ココア共和国

ここはどこだ。ここはココア共和国。きょうはここらでココアにしよう。秋亜綺羅のブログです。

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 ──こんにちは。秋亜綺羅です。
 きょうは、ちょっと詩を書いてみます。
 ブログをしばらくやってみて思ったのだけど…。ブログの詩における「掟」みたいなものがあるようです。それは、「宵越しの詩は書かないこと」
 詩をひとつ書くのに、1日以上の時間をかけないで、ひらめきを楽しむこと、というわけです。それが、読者である友だちと毎日コメントしあうための、肴(さかな)にもなるようです。
 わたしは文字通り古い人間で、1か月もかけて詩をひとつ書いたりします。ややもすれば、論理が優先されます。だけどブログの若い詩人たちは、ひらめきと、ときめきがすべてです。わたしはそれを、うらやましく思っていました。
 で。わたしも書いてみることにします。まえの行をあまり振り返らずにひらめきで書く。即興というほどでもないけれど、1日以内で書く。楽しければいい。あたらしい楽しさが見つかればいいな。と思います。
 では。わたしのブログ詩、第1作のはじまりです。
 
 
 
 
合いかぎ
秋亜綺羅
 
 
世界の果てのわたしの村に
鍵屋さんがあたらしく出来たというので
記念に合いかぎをつくってもらった
記念にほんもののカギを、捨てた
 
ほんものを捨てたということは
合いかぎはにせものなのだろうか
もうひとつのカギ、なのだろうか
 
わたしは玄関のまえに立ち
合いかぎのためのにせものの鍵穴をみつける
 
合いかぎを合い穴に入れて
合いドアを開ける
 
わたしの帰りをずっと待っていた
もうひとりのあなたと会い
にせものの日常をする
 
にせものの玄関にもまた
合いかぎは吊るされるのだろうか
 
ここまでわたしが履いてきた靴は
もうひとつの靴である
 
わたしが浮かべた笑顔は
にせものの笑顔である
 
ここまでわたしが掛けてきた黒ぶちのめがねは
もうひとつのめがねである
 
急いで来たために濡れているわたしのTシャツは
にせものの汗である
 
あなたの背中までそっと近づいてきたわたしの呼吸は
もうひとつの呼吸である
 
わたしがこれからささやくはずの好きだよは
にせものの好きだよである
 
わたしが一日にいちどでいいから握りたいと思っているあなたの手は
もうひとつのあなたの手である
 
わたしがいままばたきしたのは
もうひとつのまばたきである
 
忘れてしまったたくさんのあなたへの
にせもののまばたきである
 
 
   

イメージ 1

   
     ≪ごめんなさい。この画像は詩の途中に出てくるはずのものですが、
       本文中に挿入する方法を知りません。──秋亜綺羅≫



 こんにちは。秋亜綺羅です。
 今回はわたしが高校3年生のときに書いた詩、です。寺山修司との出会いになった詩でもあります。
 40年もまえ、高校生のわたしはバスケットボール部に所属していました。文学とはほど遠く、というより嫌いでした。それはいまもそうです、たぶん。
 同じクラスの文芸部の友人が自分の詩を見せてくれたことがあったのです。わたしは「なにこれ。こんなんだったらいつでも書けるじゃん」。「そんなら書いてみろよ」ということになっちゃいまして…。
 で、この詩を書いたのですが、「こんなふざけたもん詩じゃねえよ」。
 そうかなあ。けっこうマジだったんだけど…。
 というわけで、当時高校で卒業記念誌のための文芸作品を募集していたので、「わーい。応募しちゃお〜っと」といった調子で…。でも、ボツでした。選者は文芸部の顧問の国語の先生でした。
 ギぇー、だめかよ。このままゴミ箱に捨てるのももったいないしー、とか思って「高3コース」に応募しちゃおー、というわけで、この運命の「詩」はゴミ箱ではなく、赤いポストに捨てられることになったのでした。
 「高3コース」というのはむかし学習研究社から出ていた、月刊の受験雑誌です。そのあと「大学受験コース」と誌名が変わり、現在は廃刊されたそうです。
 「高3コース」には文芸のページがあり、読者の高校生から詩とか俳句とか短歌などを募集していたのです。で…。わたしのこの詩は、特選になりました。その選者が、寺山修司だったというわけです。
 このあと3回ほど投稿しましたが、すべて特選でした。まえに紹介した「百行書きたい」もそのひとつです。この誌面で寺山さんは、DJ感覚というか、ブログ感覚というか、リアルタイムに高校生たちに語りかけてきました。自分の劇団の話も書かれていました。「秋亜綺羅も遊びに来たよ」とか書いてくれました。わたしの住所まで載せたので、わたしには1か月に600通を超える手紙が来たこともあります。「仙台市秋亜綺羅様」で、郵便が届いたくらいでした。
 わたしが投稿したなかのひとつに「海!ひっくり返れ!おきあがりこぼし!」というものがあります。この詩を「現代詩手帖」という詩の専門誌に、年間代表作品として寺山さんが紹介してくれたのでした。おかげで大学に入学して文芸部を覗くと、先輩たちがみんなわたしのことを知っていました。
 さて今回の「渋谷地下街ブルース」は当時、「詩学」という詩の専門誌や、現在詩壇で活躍している日原正彦がやっていたガリ版刷りの詩誌「表現人」などにも掲載され、話題になった記憶があります。落書きにしか見えない詩ですが、わたしにとっては、記念碑ともいえるものです。
 5月4日は寺山さんの命日です。更新は間に合ったようです。


