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読書

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学校の図書室などで読んだ本について、読書感想文です。
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「読書」について

 
 僕という人間にとって、ブログから遠ざかっていたこの一ヶ月間は試練の一カ月だったと思う。その間何をやるにも生活の中心は読書。それも、自分で文章を書く事は殆どないままに、ひたすらに本ばかり読みふけっていた。社会の情勢や周囲とのコミュニケーションさえ断ち切って、ひたすら読書に興じていたこの夏休みが、将来意義のあるものとして見直されるものかどうか、僕はいまだに確信が持てない。けれど、確かに僕にとって、この夏休みは必要な休息だったのだと思う。他ならぬ僕自身の為に、僕という人間の成長のために。勿論、政治や社会情勢についての知識の扉も、やはり魅力的な世界ではあるけれども、しかし結局僕の帰る場所は、本の世界にこそあった様な気がする。それは僕の一方的な片思いかもしれないけれど、しかし、この一カ月で確かに悟ったこととして、僕は文章の世界が好きだ。夏休みが明けたからには、僕はまた元の生活に帰っていかなくてはいけない。けれどもその事だけは、確かに忘れないようにしたい。
 
 ところで、この夏は本当に色々な本を読んだ。太宰治も読んだし、ドストエフスキイも読んだ。それこそ、イスラムの聖典コーランから、「僕たちのマルクス」的な分野の本まで、ジャンルや国籍を問わず読んだ。ただ、その間の出来事については、僕は驚くほど無知なままになっている。というのも、僕はこの夏新聞には殆ど目を触れていないのだから。僕は元々テレビを見ない。なので夏休みが明けて、ようやくニュースを見るようになり、いくつかの事に随分と驚いたし、それを知らなかった事に対して僕は随分と焦った。僕がどういうわけか「コーラン」を読んでいたまさにその時、アメリカではそいつを燃やそうと計画している牧師がいた。僕がドストエフスキイの「罪と罰」を読んでいる間にも、誰かは代表選への出馬を表明していた。例え、僕が世の中から逃避するつもりで読書に打ち込んだのだとしても、その一冊一冊の本の世界は、不思議なところで実際の世の中の事に繋がっている。結局世の中から逃げ遂せる事が出来るはずなど無いのだと、思い知らさせる。
 
 短かった夏休みが終わった。けれど、僕という人間の住む世の中の性質は、根本のところでは何も変わっていない。僕は病を患った事で、青春の一ページを棒に振った様なものだけれど、それでも人生はあくまで人生だ。今日も数多くの人生が交錯して、この世の中は成り立っているのであって、僕一人の立ち位置の微妙な変化など、社会全体からすれば、いや僕の周囲に広がるほんのわずかな世界にとっても、本当は小さな事にすぎない。夏休みが明けて、新しい自覚も生まれたところで、僕はまたこの莫大な世の中に向かい合っていかなければいけない。僕は何より僕自身のための次の行動を、またいつもの当たり前のニュースに、注視する事から始める。
 
 
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 七日の始業式に学ランを付けてこなかった罪状で、この三日間、放課後の書きとり指導を受けていた。その人生初の生徒指導も、昨日がその最終日だったのだけれど、最後の最後に生徒指導部で、こんな面白そうなものを目にする事が出来た。「マンガで読破!世界の名作文学」。なぜこんなものが生徒指導部に置いてあったのか、見当がつかない。恐らくは、授業中にマンガを読んでいた生徒から没収したものなのだろうか。たった今、指導を終えたばかりだけに、嫌みの一つ二つ言われる事は覚悟して思い切って聞く。「これ借りていってもいいですか。」対して、生徒指導の先生曰く、「俺のじゃないけど借りていいと思うよ。明日かえせよ。」
 
 アドルフ・ヒトラーの「わが闘争」、小林多喜二「蟹工船」、カール・マルクス「資本論」」、そして太宰治、「人間失格」。適当に目についた面白そうなものを、四つ選んで借りてきた。名前も知らない、この本の本当の持ち主には悪い様な気がするが、生徒指導の先生が借りてもよいと言ったんだ。とりあえず6冊あったうちの4冊は家で読み、残りの二冊は明日の昼食時間にでも借りて、放課後までに返しさえすれば何も問題ないだろう。バスの車内広告で見かけて以来、一度は読んでみたいと思っていたものだし、胸を弾ませながら帰宅して、一息ついて読む。
 
