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またもや久々の更新になります。もちろんタンゴは続いていますよ。
今月、というか今週ですが、表題のアローラス祭りでした。
アローラスというのは、「バンドネオンの虎」と言われた名手、エドゥアルド・アローラスのこと。
バンドネオンの名手であったばかりでなく、いくつもの初期タンゴの名曲を残したことでも知られている、タンゴ会のレジェンドだ。
何を隠そう、僕もこのアローラスの大ファンである。El Marne、Comme Il faut、Derecho Viejo、La Cachilaなど、彼の名曲の数々をあげただけでもそのすごさが、タンゴファンなら理解できるはず。32歳という若さで死んだアローラスだが、まさにキラ星のごとしの名曲を残している。その作風をひと言で言うなら、激しさと明るさ、静と動、フォルテとピアノ、波のようなグルーヴ、といったところか。つまり、タンゴのエッセンスは、彼の音楽の中に全てがあると言っても過言ではない。
正直、彼のタンゴはめちゃカッコいい。タンゴというか、ロックでもある。彼のタンゴは、ある意味j非常に単純だ。短調で始める激しいAパートと、長調に転調するやや脳天気なBパート。これの繰り返しだ。奏者としては、Aパートでは、これでもかと思うくらいに重く苦しく弾く。そしてBパートに移った途端に、何かカルナヴァルのあの楽天的な陽気に誘われたかのごとく、脳天気に弾かなくてはいけない。もちろん、タンゴの常として、そんな明るいBパートは永遠に続くわけもなく、再び訪れる暗黒のAパートによってかき消され、それどころか、そのBパートの余韻があるだけに、より苦しく、より哀しいものに成りはてる。それらは、すべて激しいタンゴのアクセントによって、激しい最後をとげる。まるで、ピストルで頭を撃ち抜くように。
アローラスのタンゴはすべてこういった具合だ。狂っている。でも狂っているからこその美しさがそこにはある。絶望の淵に見える、ほんのわずかな天国の色彩。やがてかき消されて、再び訪れる地獄の深淵。だからこそ、そのBHパートには意味がある。ここをどうやって盛り上げるか、それが今の我々の課題だ。
ロスポジでは今、Comme Il Faut、La Cachila、Viboritaの3曲をやっていて、安達君とのPedazo de Tangoでも、Comme Il Fautをやっている。アレンジは異なるが、持って行く気持ちは同じ。タンゴの王道というか、タンゴのオーソドックスであるからして、これらの曲がうまく弾けるかどうかは、テクニック、コラソン、双方のレベルがよくわかるバロメーターでもある。これからも大事に弾いていきたい。
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