべく避けましょう。

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閉じる コメント(34)

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いまの季節、日暮れが早いので林道の途中で暗くならないよう要注意ですね。夕暮れがせまるなか途中で廃道のようになって、先に進むことができない雰囲気になると焦りますが、パートナーがいると心強いですね。
缶のしるこもおいしいですが、寒くなると餅入りの小豆たっぷりのぜんざいが無性に食べたくなります。

2017/11/15(水) 午後 9:46 [ pap*rou*i*en*ya ] 返信する

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こんにちは
日本の秋は 美しいなぁ〜〜 って思う一方 故郷崩壊 幹線道路以外の交通はすべてなくなってしまうのじゃないかという危惧を持ちました。
はかないから美しい・・・なんていわないどほしいのだけれど
日本文化の起源のようなところがどんどん無くなっていくのは寂しい限りですね〜

秋の日は釣瓶落とし ナイトラン並みの装備をして出かけないと・・・こんな峠で日暮れ迎えたら 泣きたくなりそうですね

2017/11/15(水) 午後 9:51 [ TAKOぼん ] 返信する

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今回も大当りだったね。ロケーションも紅葉時期も。心配した温泉と食事処もいい感じだったしね。デポ地がイマイチ落ち着かなかったけど、木曽の時みたいにトラックの音で眠れないことはなかったから良しとしよう。
中山峠は冒頭の工事現場でひるんだけど結果オーライだったのも運が良かった。

2017/11/15(水) 午後 10:54 [ INTER8 ] 返信する

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これだけの広葉樹なんてあまり見ないように思います。
本当に素敵です。

しかし、国道もこれだけ荒れ放題になるものなんですね。 確かに独りでは怖いです。

2017/11/16(木) 午前 6:02 [ エヌはま ] 返信する

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★TAKOぼんさん
台風被害もあるのでしょうが、雪国は更に路の崩壊が進みますね。
この辺りの林道も4ヶ月は雪に閉ざされますから、復旧する前に状況が悪くなってしまうようです。
この2日間は、軽めのルートで紅葉を楽しむ予定でしたが、山サイの要素も絡んで来て楽しめました♪ 年2回ぐらいはパスハンで山に入らないと自転車も身体も駄目になっちゃいます(苦笑)。

2017/11/16(木) 午前 8:53 [ butoboso ] 返信する

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★ひかるんさん
確かに同じ東北で風景的に共通する部分がありますね。
山形だと低山行きの紅葉が綺麗な時期でしょうね♪

体力的には自転車に乗るだけでなく担ぎ歩きがありますので、登山に近い体力も必要です。若い内なら勢いで何処でも入ってましたけど、今は経験値が勝負です(苦笑)。

2017/11/16(木) 午前 9:22 [ butoboso ] 返信する

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★tsuribitoさん
田代山林道はサイクルツーリストのメッカですよね。
そこに近い山域に、あまりサイクリストには知られていない林道や旧道がたくさんあります。信州方面ばかりに行きがちですが会津路も魅力的でしたよ。

朝は間違いなく氷点下でした。日中も道路の温度計は5℃前後と終始気温は低かったですが、午後は日溜まりではポカポカでした♪

2017/11/16(木) 午前 9:26 [ butoboso ] 返信する

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★アルプス親父さん
会津高原より会津滝ノ原の駅名の方がしっくり来ますね。
実は翌日はこの駅で輪行下車したのですが、日暮れ後でターンテーブルの遺構を見る事が出来ませんでした…。ここから先の野岩鉄道、国鉄が放り出した難工事でよく繋げたものだと思います。

私も南会津路を二輪で訪ねる時は只見線沿線でした。でも、東武直通で来られる立地はサイクリスト向けですね♪ 次はテツとして訪ねようと思っています。

2017/11/16(木) 午前 9:39 [ butoboso ] 返信する

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★マイロネフさん
旧跡や街道宿場なら延命できたでしょうが、ごく普通の民家としての茅葺き屋根の家は消えゆく一方ですね。ましてや集落ごと残る場所は全国的にも少ないでしょう。
この前沢曲家集落は、豪雪地帯でありながら、見事に耐え抜いた貴重な文化遺産だと思います♪
※まだ、あまり観光化されておらず静かなのもgoodでしたよ!!

