「石原新党」動き加速 消費税攻防見極め“勝負” やはり亀井氏は「置いてけぼり」
(2012.4.1 産経)
東京都の石原慎太郎知事を代表とする新党結成の動きが加速し始めた。石原氏は、大阪維新の会を率いる橋下徹大阪市長と近く会談を予定しており、愛知県の大村秀章知事を加えた「3大都市圏連合」も本格化しそうだ。こうなると焦点は結党時期。石原氏は4月中に構想をガッチリ固め、5月の消費税増税関連法案の与野党攻防の行方を見定めて一気に勝負をかける腹づもりのようだ。そうなると盟友の亀井静香国民新党代表はやはり「置いてけぼり」となりかねない。(今堀守通、斉藤太郎)
「4月中にいろいろな動きが出てくるのではないか。石原さんは79歳だけどお元気だ。どうしても自分はやるという決意は固い」
新党構想の一翼を担うたちあがれ日本の平沼赳夫代表は1日、NHK番組でこう明かした。「謀は密なるをもって旨とする」を信条とする平沼氏としては踏み込んだ発言だといえる。
その石原氏は4日に大阪入りし、橋下氏と会談を調整中。3月30日の記者会見では「新党を作るならば船中八策を作らないといけないと言ったが、大阪の方にさっさと取られちゃった」と述べており、政策面で連携を具体化させる考えのようだ。衆院選後の連立にまで踏み込めば新党への期待はさらに高まる。
とはいえ、結党時期はなお定まらない。衆院選の見通しが立たないこともあるが、それだけではない。
たちあがれ日本はサンフランシスコ講和条約発効60周年となる28日に自主憲法草案の発表を予定。6月上旬には都内のホテルでパーティーを計画する。石原氏は平成32(2020)年東京五輪を目指し、5月のIOC(国際オリンピック委員会)理事会に向け、誘致活動を本格化させる必要がある。平沼、石原両氏の日程調整は至難の業なのだ。
そんな中、亀井氏は1日のフジテレビ「新報道2001」で「新党は日本の政治を動かす圧倒的な勢力になる。ほらを吹いているのではない。時代の要請だ」と息巻いた。結党時期についても別の番組で「5月かもしれないが、そこはわからんよ」と語った。
連立離脱騒ぎの収拾がつかない中、新党への意欲をますます強めたようだが、これまで結党時期を「昨年12月」「3月」「4月」と公言し、修正を繰り返してきただけに周囲の目は冷ややかだ。橋下氏側近は3月末、国民新党幹部に「勝手な行動ばかりする亀井氏とは組みたくない」と通告した。新党構想の主導権はたちあがれ日本の園田博之幹事長らに移っている。
しかも亀井氏が示唆する「5月結党」ならば亀井氏は窮地に陥る。消費税増税関連法案の与野党攻防に決着がつかない中、石原氏が「今国会でケリをつけよ」と号令を下せば、民主、自民両党から「増税賛成派」が新党に糾合する可能性が大きいからだ。「増税反対」で小沢一郎元代表との連携を視野に入れる亀井氏の居場所はなくなる。
亀井氏に批判的だった閣僚まで亀井氏を哀れんだ。
「亀井氏は判断を誤り過ぎている。小沢氏に使い走りとして利用されただけじゃないか…」
知られざる“増税談合”を暴く!巧妙シナリオに甘さも
(2012.04.02 ZAKZAK)
消費税増税法案の国会提出を受けて、民主党の小沢一郎元代表(69)のグループや、国民新党の亀井静香代表(75)が「増税反対」で徹底抗戦の構えを示している。一方、野田佳彦首相(54)は「不退転の決意」を崩さず、野党に協力を要請している。自民党の谷垣禎一総裁(67)は慎重姿勢を崩していないが、水面下では「民主、自民接近」「小沢切り」が進んでいるという。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が知られざる「増税談合シナリオ」を暴いた。
「大きなヤマは越えた。これからは表と裏、両面で次の手を打つ」
官邸筋は語る。民主党の増税法案の取りまとめで、野田首相は「反対している人はどこまでも反対だ。もういい」と、小沢グループの切り捨てを鮮明にしたとされる。今後、法案成立に向けて本当の勝負に突入する。