渋谷地下街ブルース  ■ 秋亜綺羅

ぼくが想い出すのはいつもいつも
十年先のことだった

むかし、渋谷の街に朝はなかった
防空壕みたいに窮屈な地下街が
安全保障付き冷房になってから
可愛い笑くぼの少女が住みついて
渋谷にも初めて
朝が来ることになったのだ

丸顔でちょっぴりそばかすの
白のワンピース着けて、ショート・カット!
ルーテル教会横の公衆電話ボックスに
例の徴兵カードを貼った



   ≪ここにいちばん上の画像が入ります≫



その日のぼくはといったら
買いたての〈幸福論〉を見せびらかすために
渋谷まで出かけてって
引っかかったわけで
司令部へのダイヤルをまわして
西口の公衆便所には紙があるかどうか尋ねて
そこで落ちあってしまうわけだけれど──

〈いくらくれるの?〉
〈ええと、これだけ……であります〉
ぼくの精一杯出した三本の指を見もしないで少女は
突然に奇声で叫んだ
らいいのにその晩をぼくと過ごして
血まなこになってぼくを黙らせて
手足を泥んこにしてぼくのあれを見つめた
らいいのに言葉の割れ目谷底から少女は
刃渡り21世紀のどす黒い短刀(ドス)を引き抜いて
白壁に落書きされた女の性器に突き刺して
〈あたし16、あんたは?〉
〈じぶんは、58…キロであります〉
〈欲しいい?〉
〈たすと74…であります〉
〈あたしね、利息だけの生活が夢なのよ〉
〈それでは、75?〉
こんな疑惑(対話)があって
不思議に少女とぼくは全く重なっていた
らいいのにぼくの尻穴のポケットから
ありったけの3千5円を出して
せいぜい恥毛を買うことを決意したら
少女の名まえはユキだった

ユキは商売あとにコーヒーを注いでくれて
明日という字は明るい日と書くのね
なんてずいぶん古い歌を何べんもうたって
ぼくはお代わりをしたかったけど
舌がとろけるような旋律がやむと
真っ暗な朝がやって来て
(別れるときが来たんだ)
丸顔のちょっぴりそばかすユキは
ぼくの尻をやさしく開いて
〈お金ないんでしょ?〉と接吻しながら
3千円を返してくれた

可愛い笑くぼ売春ユキが住みついて
そしてぼくが奪われて
渋谷の街に朝が来た

で 安保粉砕! 打倒米帝! 沖縄のために!
で テレビはセクシーになった
で 受験生は辞書捨てた
で ひとり死んでひとり生れた
で 文学少年は朝刊を買った
で 人妻はプラットホームで泣き伏した

けれどマンホール工事をながめながら
きょうもアナタだけを待っている
ユキのあの清純な胸には
明るい明るい朝が透けていて

ユキは5円の利息で何を買った?!

