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霞が関の高級官僚らは、仙谷氏が官房長官時代から蜜月関係を構築しており、「言うだけ番長」と揶揄される前原氏の軽さを敬遠している。「党に話すなら仙谷氏」(厚労官僚)と“仙谷詣”は続けており、実質的な政策責任者は仙谷氏になりつつあるのだ。
原発・東電問題に関する、仙谷氏と枝野氏の思惑は一致している。 経産官僚は「仙谷氏はもともと原発推進派。枝野氏も言動をよく見聞すると、実に興味深い」といい、こう解説する。 「枝野氏は、九州電力のやらせメールへの厳しい態度を見せ、『原発に依存しない社会』などと発言している。だが、脱原発は2050年という先の話だし、IAEA(国際原子力機関)では『世界一安全な原発を』と推進発言をしていた。要するに、自分に火の粉がかからぬよう、結論を先送りしているだけ」 弁護士でもある2人が一致したのが、こんなシナリオだという。 「堂々と『原発維持』や『結論先送り』といえば世論は許さない。そこで、東電や九電をスケープゴートにした。料金制度やリストラ、やらせメールに厳しい注文を付ければ、国民からは『よくやっている』ように見える。原発の是非論から目をそらし、できる限り先送りして原発維持へ−という狙いだ」(同官僚) 消費税増税問題では、仙谷氏と藤井氏が策謀を重ねている。 野田政権は、税と社会保障の一体改革で、消費税などの増税によって財政健全化を目指している。閣僚・党役員人事の際、仙谷氏は野田首相に対し、「政調代行を自分がやる。前原氏には税と社会保障をやる力量はない」(首相周辺)と直訴したという。 これに歩調を合わせるのが、旧大蔵省出身の増税派で、党税調会長でもある藤井氏だ。第3次補正予算論議でも、藤井氏は復興財源を所得税や法人税増税で賄う案を強引に進めた。財務省に近い仙谷氏と藤井氏のコンビで、来年にはいよいよ消費税に手をつける。 そして、輿石氏が党内で最後の流れをつくる。 「TPPの党内議論が始まったばかりの16日、輿石氏は『APECまでに決着を』と口にした。彼が重要視するのは政策の中身ではない。常に流れを決定づける役割を見せつけて、党内での発言力や権威を増していくことを狙っているようだ」(民主党中堅議員) 野田政権の重要課題を差配する4人組。その背後には、財務省や経産省の高級官僚が張り付いている。民主党はかつて青臭くとも開かれた議論をするのが魅力で、官僚政治と対峙する姿勢を見せていた。4人組の動向は、政権与党のいかがわしさを際立たせるだけではないのか。 |

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