野田首相は記者会見で「法案修正に応じる」と語った。民主党執行部の1人は「首相がパートナーと考え、メッセージを発したのは自民党だ。シナリオはできている」といい、こう明かす。
「まず、もう一度、与野党協議を呼び掛けて真摯な姿勢を示す。自民党は簡単には乗ってこないだろうが、GW明けには特別委員会で審議をスタートさせる。自民党は財政危機の認識で一致しているうえ、『増税法案を出せ。国会で議論する』と言ってきたので、参加せざるを得ない。そこで100時間ぐらいかけて徹底的に審議する。会期が足りないから大幅延長になる。その間は解散・総選挙もない」
大阪市の橋下徹市長らが国民的期待を集めるなか、国会審議で「しばらく解散・総選挙がない」となれば、「(早期選挙を恐れる)民主党中間派や、自民党の一部議員にはありがたい」(同執行部)。政治家心理を巧みに突いたシナリオか。
それにしても、「特別委で100時間審議」という発想は、どこから出てきたのか。
野田首相に増税戦略を説いてきたのは、元大蔵官僚である民主党の藤井裕久党税調会長。その真髄は「前例に倣え」だ。
「藤井氏は、消費税導入を目指した大平内閣と、消費税法案を成立させた竹下内閣を間近で見てきた。その経験から『政治生命をかける覚悟を持て』『過去のやり方を参考にしろ』と言い続けた。特別委で100時間審議は竹下手法。議論を尽くして、国民の反発を和らげる。最後は『職を辞してでもやる』と決意を見せて落とし込む」(官邸筋)
ただ、表の国会審議だけでなく、裏ルートも駆使する。野田グループの中堅議員が明かす。
「裏で法案修正などを話し合う。民主党は前原誠司政調会長で、自民党は林芳正政調会長代理。2人とも増税論者で、財務省とも関係が深い」
同時に、政局でも握り合うという。
「政局担当は、民主党が仙谷由人政調会長代理で、自民党が大島理森副総裁。世論を見ながら『いつ法案採決し、いつ解散するか』という時期を見極めていく」(同)
巧妙なシナリオに見えるが、甘い面もある。
まず、自民党では、中堅・若手や経済成長路線の構造改革派、落選組が黙っていない。改革派議員は「話し合い解散などをすれば、有権者は『増税談合だ』と受け取り、次の選挙で大敗する。谷垣氏や大島氏は選挙区の空気が分かっていない。総裁選前倒しに動かざるを得ない」という。
公明党もカギを握る。同党幹部は「談合への加担はまずい。特別委の審議に応じても、最後は内閣不信任案を出す。戦う姿勢で総選挙に臨まないと勝てない」という。
このほか、反増税で政界再編を狙う亀井氏と、政務3役などが集団辞職した小沢グループは「倒閣」で一致。橋下氏も「消費税増税は官僚が敷いたレール」などと、「反野田、反増税」に転換した。
野田首相は「私がやりたいのは『先送りする政治』との決別。消費税増税は命をかけてやる」と繰り返している。だが、経済成長や被災地復興など重要なテーマを先送りするなら、しっぺ返しは必ず来る。
自民・谷垣氏も正念場=対決路線に異論、「大連立」模索も
(2012/03/30 時事)
自民党執行部は消費増税関連法案の国会提出を受け、今後も野田政権への対決姿勢を強め、早期の衆院解散・総選挙を求めていく方針だ。しかし、解散への明確な道筋は描けておらず、谷垣禎一総裁に対する党内の不満は根強い。消費増税法案の成立に協力して首相に解散を確約させる「話し合い解散」や、民主、自民両党の「大連立」を模索する動きもある。野田佳彦首相をどうやって解散に追い込むか、谷垣氏も正念場に立たされている。
「衆院解散・総選挙をすれば問題を解決する道もおのずから見えてくる。けじめを付けさせるよう努力するのが野党の責務だ」。谷垣氏は30日、早期解散を目指す考えを重ねて強調した。
財務相経験者で消費増税の必要性も熟知している谷垣氏だが、野田政権への対決路線を崩す考えはない。自民党内には、小沢一郎元代表ら消費増税反対派の造反による、衆院採決時の法案否決を期待する声もある。