渋谷の街に朝が来て
(ぶるうすだぶるうすなんだ)
十年先のぼくが在て
瞬間とはこんなに長いものなのだ

イメージ 1

               家出して来た腕時計



山本山さんはむかしママゴトをした ■ 秋亜綺羅

裏に住む山本山さんは、左から読んでも山本山、右から読んでも山本山、
裏から読んでも山本山さん、というわけだ。
しんしん雪が、山本山さんの家の屋根で白い舌を出して、手紙を書いていた。
そんな寒い日には、暖炉のそばのネコに、家族みんなであたったものだ。
ネコはサンマに恋をしていて、魚も喉を通らないほどだった。
さて、お腹がすいた山本山さんは、テレビばかり嚙っていた。
で、それでは仕事にならないので、仕事に出かけることにした。
山本山さんの仕事は、テレビのセールス。
人間は仕事がいちばん。仕事のためなら、好きなテレビもがまんする。
山本山さんの仕事は、テレビのセールス。
テレビを見るやつ、ばかなやつ。
テレビを売るやつ、働きもの。
鳥は鳥のように飛び、鳥のように眠る。
山本山さんは、テレビのセールスマンのように、人間だ。
セールスでまず重要なのは訪問である。
訪れるひとが多くなれば、当然だが、訪れられるひとも多くなる。
だからひとは増えるいっぽうで人口問題が問題になるのは時間の問題である。
人口問題を騒ぐひとが多くなりすぎると、人口問題に影響する。
時間銀行では、時間の利息を計算する時間もないほどだ。
銀行強盗は、時間を盗むのにもうすこし時間をかせぐ必要があった。
強盗が持っていた暗号から意味を消していくと、数字が残った。
意味のない暗号なんて、もう暗号の意味はない。
考古学では、こういったものは、詩と呼ぶしかない。
意味がないといえば、飲酒も、音楽も、睡眠もそうだ。
4がよっつ。
その、残された数字こそが、キーナンバーだった。
サイコロをふると、4ばかり出る日だった。
4月4日、4人の銀行強盗は正確に4時、舌を出して、時間泥棒に成功した。
そのとき、山本山さんの未来も盗まれた。
裏から読んでも、未来。
未来が盗まれると、過去も舌を出して、雪のようにとけていった。
過去はカコ、カコと鳴く。過去はカエルだった。
山本山さんの腕時計は家出をして、世界最先端のYAHOO!ブログに登場した。
山本山さんのおじいさんの家の柱時計は、「最近の若いモンは、
どうにもボーン、ボーン」となげいては、貧乏ゆすりするのだった。
過去も、未来も、腕時計さえも失った山本山さんの心に、風が吹いた。
風が吹いたのでオケ屋は吹き飛んだ。
結局、オケ屋は災害保険でもうかった。
風は、口笛を吹きながら考えた。ひとにはどうして人生なんてあるんだろうね。
出発するため? 到着するため? それとも乗り換えるため?
そう唄いながら風はプラットホームを、あ、踊り抜けた。
風の吹かない日に日なたぼっこをするのは人間だけである。
ネコは風といっしょに日なたぼっこをする。
風とネコが手をつなぐとき、風は吹かないし、ネコはツメを立てない。
ネコがまばたきすれば季節が変わる。
人間みたいに人生を背負ったりしなくても、風は、昼も夜も口笛を吹く。
昼働いて夜眠ることのできるひとは、死んで幽霊になれるひとだ。
幽霊というのはほんとうは夜、眠っているものなのだ。
幽霊に会ったなどというのは、夜眠られないひとたちの、嘘に決まっている。
ぐっすり眠っている幽霊を見た、というのならばともかく。
では昼の幽霊はといったら、かくれんぼして遊んでばかり。
鏡のなかにかくれんぼしたオニは、鏡に映らない。
鏡は、現実を左右反対にしてしまうのに、逆立ちはニガテらしい。
現実を映しつづけるのだから、鏡にはヒマがない。
ヒマのない現実だから。
命をムダにしないということは若さを惜しまないことだ、とだれかが遺書した。
自分の匂いがおもいっきり染みるまで一着の服を着替えない。
そんな日数を着たくなる。
経験とはとても大切なことだ。おとなはむかし、こどもを経験した。
山本山さんはむかしママゴトをした。
山本山さんはテレビを売っている。
山本山さんはむかしママゴトをした。
山本山さんはテレビを売っている。
山本山さんはテレビを売っている。
山本山さんはむかしママゴトをした。
山本山さんはテレビを売っている。
山本山さんはテレビを売っている。
山本山さんはテレビを売っている。
書いているところを、ネコのスパイに見られたので、
この詩は破り捨てた。
山本山さんは裏返しても、山本山さんだ。

