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なんか更新されてて草生える(2018.5.13)

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 メインのスピーカーにはJBL 4311Aを使用しているが、こいつの最大の欠点はストリングスの音が
苦手だという事だろう。クラシックなどは西洋で発達した芸術音楽だ。とにかく元気さが売りの
アメリカン的サウンドとは相性が良いとは言い難い。
 そこで、4311Aでカバーできないジャンルの曲に対応するため、もう1セットスピーカーを導入する
ことにした。



○細身のボディは設置場所を選ばない

 当然、求められる音の傾向は4311Aとは真逆の方向性となる。
 弦楽器を艶やかに鳴らす美音系スピーカーだ。

 DALI、Vienna Acoustics、Sonus faber、MHI、TANNOY、Acustik-Lab、etc...
メーカーの候補はたくさんあったが、しかし、4311Aの隣に置くことを考えるとあまり大型のものは
設置場所が無い。少なくともTANNOYは一番に候補から外れることになった。
 また、今までブックシェルフ型をメインで使っていたこともあり、ここに来てトールボーイ型の
スピーカーを試してみたいという願望も生まれつつあった。
 悩みに悩み(数ヶ月程度は候補をずっと漁っていた)、結局ヤフオクでたまたま出物があったものを
えいやっと競り落としてしまった。






イメージ 1


イメージ 2






 PIEGAのTP5というモデルのスピーカーである。見ての通り、非常にスリムなスピーカーだ。
横幅は19cmしか無い。地震が怖い外見だが、幅の広いベースプレートが一体となっているため
思ったよりは倒れにくい。
 更にフロントバスレフのため、背面壁距離にもそこまで神経質になる必要性が無く
(むしろフロントバスレフは壁から離しすぎると量感不足になる場合がある)、
4311Aの隣に設置するという条件に驚くほど合致してくれた。

 落札価格は134kでメインの4311Aよりも高くなってしまったが、定価は47万もするスピーカーで、
かつ2007年発売の比較的新しいモデルなので割高感は無い。
 当分は、4311AとTP5の2台体制で行こうと思う。


○PIEGA独自のリボンツイーターが魅力的な音世界を創り出す

 実は、PIEGAのスピーカーを購入したのはこれで2回目である。1台目はPremium 1.2という小型の
ブックシェルフを使用していた。音は大変気に入っていたのだが、引っ越しにより部屋が6畳から12畳に
なった時にさすがにサイズの限界が訪れ、泣く泣く手放したスピーカーだった。

 PIEGAはスイス、チューリッヒ湖のほとりに本社を構えるスピーカーメーカーで、何と言っても
その最大の特徴はPIEGA独自のリボンツイーターにあるだろう。
 生産するのには熟練の技術が必要であり、世界で作ることが出来るのはなんと
Aldo & Mario Ballabio親子の2人だけだという。製作が難しく、図らずとも一子相伝の技術と
なっているようだ。

 このリボンツイーターには他のリボン型にも出せない独特の音色と魅力があり、私もPremium 1.2を
使用していた時に魅了されてしまった口だ。
 繊細で透明感があり、晴れ渡るような音の伸びを保ちつつ中高域にたっぷりと艶が乗り、かつ
鮮やかだ。特に、艶やかな音色の割に音抜けの良さも両立している点は他の美音系スピーカーには
あまり無い利点だと感じる。
 
 ただし、このリボン、かなり上流にセンシティブに反応するように感じられる。
上流機器によっては正反対の音になる可能性もあり、当レビューに限っては末尾記載の構成で
聴いた時の印象を記すものとする。

 このリボンの欠点としては、その独特の音によりウーファーユニットとの繋がりが悪くなりやすい
ところだろうか。下位機種はピアレス製、上位機種はスキャンスピーク製のウーファーユニットは、
PIEGAとの共同開発によりそれ単体では非常に優れたユニットとして完成されていると思うが、
人によってはリボン型との音色の温度差や繋がりの悪さを感じるかもしれない。
 なお、当モデルは約3kHzから上をリボンが担当するが、上位の同軸リボン搭載モデルでは
400〜700Hzあたりから上をリボンユニットが担当する。