 最初に気になったのは、やはりマルクスの「資本論」。ニュースキャスター池上彰さんの、高校生向けの解説書を読んだ事があるのだけれど、何でも原文の内容は恐ろしく難しいらしい。その資本論をマンガ本にするというのは、いささか無理があるのではないかと思っていたのだが、そこはうまく考えられているもので、創作の物語を通して資本主義の問題点を伝えるというような内容に纏めらていた。社会主義という政治思想を待とめた、「学習マンガ」を読んでいるような気分だと言ったら分かりやすいだろうか。期待していたものと少し違っていたが、これはこれで面白かった。
 
 次に、アドルフ・ヒトラーの「わが闘争」。この本の存在は少しだけ知っていたが、この本をマンガにするというのは、少し危険ではないのかという様な気もした。政治的にあまりにも偏った内容を、安易にマンガの様な分かりやすい媒体で伝えてしまうと、子供等はすぐにこれを信用してしまう。当然、描写や編集に相当の工夫が必要だろうと思っていたが、こちらの方もある程度は考えられていた。しかし、やはり心理的に抵抗感の様なものはあったし、解釈のしようによっては、ユダヤ人撲滅に燃えるヒトラーの狂気的な姿も、現代の平和ボケした若者の目には、「カッコよく」映る事があるかもしれない。或る程度の年齢以下の子供たちに対しては、あまり積極的には推奨しない本だろう。
 
 そして、小林多喜二「蟹工船」。これは早いうちに原文でも読んでみたい本である。教科書の便覧にも乗っている日本の名作文学であるのに、学校の図書館には何故か置いていない。太宰治の「人間失格」もそうだった。最近の高校の図書館は、スポーツ雑誌だって置いているほどの充実ぶりだというのに、学校の図書館の本を買う選考基準がよく理解できない。さて肝心のマンガの方だが、その内容に、原文とどれくらいの差異があるのかは知らないが、読んでいて随分と感傷的な気分になってしまった。とりあえずこの二冊については、一度、ご自分で読まれることはお勧めしたい。そして僕自身も、近いうちに原文を読まなくてはいけなさそうだ。

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私事ですが、今年も購入しました。
「今がわかる 時代がわかる 世界地図 (2010年版)」。


 このブログの趣旨にそぐわないものになると考えているので、なるべく私事を扱う事はしないように心がけているのですが、自分はこのシリーズの熱心なファンを自認しているので、例外的に、この本については、紹介させていただきたいと思います。

 僕は、毎年新版が発行される度に、この本を買いそろえていているのですが、ざっと見たところ、今年の地図帳も、非常に良質な内容のものだと感じました。この本は、一冊に収まっている情報量が非常に多いにもかかわらず、読んでいて全く飽きない内容であると保証できます。僕は自他共に認める地図好きなので、多少贔屓目に見ているところがあるかもしれませんが、1680円という値段設定は非常に良心的です。



 さて、一般に日本人、とりわけ僕と同年代の世代は、国際情勢や地理に対して疎いところがあるとよく言われています。これは、僕が実際に体験した笑い話です。



 中学1年の春、地理の授業でこういった趣旨の問題が出ました。

設問:「内陸国の例を挙げなさい」。

自分は自信満々に、この設問に欧州の小国、「アンドラ」の名を書き、提出しました。

 なぜ授業で習ったモンゴルなどのポピュラーな国を挙げなかったかといえば、それは、学生時代、ある一つの科目が特に得意だった方は、心当たりがあるのではないかと思うのですが、こうした自由回答の問題には、簡単な回答ではなく、なるべくは他人と違う回答をし、先生を驚かしてやろうという子供心からです。先生にそのプリントを突き出し、自信みなぎる表情で反応を伺う事数秒。その新任の地理の先生から帰ってきた意外な答えはこうでした。

「この国はアフリカ南部に実際にある国ですね。でも、内陸国ではないよ。」



 ・・・難関試験を突破してきた先生といえども、テスト範囲の外の内容となると、生徒より知らない事もあるのです。ちなみにアフリカ南部には「アンゴラ」という名の国があります。
 
 これはちょっとした笑い話ですが、僕は、こうした日本人の地理音痴は、学生時代よりテスト範囲しか勉強させず、その実利性を考慮しない日本の教育がその根底にあると思うのです。日本の教育の体質がそうである以上、本当の意味で力となる「地理力」は、自分で身につけていくしかないものであって、この本はそうした意味で非常に役立つ本です。


グローバリズムが叫ばれる中、国際情勢に関心を持つことが求められている現代。是非、多くの方が地図帳に触れる機会があればと思いますm(_ _)m。

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