 こんにちは。秋亜綺羅です。
 以前にこのブログで、じっちゃんについてのエッセーを書かせてもらいました。
 今回は、じっちゃんの死について、「み」というタイトルの詩です。
 じっちゃんが亡くなったのはわたしが小学校の高学年だったと思います。40数年前になります。じっちゃんの死はわたしにとって、家族、ひとの死と出会う最初でした。ものが壊れることは理解できていましたが、さっきまで目のまえにあった心が、消えてしまうことがうそのようでした。
 それからじっちゃんのことを思うと、じっちゃんがこちらに来たり、わたしがあちらに行ったり、といった気分が現れます。それどころか、じっちゃんがこちら、わたしがあちら、とすれ違いになることさえあります。不思議な感覚です。
 もちろんそんな感覚が初めっからあったわけではありません。これまでの年月がすこしずつそうさせてきました。そしてそれを、すこしずつ詩にしてきました。書き上げたのは2年ほど前になります。
 ちょっと話が変わりますが、昔わたしが詩ばかり書いて大学をさぼっていた時、上京してきた父に言われたことがあります。
──おまえは詩を書くのはいいんだが、すぐに雑誌に発表しようと焦っているだろう。詩壇に認められたいなんて思うな。言葉だってなん年も時間をかけて醸造されるから、味のある詩になるんだろう。
と。
 そう、それがこの、じっちゃんとの不思議な醸造された感覚なんだと、すこしですけれど思えるようになりました。その父も亡くなって久しい。こんどは父のことを書きたいと思っています。



み ■ 秋亜綺羅

舞台裏でのひとり舞台は
迷い舞台のまるいちゃぶ台での初めての手淫
白い手と白い匂いを押し殺そうとしながら
明るい1962年5月4日、ぼくは思想した
じっちゃんとぼくとの安堵感とか
霊安室の縁側にしゃがんでいた逆説の共同観念とか
すべての生物は死ねない、のではない
じっちゃんの喉頭がんを生かしていたのはぼくの誕生と呼ばれるたぶん出会いだっ
 た
生まれた朝、ぼくは紫色のクレヨンでじっちゃんを描いた
死ぬのはたやすい、とはまだ言うまい
いちもくさんに花いちもんめ、風はうたう
砂の上で死んだじっちゃんをかっこいいとおもう
それ以上の真実は詩では内緒だ
だけど先生が宿題を出した
あなたのおじいさんを犯すこと
そこでひと握りの言葉を捜していたことをぼくは告白した
紫色のクレヨンのくるおしさのなかで
お経にまみれていみじくも座っている
ぼくの存在が歴史を奪うわけじゃなし
瞬時の永遠でもない
じっちゃんがぼくを殺したフィルムと
ぼくがじっちゃんを殺したフィルムと
ふたつのフィルムを同時に映写していくと
確かめられるひとつの真実がある
別れの挨拶は

だったこと
それでぼくの詩は店じまいというわけだ
ふとぼくが手淫を覚えたとき
じっちゃんはふと
歴史を無視したのだった

ぼくは忘れない

あのときの砂をつめた紫色の壜に
ぼくは蟻を一匹飼っている
じっちゃんが思い出されると
ひと握りの砂から一匹の蟻がこぼれ落ちる
蟻は落ちながらたぶん砂をかみしめている
蟻はたぶん砂を吐きつづけている



あのときの言葉をつめた紫色の壜に
蟻は砂をひとつぶ飼っている
じっちゃんが思い出されると
ひと握りの言葉から砂がひとつぶこぼれ落ちる
追いかけてくる砂をかみしめている
蟻はそのとき砂よりも乾いた意志で
言葉を選びたい


というのは蟻のお腹から出た虫である

フィルムとフィルムのすき間から

砂がひとつぶこぼれ落ちる

墓場をマイ・ホームにして

走りつづけているのは

いつまでもじっちゃんと

ぼくだけなのでうれしい


というのは命令形か?
どうだろう

ぼくとぼくの幽霊との通信法は、
ぼくとぼくの幽霊との通信法は。
お互いが人格論を持つことである、
お互いが人格論を持つことである。
ぼくとぼくの幽霊とのあいだの霊媒は、
ぼくとぼくの幽霊とのあいだの霊媒は。
完全な記録。と不完全な真実である、
完全な記録、と不完全な真実である。
断片的な言葉と連続的な思想である、
断片的な言葉と連続的な思想である。

み、
み。


明るい1962年5月4日
死者の行進が砂の上に幻視されたとき
じっちゃんには見えたことが悲しかったし
ぼくには慰めだった
じっちゃんは届かない向こうがわで
ときどきみという
最近ではときどきみとうたう