○スリムでソリッドな外観に音のイメージを騙される

 スピーカー全体としての音はどうか。その細いアルミボディの見栄えから、端正で細身、硬質な
サウンドを想像する人が居るかもしれないが、実際には予想以上にふくよかで音が太く暖かい音の
するスピーカーだ。それでいて高域は爽やかに広がる傾向で、まさにPIEGAにしか出せない音の
世界である。
 低域は適度に緩く包容力があり、とても細身のボディから鳴っているとは思えない量感と力感がある。
アルミ押し出し材のエンクロージャーは厚みを必要としないため、実容積を1サイズ大きいスピーカーと
同等に出来るというメリットが有るのだ。
 
 上の写真を見ればわかると思うがバスレフの径が異様に大きく、握りこぶしが入りそうなほどである。
更にウーファーユニット近傍に配置されており、積極的にユニット背面の音を即座に放出するよう設計
されているようだ。
 その設計により(美音系スピーカーにしては)低域の反応速度が速く、バスレフから音が遅延して
出てきている感は少ない。また、ユニットがエンクロージャー内の気圧に左右されずフリーに動作
するため、音の開放感に寄与している。
 それにより、非常に鳴りっぷりの良い音になっているのが特徴だ。

 当然欠点もあり、バスレフの径が大きいためアルミボディの内部を反響したような音が漏れている
のがわかる場合があり、特に500Hzあたりの周波数においてピークが生まれているようだ。
曲によってはその周波数バランスが若干いびつに感じられる。
 ただし、この特性は音作りをピアノを鳴らすのに合わせたのではないかという印象を受ける。
このバスレフの音がうまい具合にピアノの重厚感と低音部の打鍵感に繋がっているのだ。
 逆にスネアドラムのような音ではデメリットが先行し、パン!と乾いた響きで鳴るべきものがボン!と
膨らんだ音になる場合がある。
 セッティングである程度緩和出来るため、気になる場合は壁から少し離すなど対策が必要だろう。

 定位の傾向としてはステージを俯瞰するような完全な音場型であり、部屋の壁より奥に定位が
現れることもある。演奏は情熱的というよりもどちらかというと冷静に鳴らし、リスナーをリラックス
させることを前提とした音作りだ。



○想像以上に広いジャンルを鳴らす

 PIEGAはよくクラシックに合うとされており、実際その通りの出音だと感じる。
滑らかで透き通った弦の響きが聴いていてうっとりする音だ。エンクロージャーが金属なことが影響
しているのかはわからないが、フルートやハープなどの金属楽器も音が気持よく伸びてPIEGAの
良さが生きてくる。
 反面、勢いの良さや熱気が必要な曲は、無駄に綺麗な音で大人しく冷静に鳴らしてしまうため、
JAZZは得意ではなさそうだ。

 しかし、鳴りっぷりの良さがあるため意外とどのジャンルの曲も卒なく鳴らす実力はある。
更にこのスピーカーの耳辺りの良さは特筆すべきもので、どんな曲を流しても死んでも不快な音は
出さない。音の良し悪し無関係に曲を聴くことが出来る。
 意外なことにこのスピーカーを導入して一番驚いたことは、アニソン等の所謂音の悪い音源が
鳴らせるということであった。耳に刺さる音は皆無で、リボンの音がコンプ強めの音をうまくほぐして
分解し、聴きやすくしているように感じられるし、音抜けが良いため篭もり感を感じる曲も少ない。

 アニソンオーディオについてはあまり拘りは無いのだが、当初の4311Aが苦手な弦楽器を鳴らす
という目的以外に、今ではアニソンもTP5がメインで使われるようになってしまった。
 思わぬ収穫である。



○場所や上流に寛容な鳴らしやすいスピーカー

 能率は91dBもあり、ユニット口径が小さいことも相まってスピーカー自体は非常に駆動しやすい。
個人的な意見としては真空管アンプや、高域が綺麗なアンプで鳴らすのがリボンの良さを引き出す
のに向いていると感じる。先述したとおり上流によりリボンの音が大きく変化するため、 寒色系、
暖色系、好きなように調整できるのも利点だ。
 ただし、ウーファーの若干緩みのある低域はよほど締まりのある上流にしない限り、どのアンプでも
傾向は変わらないと思われる。

 設置に関しては前述のとおり接地面積も取らず、背面壁との距離を取らなくとも問題になりにくく
非常にセッティングが容易だ。また、ツイーターの指向性が広いため内振りの角度を細かに調整
せずともしっかりとした定位を得られる。
 さすがに腐ってもトールボーイのため6畳間以下では狭すぎる可能性もあるが、工夫次第では特に
問題もなく鳴らせるのではないかと思う。

