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昨日、吉備線LRT化について岡山市長、総社市長、JR西日本岡山支社長の3者会談があり、2017年度末までに事業費、役割分担、費用負担について骨格合意すると発表された。
2市は初期投資は行うが、車両や設備はJRが保有し、車両更新や運行経費はJRが負担するべきと主張し、JR側はLRT化後も2市が応分に負担するべきだと主張。
さらに初期投資が160億円から175億円、毎年の運行費が4億円から8億円に増える可能性があり、圧縮を検討することで合意。
この内容だけだと何が何やら分からないだろう。ラクダの試算を見ていただければ幸い。我々は既に平成21年に初期投資の計算と、運行費のみは計算してある。
我々は初期投資ではたとえば低床電車MOMOタイプ18m級を想定して2.2億円としているが、今回の計画ではおそらく30m級で3.5億円ほどを想定しているだろう。それだけで24.2億が38.5億と14億円ほど上がる。もしこれを13年で償却を取るならば、毎年の経費はそれだけで2.96億円上がる。
もしJRが更新車両導入負担をするならば、その費用を積み立てておかなければ、やがて車両がなくなる。鉄道経営では車両費の負担が大きく、インフラの一部と考えなければならない。いわゆる上下分離では不十分で、軌道の下、車両の中、運行の上という上中下分離の考え方が必要だ。
本格的高齢化社会を迎えて、低床電車や低床バスのバリアフリー車両が我が国で導入化進まないのは、この「車両をインフラと見る」考え方がないからである。欧米では既に低床車両は公費で買うというのが一般化している。交通政策基本法の精神はそれを想定しているが、まだまだ財源はない。岡山市がLRTを推進するのならば、市長みずから動いて、上中下分離の仕組みを国レベルで作るしかないだろう。バスも含めて車両は交通連合が所有するというスキームが必要なのだ。
JRが岡山市総社市の応分の負担を求めるのは当然だ。LRTとは単なる軌道の維持でなく、交通体系の抜本的改善なのだから、循環バスの創設やP&Rの駐車場整備など関連投資も必要で、これらすべてを事業者がやることはできない。初期投資にはこういう費用は入っていないだろうし、開業後もこうした投資は継続する必要もあるのだ。三者はこういう試算を既にやっているのだから、ある程度の情報開示をして、市民に議論経過を示すべきではないだろうか。
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