2017/11/16(木) 午前 9:44 [ butoboso ] 返信する

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★くぼさん
南会津町という地名にまだ違和感大なんですが、この地域もサイクルツーリスト向けの路がたくさんありますね♪
何と、唐沢林道に行った事がありましたか!! 入り口には何のゲートもなく、普通に走れると思いきや、荒れ荒れガレガレでした…。もう林道としての役目は終えていましたよ。距離が短かったので中山峠程の苦労無く峠に辿り着けましたけどね。

2017/11/16(木) 午前 9:48 [ butoboso ] 返信する

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★陣生穆さん
ソースカツ丼も各地に名物としている所がありますが、会津は盲点でした。入った店は、地元のテレビ局も取材にくるような店ですが、昭和から何も変わらない店の雰囲気が良かったです。
近くの駅は驚く程の近代建物でしたが、街は古い建物ばかり。会津若松から離れていますし、ここまで来る人は少ないようです…。

2017/11/16(木) 午前 9:52 [ butoboso ] 返信する

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★pap*rou*i*en*yaさん
この時期だと16時過ぎると暗くなってきちゃいますね。中山峠へは余裕で16時前に着けるつもりが荒れた路に手間取り遅れ気味になってしまいました。
下り路は幸いにして全て乗車可能でしたが、路に佇む大きな鹿の姿が熊に見えてしまい焦りましたよ!! 老眼は夕暮れ時にも視界がボヤけるので参ります(苦笑)。

2017/11/16(木) 午前 9:56 [ butoboso ] 返信する

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★INTER8殿
二人で走る時は、旅の要素もしっかり入れたいから、こんな感じの走りとルートがいいよね♪ 会津の人は、とても人懐っこいね。あの温かさが今回の走りの良きスパイスになったと思うよ。
前沢曲家に行った後だと、大内宿が霞んじゃったね。
年2回の一緒の走りは死守したいね。そのためにも体力落とさないようにしないとね。

2017/11/16(木) 午前 10:05 [ butoboso ] 返信する

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★エヌはまさん
失礼な言い方ですが、日本全国の紅葉を見て来ましたが、植林の関係から紅葉に関しては信州から南東北がベストです。山が丸ごと色づいて染まる風景は圧巻・絶景ですよ。これが秋になると見たくてウズウズしてしまうんです。
これからは街中の紅葉も悪くありません。再びミニベロオヤジに戻って仕事の合間にウロウロして楽しみます♪

2017/11/16(木) 午前 10:09 [ butoboso ] 返信する

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素晴らしい記事でした。紅葉も見事!相変わらずINTER8さんのスタイルもカッコいいです♪素敵な友情と世相を憂いつつ今を全力で楽しむブトボソさんの記事が読める事に感謝です。ホント素晴らしいです。

2017/11/16(木) 午後 6:13 [ crack ] 返信する

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やっぱり紅葉の会津はええですねぇ。ナイスツーでした。
旧中山峠の崩落は知ってましたが、既に廃道状態ですねぇ。
会津高原尾瀬口-旧中山峠-七ヶ岳林道分岐までは大丈夫でしたか?

2017/11/16(木) 午後 8:48 河っち 返信する

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わあ 見事な紅葉ですね。 いつも素敵なフォトで今回も
見応えありました。
今回は台風で未だに通行止めとかの奈良南部で行きたい場所は
行けませんでした・・・
それと色々とありましたので あまり行けてません^^;;

2017/11/17(金) 午前 6:30 [ 摩耶 ] 返信する

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★crackさん
時間が無くて文面は結構いい加減だったりします。その分を写真でごまかせるのがブログならではです(汗)。
8氏も私も老いて来たのは明らかです。でも、お互いを刺激し合う事で若い頃と変わらぬ自転車スタイルを守り続けていますよ♪

2017/11/17(金) 午前 9:20 [ butoboso ] 返信する

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★河っちさん
2日目に七ヶ岳林道の針生側半分は走りました。旧中山峠側は路の崩落で通行止めとされていましたよ。自転車なら入れそうな感じでしたが。
南会津って信州や西上州のような人気はありませんが、旧道・林道の宝庫ですね。ただし、廃道化しているのが今回分かりましたから、入るには時間の余裕が必要そうです。

2017/11/17(金) 午前 9:24 [ butoboso ] 返信する

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★摩耶さん
今夏から秋にかけての水害は各地の山々に爪痕を残してしまいましたね…。
復旧されずに消えていく路も多そうで寂しいのです。

我々の年代って人生2回目の節目な時期でもありますから、色々ありますよね。
幸い自転車遊びは日常空間の短時間でも楽しめるのが良いところ。嫌な事、辛い事から立ち直る、和らげる意味でも趣味は大切ですよね。

2017/11/17(金) 午前 9:29 [ butoboso ] 返信する

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