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ちょっとごぶさたしていました。 秋亜綺羅です。
「季刊ココア共和国」 第6号の編集とか、新しいイベントの企画などをやっていました。
東北新幹線全線開通の初日には、
東京・四ッ谷で開かれた、宮内文子写真展も見に行ってきましたよ。
きょうは、横浜にいる新鋭のイラストレーター・小鹿夏との紙上コラボを紹介させてください。
これは現寸にするとA3版です。
イラストと詩を、それぞれに紹介したほうがブログでは賢明なのでしょうが、
できたら、美術と詩との距離、空間を感じてもらえたらと思い、
パソコンのデータのまま、貼付しました。
訪問された方には失礼な話ですが、
拡大して見てみてください。
小鹿夏の美術が1月にできあがり、わたしの詩は2月に書きました。
震災の前日、3月10日。 小鹿夏にメールを送っています。
「小鹿さんに描いてもらった絵に、やっと詩を付けました。
柏木美奈子がパソコンで編集したので、あす、宅配便で送ります」。
翌日。 封筒に入れられたこの1枚の詩画が、わたしの机のうえで集荷を待っているときに、
その歴史的な揺れは起きたのでした。
ついに配達されずに、2週間も置き去りにされた封筒…。
なかの手紙も古くなったので書きなおそうと開封しました。
見て、われながらドキッとしたのです。
小鹿夏の絵は、地球を想わせるドームのなかに、また地球があるかのような、
カラフルだけど、ちょっと不気味な構図。
そこにはなんと4機の原子力発電所? が火を吹いているのです。
その絵に付けられた、小さな活字でびっしりのわたしの詩には…
「これはほとんど預言書ですね」 と小鹿夏からメールをもらいました。
というわけで、どっちにしても、ははは。 です。
写真で読むには文字が小さすぎるので、改めて…
国際風の会議
美術・小鹿 夏
詩 ・秋亜綺羅
暗くて白い部屋である
おそらく牧場ではなく
遠くから視えているのは
波の音波である
いらっしゃいませ
一名様
闇のパーティーお越しです
透明海岸の海には
水平線がないのだ
水溶性の砂浜で
世界にあらんかぎりの
文字を
潮干狩る
文字は道具だが
ことばは事件である
事件だけが
海岸にとり残されている
火のついた導火線が
砂浜を走る
行き先を追いすがっても
風の風景が風のなかに
視えるばかりだ
水平線がないので
遠近法もなく
世界じゅうの風が集まる
国際風の会議では
地球という名の鳥かごに
飼育された
羽のない人類のことが
議題にあがるだろう
遠近法がないので
壁を感じない
人類は発狂する生物だ
人類は死ねないのではない
この二点から見い出される
日和見月見な結論
とんぼが跳ねて
かえるが飛ぶとき
やごとおたまじゃくしが
とんぼがえるとき
きつつきとうそつきが
月見するとき
哲学者は新しい思想と
普遍性をつくりだし
詩人がそれを
かたっぱしから壊していく
人類は地球一の馬鹿だ
壁が消えたので
うわの空と、うわの心
疑っているけど、信じてる
なにか壊れる音がするのに
信じない
真実はひとつだなどと信じてる
ひとつはふたつより大きい
などとは信じない
うわの心は
ふわりふわり
りんごにしてみれば
地球のほうが勝手に
りんごに向かって
落ちてくるわけだ
あやつり人形に
あやつられているのは
だれだろう
ふわりふわり、しゃぼん玉
破裂すれば消滅する
火のついた導火線は
消すことなどできないだろう
人類は消滅する生物である
破裂するのはなんだろう
どこに消えていくのだろう
魂の墓場はどこだろう
人類の故障はなおせるか
国際風の会議は採択したぞ
人類よ
肺炎で熱を出した?
出すんじゃないよ
人類よ
おなかが減った?
減るんじゃないよ
人類よ
天気が晴れない?
あしたは晴れるべきだ
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