タンゴ練習帳

アルゼンチンタンゴを演奏するベーシスト(希少価値!)の練習日記

タンゴの名曲

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Troilo Francini Grela Salg叩n D鱈az JUNTOS INEDITO Los Mareados - Mi Refugio 1958

Facebookで教えてもらった奇蹟のアンサンブル録音。なんたって、バンドネオンの神様・アニバル・トロイロと、その盟友とも言っていいギタリスト・ロベルト・グレラに、あの裏拍の王様、オラシオ・サルガンがピアノを弾き、当時のタンゴバイオリンの最高峰と言われたエンリケ・マリオ・フランチーニ、ベースの神・キチョ・ディアスがそれに加わるという、まさに、夢のようなクアルテートによる演奏なのです。

こんな録音があること自体驚きでしたが、彼らが今から50年以上も前に、こんなステキなアンサンブルでプレイしていたということ自体、タンゴファンにとっても驚きの事実だったんじゃないでしょうか。僕は、トロイロもグレラも、サルガンもフランチーニも、もちろんキチョも(!)個別に好きなわけですが、そんなマエストロ達がまさか一緒に演奏していたとは思いませんでした! 特に、トロイロとサルガンというコンビは聞いたことがなく、かなりのショックを受けました。しかし、そういう場面でも、サルガンのピアノは、やっぱりサルガンのピアノの音がします。これがまたすばらしい。フランチーニ(サルガンとは、キンテート・レアルで一緒に演奏していた盟友)のバイオリンはもちろん素晴らしく、キチョのベースも(サルガンともトロイロともプレイしている、まさにベースの神様!)でも、トロイロのバンドネオン、グレラのギターは何も変わらない。それがまた素晴らしいコントラストと調和をなしている。実に素晴らしい演奏です(これが本当に合成でないことを祈るのみです)。

とにかく貴重な録音だと思います。ぜひ聞いてみてください!

Ave Maria de Astor Piazzolla


Milva - Ave Maria

先日のUOTライブの最後の曲としてお送りしたピアソラの「Ave Maria」。終演後に、数名の方から、「あの曲は感動した。」「思わず涙が出た。」という感想をいただいた。ふだんからピアソラの曲に触れていると、そのあたりが麻痺してくるのかもしれないが、タンゴ初心者の方の多くが、こうした感想を抱いたのは、新鮮な驚きだった。

確かに、この曲はいい曲であろう。ただ、この曲はピアソラの曲ではあっても、タンゴとはとても言えない。だから、タンゴのライブで演奏されることはほとんどなく、YouTubeを見ても、クラシック系のミュージシャンによって演奏されているのがほとんどだ。僕も、この曲についてよく知っているわけではないのだが、「名演というのはどれですか?」というような質問も受けたので、後日YouTubeを見てみてたところ、多くのクラシック演奏に混じって、このミルバ版が見つかった。すでに年老いた最近のミルバではあるが、これはこれで枯れた(失礼!姐さんはいつまでもステキです!)いい味わいが出ている。よって、現状では、これをベストとさせていただき、紹介しようと思う。

聞いてわかるように、この曲は、非常にストリングス向けの楽曲である。先日のUOTの編成でも、4人バイオリンがいたので、それなりに形になったと思うが、弦が少ないとちょっと演奏は厳しいかもしれない。その点、オルケスタの体裁をアマチュアながら整えている我々のような楽団には向いている曲かもしれない。アプローチとしては、タンゴというよりクラシックなので、クラシックの演奏家にとっては取り組みやすいだろう。ピアソラという作曲家は、必ずしもタンゴの作曲家ではない。クラシック(特にバロック)的な要素、ジャズ的な要素、映画音楽的な要素、いろいろなアプローチをしてくる。もちろん、タンゴ的なエッセンスはそこに含まれる。この曲も、基本的にはバロック的なアプローチでありながらも、リズム形態として時折のぞく4ビートや「チャチャッチャ」系のリズム、そして、憂いを含んだタンゴ的なメロディーを含んでいる。まさにピアソラ音楽の極致と言ってもいいだろう。

もちろん「Ave Maria」というタイトルに感じられる、キリスト教の宗教音楽的な響きは全面に広がっている。ただし、ピアソラの多くの曲が、この点では似通っていることを忘れてはならない。ピアソラの音楽では、バロック的な通奏低音が常に流れており、それは、あの有名な「リベルタンゴ」でもまったく変わらない。ピアソラを代表する「天使」シリーズでも、このようなモチーフはあちらこちらに見られる。僕がピアソラの曲を聴いて、「これはまさに破壊と復活、贖罪の音楽だ」と思うのは、まさにそこにあるわけだが、この曲でもそうした彼独特の「赦し」と「希望」は色濃く出ていると思う。そこに人が涙するのは、実に自然なことだ。

