ごぶさたでした。 秋亜綺羅です。
2月27日(日)、仙台文学館で 「宮城県詩人会詩祭」 が開かれました。
平均年齢が60に近い詩人会のひとたちに混じって、4人の若い詩人たちが、朗読のイベントを試みました。
ゲストとして朗読した遠藤葵。 石巻北高校の2年生。 ブログを中心に詩や物語を書いていて、書くことも読むことも楽しくてしょうがない、という少女です。 わたしが昨年夏、高校演劇総合研修会に講師を頼まれた時の受講生のひとりです。 ケータイや iPod をメモ帳にして詩を書いているそうです。
2人目のゲストが、大学に合格したばかりの齋藤真名美。 白石高校の3年生です。 齋藤もわたしの受講生です。 朗読した 「過剰愛情」 は、 ちょっと面白い詩です。 恋人どうしの2人がそれぞれに語ります。 「2つの一人称」 の詩です。 それだけでしたら、演劇のせりふにすぎないのだけれど…。 愛しあっているときには離れていた男女のことばが、憎しみが募ればつのるほど曖昧になり、近づいていきます。 ひょっとしてどちらのせりふなのか、オウム返しなのか、同時に話しているのか…不明瞭になっていきます。
この日の朗読は、男の声を iPod にあらかじめ録音し、それと対話する、という実験的なものでした。 4人の演劇部の友だちが、観客席でシャボン玉を飛ばすなど手伝ってくれました。
この日は、第1回YS賞の授賞式もありました。 その特別賞だったのが君影御影。柴田高校2年生です。 君影もわたしの受講生。 YS賞には210篇ほどの応募があったので、 わたしの受講生だけが応募していたわけじゃありませんよ。 偶然です。受賞作の 「時の間」 を朗読しました。 タイムマシンで未来に行って帰ってきたひとたちの自殺が増えている。 という詩です。 動機は、『未来に希望が無かったから』。 SFのショート・ショートっぽい作品です。
最後はYS賞の藤川みちる。 19歳。 劇団アクターズ仙台の女優です。 わたしはYS賞の以前から、藤川の才能には気づいていて、「季刊ココア共和国」 第5号に10篇ほどの小詩集を編んでいます。
会場の男性から、「賞をとったのだから、自分の詩に責任を持たなければならない。 詩で表現したいあなたの世界はなにか」 みたいな質問がありました。
藤川みちるはちょっと戸惑いながらも、 「そんなことがわかるのなら、詩は書いていません」。
この日は、受賞作のほか、「ココア共和国」 の中から詩を朗読しました。
座り込んで、ポケットからほんもののナイフを出して、両手で握りながら朗読しました。 タイトルは 「お料理」。 恋敵の女性を殺して、 肉も、腸も、脳みそも、目玉も、「お料理」 して、 恋人に御馳走する。 という詩です。
発言した会場の男性は不機嫌そうだったけれど、わたしにはみんな、とてもかわいかった。若い詩人たちにしてみたら、自分が書いたものがオトナにわかってもらえるなんて、これっぽちも思っていないでしょうね。 自分たちだってオトナの書くことなんかぜ〜んぜん、わかんない。 それでもオトナにケンカを売ったりしない。 いったい、どちらがオトナなんでしょうね。
わたしはカメラを持ちながら、4人の少女たちが失敗して泣き出したりしないだろうか。 心配で、心配で。 どきどき。でしたよ。
ゲスト出演の遠藤葵
遠藤葵
会場はこんな雰囲気でした。
齋藤真名美の朗読で、観客席では演劇部の友だちがシャボン玉を飛ばした。
TV局(仙台放送)のインタビューを受ける齋藤真名美
YS賞特別賞の君影御影
TV局のインタビューを受けるYS賞の藤川みちる
藤川みちるは座り込んで、ポケットからほんもののナイフを出して、それを両手で握りながら朗読。