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先日、私が戦国時代ヲタクであることを知ってる人から、こんな質問をされました。 「好きな武将は誰?」 聞かれて気がついた。 即答できない自分に。 昔はね、単純だった。 足利義輝、高橋紹運、島左近、塙団右衛門、後藤又兵衛、木村重成。 どちらかと言えば負け組で、死ぬまで自分を貫いた武将達が大好きだったのよね。 三好長慶、松永久秀、黒田勘兵衛、羽柴秀長、細川幽斎、石田三成。 もしくは、どこか影のある知性派の官僚系か。 今でもこのあたりの武将が好きなのは変わらない。 ところが、「一番は?」と聞かれると急に出てこなくなる。 強いて言えば秀長か義輝なんだけど… でも、特に最近、だんだん順番や優劣を論じられなくなってきた気がする。 おそらくこれは、ある意味知識がついたからなのかな、と思います。 例えば羽柴秀長。 彼は秀吉の弟で、丹波攻め以外には何も目立った功績が残っていない人ですが、事務処理能力に優れ、常に後方・側面支援で兄を助け続けた人。 非常に温和で、家臣団統率の要であったそうです。 例えば足利義輝。 彼は将軍でありながら戦国の騒乱で京を追われ、その任期のほとんどを放浪のうちに過ごし、その途中で剣術を習って免許皆伝したという剣豪将軍。 非常にカリスマ性もあったようで、将軍家再興に精力的に動いたために久秀に疎まれて暗殺されますが、その最期も数千の松永軍に対して数十人の近衛兵だけで立派に防戦し、名のある猛者も全く太刀打ちできなかったと伝わっています。 このように、彼らの「生き様」「エピソード」が私は大好きな訳ですよ。 そういう人生に共感し、ファンになってる訳です。 そして、それはその人ごとに全く違うし、見方を変えたら全く違うように見える。 例えば松永久秀。 一般的には、信長から家康に紹介されたエピソードで有名なように、将軍を暗殺し、大仏殿を焼き、主家を滅ぼした戦国最悪の男ですよね。 でも、彼はこんな見方もできる。 足軽の身分ながら弟と共に戦場を駆け巡り、2人でどんな汚い仕事もどんな困難な仕事も手段を選ばずに確実にこなしたことによって三好家に重用された苦労人である、と。 さらに、漆喰で塗った美しい天守閣を初めて建てたのも久秀だし、茶道を初めて政治に導入したのも久秀。 つまり、信長の模範となった戦国武将だったとも言えるのですよ。 例えば三好長慶。 一般的には、足利家や細川家を足掛かりにのし上がった下克上の代表格で、主家を何度となく裏切って畿内を制圧したものの、久秀に籠絡されて最期はボケて死んだ悪人、というイメージが強い。 しかし、私はこう思ってる。 もともと主家の逆恨みで親を殺され、5歳で家を継がなくてはいけなくなった薄幸の貴公子で、弟達や残された重臣達と助けあってなんとか家を守り抜き、何十年もかけて親の仇を討った執念の人だ、と。 しかも、彼の残した歌や文化事業や統治手法を見てると、一部の厳しい一面を除けば、どうしても人の輪を大切にした優しいキャラが浮かんでくるのですよ。 だから弟や子供や自分より若い優秀な武将が相次いで自分より先に死んでいったのを見て、無常感から心身の健康を失った、本当に線の細い優しい人だったんじゃないかな、と思うのです。 結局、人なんですよね、彼らは。 そして、その人を語るのも人。 私は人として、どんな人だったんだろうと思いながら見る。 この人は、何故この時に、どういう気持ちでこうしたんだろう? 私ならどうするだろう? そう思った時に、この人は凄いな!って思える瞬間があって。 もしくは、私もそうしただろうなぁ、って思う瞬間があって。 そういう、共感できる人が好きなんです。 …と考えると、ほら、ほとんど全ての武将が好きになっちゃうでしょう?(笑)
そうなんですよ、今は「嫌いな武将」がほとんどいないので、「好きな武将」ばっかりになって。 そうすると、その中の1番を選ぶのはとっても難しくなって。 それで即答できないんですよねぇ… |
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