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Homenaje a Gran Julio De Caro
Orquesta Tipica Decareana
Director Osvaldo Requena
Producer Yoshihiro Oiwa(大岩祥浩)
先日ふとした機会に、銀座の山野楽器に立ち寄って買って来たこのCD。何気なく手にとって、あの大岩さんのセレクションであることと、フリオ・デカロへのオマージュアルバムであることだけを確認して、何となく買って来たもの。そういえば、タンゴのCDをまともに買うのも久々な気がする。
最近は音楽もほとんどiPhoneで聴くようになって、パソコンに取り込んだまま会社にでかけ、帰りの電車で初めてその音を聞いたのだが、これがもうビックリ! 一曲目からしてまさにデカロの世界。しかも、すごく録音の音がいい。さらにさらに、演奏が素晴らしい! デカロの時代のゆったりとしたテンポで、しかもデカロ楽団特有のポルタメントや、ぐわっと迫るような急激なクレッシェンドなど、まさにこれぞ!デカロ!って感じ。で、録音がいいから、その一つ一つがすごく鮮明に聞こえる。思わず、夜中の電車の中で一人ニマニマしちゃった。
なんだーこれ!? ってことで、帰ってジャケットを改めて見てみて、またびっくり! アレンジはピアニストのオスバルド・レケーナ、そしてバイオリンにはあのアントニオ・アグリ、さらにはレイナルド・ニチェレの名前も! バンドネオンにはダニエル・ビネリや、フランシスコ・ロムートの息子ダニエル・ロムートらが参加。いやいや、すごいメンツだわ、その辺のトリビュートアルバムとは訳が違う。みんなデカロをよく理解して、そして愛しているんだなーと思った。本当に素晴らしいアルバム。そしてこのアルバムを制作したのが、ほかならぬ大岩さんであったことに改めて驚き、かつ感謝した次第。多分ずっと前から売られていたんだけど、これまで目に入ってなかったこのCD。いやいや久々にいいもの聴いたって感じだ。
ライナーノーツの大岩さんの受け売りなのだが、僕らが聴いているデカロ楽団の音源は1920〜1930年代の古い録音ばかり。でも実は1950年頃のデカロ楽団の演奏が素晴らしいんだという(国内ではほとんど出てないらしい)。その頃のデカロスタイルをそのまま再現したのがこのアルバムってことで、確かに本当に素晴らしい! そして、録音技術が進んだ時代のものだけに、楽団の1人1人の音が何をやってるのかまでよくわかる。正直、デカロ楽団の昔の録音は、譜面を耳で取ろうと思ってもよくわからず、どうやってこの音を出してるのかもよくわからないというものが多かった。でも、このアルバムなら、各楽器の音も、演奏の意図もよりはっきりとわかる。プレーヤーにとってみても、非常にありがたい録音なのだ。
僕も比較的最近になってデカロのよさをひしひしと感じているわけなのだが、このアルバムを聴いて、その思いをさらに強くした。こういうタンゴが弾けたらどんなにいいだろう。デカロというのは聴くのはいいが、演奏してみると、あまりにも個人技の世界なので、なかなかこういう雰囲気は出せないのだが、何か大きなヒントをもらったようなそんな気分だ。このテンポ、そしてこのアタック感。重音と単音のバランス。クレッシェンド/デクレッシェンドの雰囲気。ああ、目から鱗な気分。ホント、いいアルバムです。大岩さん、ありがとう!
CONTENTS
1 CHICLANA
2 BOEDO
3 FLORES NEGRAS
4 CRIOLLA LINDA
5 BUEN AMIGO
6 DERECHO VIEJO
7 ALLA EN EL CIELO
8 PURO APRONTE
9 RECUERDO
10 MALA JUNTA
11 COPACABANA
12 TIERRA QUERIDA
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