 こんにちは。秋亜綺羅です。
 58歳、初老のわたしに通年“ファンレター”が来ます。角川文庫の「書を捨てよ、町へ出よう」(寺山修司)に、高校時代に書いたわたしの詩を、寺山が紹介しているからです。夏休みが終わりかけた頃に特にそれは多くなる。夏休みの課題図書にする先生がいるためだと思います。わたしを、高校生の友だちとしか思っていないような手紙も多い。わたしの詩のタイトルは「百行書きたい」なのだけれど、「わたしも百行書きたい。一緒に書こう」といった感じだったりします。
 ネット上でも「百行書こう」というのが流行っているらしく、「2ちゃんねる」でもやってるよ、と聞いたことがあります。あちこちでいろんな「百行書きたい」があるらしいのですが、今日は、わたしが40年前18歳の時に書いた、いわば「正調・百行書きたい」を読んでもらいたいと思います。


百行書きたい ■ 秋亜綺羅

「シャボン玉ホリディ」を見たい
純喫茶「基地」でレモンティー飲みたい
郷愁を描いてみたい
“失われた喪失”の意味が知りたい
着飾った新宿女のマスク汚したい
接吻のあとに“ゴヲゴヲ踊ろうか”とささやきたい
女性(おとな)ぶる売春少女の涙をふきたい
田舎で一万円を拾いたい
母さんのエプロンで鼻汁かみたい
結局寒さを忘れることを嫌いたい
直角正三角形を夢見たい
どいつもイタリーも知りたい
コークとペプシをチャンポンしたい
埃(ほこり)より小さな星を食べたい
トイレに行きたい
“セ”したい
河原を捨てたい
こんどは誰の番か知りたい
返事をもらいたい
切られたい
シッカロールをなめたい
東京へ行きたい
中江俊夫の「語彙集」を持ちたい
詩は辞典なしで書きたい
走りながら死んでいたい
伊勢丹で愛犬キリーを呼び出したい
ユキに“処女をあげたい”といわせたい
手鏡を焼きたい
待ちたい
百行書きたい
相槌(づち)を打ちたい
黒い雨を氷菓子にして売りたい
昨日と明日を+(た)して2で÷(わ)りたい
もうそろそろ生まれたい
北の海辺で震えたい
プロポーズなんてよしたい
右翼になりたい
十年先を想い出したい
水平線で凍死したい
危険な食品を食べたい
刃渡り二十一世紀の果物ナイフを信じたい
千賀かほるの唾液にとろけたい
別れたい
溺死寸前には死に水を飲みたい
戦争ごっこしたい
ユキと■交したい
ちょっぴり泣きたい
足裏を掻(か)きたい
誕生日の歌を書いて五十万円もらいたい
そしたらパチンコ屋を始めたい
コカコーラは玉十個でよいことにしたい
先生! おしっこしたい
小指を見ていたい
戦慄(ぶるぶる)したい
もうやめたい
穴があったら出てみたい
早くハタチになって選挙したい
初夢には止まった時計を見たい
二百年後に(寺山修司は死ぬそうだから)処女詩集を出したい
ペンネームは秋葉俊裕としたい
ボサノバをかじりながらレモンを聞きたい
これは盗作だと非難されたい
シュークリームで絵を描きたい
“まだ白紙です”とキザりたい
何行まで書いたか数えたい
ドーナッツ型アドバルーンに色を塗りたい
腕時計はSEIKOを薦めたい
渋谷ブルースを作曲したい
日記には日記らしいことを残したい
でも順列・組合せは勉強したい
ベクトルは忘れたい
ファイティング原田を昼寝させたい
女産業スパイを脱がせたい
死んでも死んでも糞たれたい
ユキと絶交したい
そのあとTELしたい
なんてロマンティックな十八歳は終わりたい
顔を洗いたい
恋する男に歴史は暦より狭いことを耳打ちしたい
少年マガジンだから立読みしたい
天井桟敷館(ちかそうこ)に象にのって行きたい
けど文明には感謝したい
アポロが帰れなくなるのを見物(みとどけ)たい
死に装束を着たい
「さよならの総括」を歌いたい
隠したい
活字を裏返したい
感電死したい
新聞読みたい
石田学くんに会いたい
徴兵カードを焼き捨てたい
寺山修司に革手袋を贈りたい
新高恵子に貝の歌を捧げたい
エレベータで天まで行きたい
そのときはユキを連れて行きたい
意味のない暗号など書いてみたい
幽霊くんに“死人に口なし”といわせたい
どうも足の先が冷たい
──透明扉を閉めたい

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