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おはやうございます。ここはココア放送局です。聞こえますか。あなたの脳髄とわたしの脳髄が、透明な糸でつながっています。見えない糸電話放送でお送りしています。聞こえますか。
糸は絡まっていませんか。長すぎませんか。雑音がすこし気になります。原因はわたしの脳髄でしょうか。あなたのでしょうか。それとも、他国から来る妨害の糸のせいかもしれない。
それでは放送を始めます。
さもしい日本人 ※ココア放送局ニュース
J国では定額給付金(12,000円−20,000円)を国民全員に支給することになりました。これは、連立与党のK党の提案する「定額減税」の代わりになるもので、定額給付金というより定額還付金というべきものです。税金の還付にしては少なすぎないか、という声がJ国の国民より出てこないのも不思議です。
さておき、J国の首相はテレビ局の取材で、「あなた方みたいに放送局から高い給料をもらってる人たちが定額給付金12,000円をもらうの? さもしいんじゃないの?」と言ったそうです。金持ちにとってははした金の12,000円を、貧しい人たちの救済に使おう、というのがJ国政府の意図なのでしょうか。いまだJ国では、貧しい国民にお金をめぐんでやるのが良い政治だと思っているのでしょうか。
しかし、その首相もついに12,000円をもらうことになり、みずからさもしい首相の道を選んだようです。とにかくここ数カ月で、数え切れないほどのさもしい日本人が誕生することになりました。
わがココア共和国では、どんな金持ちにとっても12,000円は大金です。金持ちだろうとなかろうと、10,000円の積み重ねが大きなお金になることを知っています。たとえ今余裕があって、12,000円を遊びに来た孫にあげることになったとしても、孫が喜ぶ顔はそれ以上の価値になるだろうことを、知っています。
お金を粗末にする人はJ国首相に限らずどこにでもいるとは思います。心が貧しいのかもしれません。そんなおとなの価値観がこどもに伝染することだけは、わが国としてはぜったいに阻止しなければなりません。鳥インフルエンザは発見されれば、周辺数十キロの鳥が殺されます。おとなたちをそんなふうに抹殺するわけにもいかないので、わがココア共和国ではおとなの義務教育を思案中です。
ちなみに、わがココア共和国の定額給付金を紹介します。定額給付金の目的は最初からお金をまわすこと以外にありません。そこで、小切手式の給付金にしました。
ラグビーのボールのようなデザインと、楕円形をしています。裏には署名欄があり、次から次へと渡った先が記名されます。八百屋さんから、床屋さんへ。レストランへ、肉屋さんへ、ぱちんこ店へ、学習塾へ、温泉旅館へ…。それが15件めになるとそのひとは役所に行って新しいものと交換します。そのとき記念品が出ます。それは、近所の人たちといっしょに楽しめる品です。
そうやって一人ひとりが、渡り歩く給付金を想像しながら、使用していきます。まるでラグビーのボールをチームメートにパスしていくように…。いつかスクラムを組む日がやってくるように…。
では、また。
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