ステロイド外用剤が使われ始めたのは、1950年代だ。
とするならば、それ以前の時代をみれば、脱ステロイドをしたアトピー性皮膚炎の患者さんたちがどのような状況に置かれるのか、分かると思う。
あまり多くの詳細な資料は見つからなかったが、1940年から1942年にかけて、メイヨークリニックというアメリカの大病院で加療したアトピー性皮膚炎患者さんの統計が載っている論文があった。
今日は、この論文を紹介したいと思う。
The Natural History of Atopic Dermatitis. A 20-Year Follow-Up Study.
Arch Dermatol. 89: 209, 1964
【一部を要約】
1940年から1942年にかけて、メイヨークリニックで加療したアトピー性皮膚炎患者さんの統計。
492名のアトピー性皮膚炎のうち、271名(約55%)が軽症、221名(約45%)が重症であった。
* この論文の分類では、軽症とは入院を必要とせず仕事に差しさわりのない患者、重症とは入院が必要で仕事にも支障が生じる患者さん。
つまり、約45%もの患者さんが、入院を必要としており、仕事にも支障が出たということだ。
今では、アトピー性皮膚炎で入院する方は少ないだろうし、仕事に支障をきたすほどの方は僅かだ。
当時の入院基準や、重症患者さんが集まりやすい大病院であるなどの条件を考慮しても、重症患者さんが約45%を占めていたというのは、現在の医療状況では考え難いだろう。
脱ステロイドは、このようなステロイド治療が開始される前の時代に逆戻りするということを意味する。
脱ステロイドによって、入院が必要なほど重症化し、仕事に支障がでたり、学業に支障がでたりようなことは、医療の姿勢として間違っているのではないかと私は思う。
ステロイド外用剤が使用される前の時代の貴重なデータ、すごく参考になりました。
こういうのを見ると、脱ステは考えちゃいますね。
2014/1/22(水) 午後 11:06 [ andr ]
andrさま
コメントありがとうございます。
ぜひ、他の記事も参考にしてください。
2014/1/26(日) 午後 9:00 [ cam_engl ]