 問題はグリルネットの存在で、取り付けると音に鮮やかさが失われ、だいぶ音的な損失が大きいため
外して使用したいところ。しかし、グリルネット無しだと今度はリボンが剥き出し状態になるため非常に
おっかない。リボンの薄膜は注意しないと簡単に破れてしまう上に、強力なネオジムマグネットのおかげ
で金属物が近づくと容赦なく引き寄せられる。
 現在はネット無しの状態であまりスピーカーには近づかないよう留意しつつ使用しているが、欲を
言えばELACのJETツイーターのような、ユニットそのものに格子のような保護機構が付いていると
有難かった。



○こんな人におすすめ

 ずばりこの独特のリボンツイーターの柔らかな音を気に入るか否かに掛かっている。
 それでいてクラシックや室内楽、ゆったりした女性ボーカル物、サウンドトラック等をメインに聴きつつ、
その苦手なジャンルの少なさから他の雑多なジャンルも広く浅く聴くよ、という人にちょうど良いのでは
ないかと思う。

 PIEGAのスピーカーを試聴する機会があったら、可能であれば半導体アンプと真空管アンプの両方
で聴いて見たほうが良いかもしれない。大きくキャラクターが変わるはずだ。
 試聴会でよくあてがわれるのは、ハイブリットアンプで有名なOCTAVEのアンプが多いと思われる
(代理店的な意味で)。この組み合わせでは、半導体のような音の締まりを維持しながら真空管のような
滑らかさが加わり非常に相性が良い。
 ただ、OCTAVEの音作りが若干寒色よりの傾向になるため、その時の音を気に入っていざ家に
導入してみたら、アンプの違いにより予想以上に音が濃くなった、ということもありえる。

 ちなみに、家にあるMcintosh MC252との組み合わせでは相性があまり良くなく、リボンの音が
活かしきれていなかった。マッキントッシュとPIEGAの組み合わせは止めたほうが無難だろう。
 高域に透明感のあるアンプを組み合わせたい。



 (PIEGAを聴いてみたいという相互フォローな方が居ましたらオフ会可能ですよ)


○構成

 【NAS】
  ・自作PC
   -ASUS C60M1-I
   -オーディオ専用NIC(Intel Gigabit CT)
   -12Vリニア電源、HDD別電源

 【トランスポート】
  ・Light MPD
   -APU.1C改(LAN1以外の回路的な無効化、パスコン追加、銅シールド等)
   -TPS7A4700電源

 【D/Dコンバーター】
  ・自作
   -XMOS、USB=>I2S変換基板(I2Sアイソレーター内蔵)
   -WM8805、I2S=>SPDIF変換基板
   -TPS7A4700電源回路
   -USB、SPDIF部の電源分離化

 【D/Aコンバーター】
  ・CHORD DAC64改
   -電解コン交換(ニチコンFG + ECHU)
   -オペアンプ交換(OPA627BP)
   -各種ノイズ対策(ファインメットビーズ、銅シールド)
   -平滑コン強化(東信UTSJ)

 【プリアンプ】
  ・ぺるけ式自作
   -セイデン製L-pad型アッテネーター
   -FIDELIX製超低ノイズディスクリート3端子レギュレーター
   -片chあたり合計約4万uFの平滑コン
   -VISHAY VSR抵抗、SiC SBD使用
   -内部配線材(HD800純正ケーブル、MOGAMI等)
   -増幅基板用別シールド筐体、デュアルモノ構成

 【パワーアンプ】
  ・Sunvalley VP-3488
   -TELEFUNKEN 6211
   -TELEFUNKEN ECC82
   -復刻GOLD LION KT88
   -SiC SBD交換
   -KRYNA D-Prop

 【ケーブル類】
  ・SAEC SLA-500
  ・AIM UA3
  ・Harmonic Technology MAGIC Digital Two
  ・HARMONIX HS-101 Improved
  ・Nanotec Systems Music Strada #208
  ・REAL CABLE TDC 500
  ・Nanotec Systems POWER STRADA #308
  ・OYAIDE TUNAMI GPX
  ・KRIPTON PC-HR1000
  ・フジクラ 8sq 3線(ブレーカーとタップ間、間にノイズカットトランス)



イメージ 3




引越前の時のようにまた部屋がカオスになって来たかもしれない……。




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