ただ、自民党は2010年参院選で消費税10%を公約に掲げており、対決路線を疑問視する声も党内には少なくない。小泉進次郎青年局長は30日、「自民党は言い出しっぺだから、その責任から逃れられない」と記者団に指摘。「単純にけじめだけ求めればいいという状況でもない」と語り、首相に「けじめ=解散」を求める谷垣氏を暗に批判した。
一方、民主、自民両党による「大連立」を探る動きも出ている。自民党幹部の一人は「自民党の古賀誠元幹事長が首相側近と大連立へ向け話し合いを始めた。森喜朗元首相は谷垣氏に『すぐ大連立して副総理になり、主要政策を片付けるべきだ』と伝えた」と明かす。実際、古賀氏は29日の古賀派会合で「与野党を超えて、現実政治として責任のあることを実現していくことが極めて大事だ」と語った。
こうしたまとまりを欠く自民党に、公明党は冷ややかだ。「自分の総裁任期中に解散するという以外、谷垣さんに具体的な戦略はないんだろう」と公明党幹部は皮肉った。
平沼氏ら29日に保守系超党派議連設立へ 「石原新党」へ布石
(2012.3.24 産経)
たちあがれ日本の平沼赳夫代表が超党派の「国家経営志士議員連盟」を発足させることが23日、分かった。海江田万里元経済産業相ら民主、自民、みんなの党などの首都圏選出議員らが設立呼びかけ人に名を連ね、29日に国会内で設立総会を開く。平沼氏が東京都の石原慎太郎知事とともに進める新党構想への布石とみられ、消費税増税にからむ野田佳彦政権の迷走を受け、与野党を巻き込んで動きが加速する公算が大きい。
設立趣意書では、「戦後日本社会で伝統文化は軽んじられ、領土問題、拉致問題等の国家的課題を解決する気概が失われつつある。このままでは日本人の美徳は失われ、戦後追求してきた経済発展も水泡に帰す」と国難を強調。「国家をより強く機能的に経営する」を理念に掲げ、憲法、歴史、教育問題への果敢な取り組みに加え、統治機構改革や財政・経済再建を訴えている。
設立呼びかけ人は代表発起人の平沼氏を含め計17人で、民主党から海江田氏、長島昭久首相補佐官ら6人、自民党から下村博文元官房副長官、馳浩国対副委員長ら4人が名を連ねる。たちあがれ日本やみんなの党、国民新党の衆参議員も参画する。
議連代表は平沼氏が務め、事務局は民主党の鷲尾英一郎衆院議員が務める見通し。28日にも都内で役員会を開き、当面の運営方針を固める方針。29日の設立総会では、役員の選任や規約の採択を行った上で、岡崎久彦元駐タイ大使が記念講演を行う予定だ。
すでに活動方針案もまとめており、憲法、歴史、教育問題で見解をまとめるほか、選挙制度見直しや通年国会実現、公務員制度改革などの統治機構改革、国家会計への複式簿記導入による財政再建、経済成長戦略などもテーマに掲げる。
国家経営志士議連設立呼びかけ人(敬称略)
【民主党】海江田万里、長島昭久、笠浩史、北神圭朗、鷲尾英一郎、金子洋一【自民党】下村博文、馳浩、加藤勝信、長島忠美【みんなの党】柿沢未途、桜内文城【国民新党】森田高【たちあがれ日本】平沼赳夫、園田博之、藤井孝男【無所属】城内実
石原都知事「この国はタイタニックと同じになる」 政治再構築の必要説く
(2012.3.11 産経)
石原慎太郎東京都知事は11日、東京・元赤坂の明治記念館で開かれた式典「日本人の原点『祈りの日』」で講演し、日本の既成政党に対し「自民党は大嫌いだし、民主党は話にならない。応援団長をしているたちあがれ日本も、ちっとも立ち上がれない」と不満を示した。その上で「年を取りすぎて愚痴ばかりになっているが、本気でこの国を考えないとダメだ。この国は下手してタイタニック号と同じになる」と述べ、新たな政治の枠組みが必要との考えを示した。
また、「今年は日本だけでなく世界中が厄介な問題を抱える」として、地球温暖化や欧州経済危機、イランの核開発をはじめとする中東情勢などの問題が日本にも波及すると指摘した。
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