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2013.05.11(土) 福岡県久留米市 石橋文化会館
ギター・橋口武史
舞踏・伊藤文恵
詩・秋亜綺羅
九十九行の嘘と一行の真実
秋亜綺羅
九十九行の心電図に異常はない
九十九行の嘘と一行の真実という名の詩は、ラブレターである
たぶん
毎日長いキスをして、唾液と唾液が絡まって、相手の血液に自分の唾液が入り込む。
そんなことを繰り返していると、いつかふたりは、同じ日に死ねるんじゃないか、って思ったりする。
目を閉じると暗闇が出来るでしょ
その暗闇のなかで
目のなかの目を閉じるんです
ほら
暗闇のなかに
暗闇が見えるでしょ
暗闇って
かたちがあって
わりと明るい場所だよね
レモンスカッシュに溺れている紋黄蝶や
グラスには上半分の夕日と下半分の赤ワイン
金魚鉢のなかの水平線は波立っている
透明海岸の海では
水溶性の映画が上映されていて
遠近法が使用されることもなく
一行の真実はここにはなく
光る稲妻のようにやまびこが走っている
走っていない
やまびこというのは
新幹線ができる前からある盛岡ゆきの特急電車の名まえですよ
去ってゆく君の五月の七度めの休日日没(おわり)みちのくへの帰(岐)路
傷選ばず乗せては帰るやまびこの旅始まれば音沙汰未遂
旅がらす漂い着きし鳥の島立つ鳥あとをとりつく島なく
もはや逢えず一枚二枚アパートにて想い着物は三枚四枚
禁じられし淋し白地図住所録伝言板大学ノート
きのうまで船乗りだった君いま逝き棚の海図を風の音(落と)して
たどり着く島さえあらずと無線打つ一本の風のたよりなき糸
呪うこと想い出すこと笑うこと腕立て伏せをきょうは九回
狼が来た
嘘だよ
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2013年05月13日
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