「消費には結びつかない」 鳩山予算に経済界は冷ややか
平成22年度政府予算案の目玉となった手厚い家計支援策について、産業界からは「経済全体の活性化に対策を講じないかぎり、消費に結びつかない」と冷ややかな見方が出ている。景気回復のカギとなる、慢性的なデフレと雇用問題の解決を望む声は大勢を占めるのが実情だ。
「一時的に消費の押し上げ効果はあるだろうが、中長期的に日本全体の消費回復への効果は限定的だ」。高島屋の鈴木弘治社長は、子ども手当などの家計支援策の効果について、こう指摘する。
所得増加は家計の財布のひもを緩めるはずだが、消費の最前線にそうした楽観的なムードはない。全国百貨店の21年の売上高は24年ぶりに7兆円を割り込むのが確実で、物価下落の打撃が収益を圧迫する構図は崩れていないからだ。
「雇用問題の解決が先決だ。政策を通じて企業の業績が上がり、雇用環境が改善すれば個人の消費意欲の回復も期待できる」。日本百貨店協会の飯岡瀬一専務理事は注文を付ける。
公共事業費をめぐる「コンクリートから人へ」というスローガンで割を食ったのが、土木業界。日本土木工業協会の中村満義会長は「公共事業費削減の影響は大きい。公共事業が15〜17%減ると、下請け業者も含め25万人くらいの雇用がなくなる可能性がある」と不満を隠さない。
ただ、子育て世帯をメーンターゲットに位置付けた業界では、長期的な市場拡大への期待感もある。ベビー用紙おむつで国内トップのユニ・チャームは「国内市場は横ばい状況だが、出生率が上がればより売れる可能性が出る意味で、追い風だ」と歓迎する。玩具大手のタカラトミーも、「子供を産みたいと思うきっかけになれば」と将来の効果に望みをつなぐ。
高校授業料の実質無償化で浮いた教育費の振り向け先として注目される教育産業では、「一定の効果は期待する。継続して制度を維持できるかがポイントだ」(大手学習塾)と持続性に気をもむ。農家戸別所得補償をめぐっては「国内農業が元気になり、農機の投資意欲が高まることに期待したい」(クボタ)などと評価する声があがった。
高速道路無料化に向けた予算が付いたものの、運送業界は「渋滞が慢性化すれば労働時間が長くなり、人件費が上がる。バスの定時運行が難しくなれば客離れにつながりかねない」と評価を計りかねている。
(2009.12.25 産経)
国債発行総額、空前の162兆円 前年度から30億円増加
財務省が25日発表した平成22年度の国債発行計画によると、財投債や借換債を含む国債発行額は21年度当初予算より30兆1285億円増え、162兆4139億円となった。景気低迷に伴う税収不足を国債の増発でまかなうためで、国債発行額は2年連続で増加し、財政悪化は深刻さを増している。
新たな借金となる新規国債の発行額は、11兆90億円増の44兆3030億円。一般会計に占める国債依存度は48・0%となり、歳入の半分近くを借金でまかなう不健全な状態であることを示している。
既存の借金を継続する借換債は、前年度当初予算比11兆6195億円増の102兆6109億円。新規国債の増発に対応し、償還期間の短期化を進めているため、4年ぶりに100兆円を突破する。財政融資資金特別会計が資金調達のために発行する財投債は、7兆5千億円増の15兆5千億円を計画している。
一方、22年度当初予算案とともに発表された、国債や借入金など国と地方の長期債務残高は、22年度末に862兆円まで積み上がる見込み。地方は2兆円増とほぼ横ばいだが、国が36兆円増え663兆円となり、全体の債務残高を積み上げている。
長期債務残高は21年度末の825兆円から一気に跳ね上がり、過去最悪を更新する。赤ちゃんも含め、国民1人当たり約675万円の借金を背負っている計算となる。
(2009.12.25 産経)
家計に例えると…収入370万、生活費530万
2010年度予算の政府案について、1兆円を10万円に置き換えて家計に例えてみた。「新・日本政府株式会社」で働くハトヤマさんの暮らしぶりは大きく変化した。
ハトヤマさんの来年度の年収(税収)は、370万円の見込みだ。今年度は460万円もらえるはずだったが、実際は昨年秋のリーマンショック後の景気低迷で90万円も減った。来年度以降も、給与水準が回復する見通しは暗そうだ。
一家は高齢で病気がち。医療費(社会保障費)がかさみ、来年度は270万円に膨らむ。家のリフォーム(公共事業)を我慢したが、とても追いつかない。
ところが理想家のハトヤマさん、「子どもは社会全体で育てるもの」と言いだし、近所の子どもたちにお小遣い(子ども手当)を配ることにした。10年度は合計23万円だが、11年度は倍に増やすつもりだ。結局、生活費(一般歳出)は530万円と過去最高額に達する。
カードローン(新規国債発行)で440万円借りることにしたが、それでもお金が足りないため、ハトヤマさんは友人のカメイ君にも協力してもらい、妻ミユキさんのヘソクリ(埋蔵金)を探しだした。確保したのは110万円。ミユキさんは「来年はもうないわよ」とカンカンだ。
(2009年12月26日 読売新聞)
今後、どうするんでしょうね。
そもそも、公約がバラ撒き前提でしたからねぇ。
絞ろうにも絞れなくなっているでしょう。
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