そんな曲をしっかりと意味をもって演奏できたことに、自分ながら少し驚いているが、やはり、気持ちは伝わるということなのではないだろうか。もちろん、この曲を演奏するときは、ものすごく気持ちを込める。テンポも普通のタンゴと比べるとものすごくゆっくりだし、メンバーの気持ちをそろえないとカッコ悪い。だから、演奏する側も、メンバーの呼吸を感じながら、演奏することになる。ピアソラのスローなタイトルは常にそうだが、音数が少ない中で、メンバーの呼吸を感じながら、ググッと音楽を高めたりなだめたりしていくのは、演奏する側にとっても、ほかに代えようのない楽しみである。タンゴミュージシャンの端くれとして言わせてもらえるならば、クラシックだけじゃなく、タンゴ的なコラソンとその演奏技法を学んだ我々だから出せるノリもあると思う。そこで生まれる調和と躍動と緩和。それこそが、この曲の醍醐味なのだろう。

何にしても、この曲を見る目が少し変わったライブとなった。やはりライブでないとわからないことはたくさんある。

Yuyo Verde


ANIBAL TROILO CON FLOREAL RUIZ YUYO VERDE

先日、タンゴ・ワセダのリサイタルで聴いてからというもの、頭の中をすでに5日ほど回っているのがこの曲。元々好きな曲なのだが、生で歌を聴いたことはこれまで多分なかった。それが、この前、生の歌付きで聴けたので、一気に盛り上がってしまったというわけ。歌詞もこれまでまともに読んだことはなかったが、いい機会なので、詩を読んで、そしてもちろん歌ってみた。ああ、なんていい曲なんだ。

それほど難しくない歌詞なので、ちょっと訳してみました。

YUYO VERDE (緑の草)

Callejon... Callejon...  小道よ、小道よ、
Lejano... Lejano...    遠く、遠く、
Ibamos perdidos de la mano  手をつないで迷いに行ったね
Bajo un cielo de verano,  夏空の下
Sonando en vano...   かなわない夢を見ながら

Un farol... Un porton...  街灯、門
Igual que en un tango   タンゴの中と同じ
Y los dos perdidos de la mano  2人手をつないで迷ったね
Bajo el cielo de verano  夏空の下
Que partio...       行ってしまった

Dejame que llore crudamente   狂おしく泣かせておいてくれ
Con el llanto viejo del adios,  別れの古い涙で
Adonde el callejon se pierde   あの小道が消えるところで
Broto ese yuyo verde       芽生えた、緑の草
Del perdon...          許しの

Dejame que llore y te recuerde  泣かせて、君のこと思わせてくれ
Trenzas que me anudan al porton, 僕を門に結びつけるあの三つ編み
De tu pais ya no se vuelve    君の国からもう戻ってこない
Ni con el yuyo verde       あの緑の草も
Del perdon...          許しの

Donde estas... Donde estas    どこにいるの、どこにいるの
Adonde te has ido         君はどこへ行ったの
Donde estan las plumas de mi nido, 僕の巣の羽根はどこへ
La emocion de haber vivido     生き生きとしていた感情は
Y aquel carino.          そして、あの愛は

Un farol... Un porton...  街灯、門
Igual que en un tango   タンゴの中と同じ
Y este llanto mio entre mis manos  僕の手の中のこの涙
Y ese cielo de verano   夏空の下
Que partio...      行ってしまった


こういうRecuerdo系の曲、やっぱりいいですわー。
最初の「Lejano... Lejano...」ってところの張り上げがたまらない。これ歌うと気持ちいいわー。
くせになりそうです。

YouTubeの音源は、トロイロ楽団とFloreal Ruizですが、この曲はやっぱりこのバージョンが一番好き。
トロイロはこういうのやらせると本当に上手いというか、歌を引き立てるなーと。
とにかく、改めて聴いてもいい曲です。
以前にも書いたかもしれないけど、やっぱりいい曲だなーと。もちろん、このメルセデス・ソーサの歌声で、ということなんだけど。
 
僕がタンゴを始めた学生時代、メルセデス・ソーサという名前は知っていたものの、タンゴじゃない(フォルクローレだった)ので、あまり気にもとめなかった。当然聞きもしなかった。でも、10数年経ってふたたびタンゴを始めて、そこでいろんな仲間と出会って、この歌に出会った。こんな曲あったんだ!と思った。もちろんタンゴじゃない。ルーツをたどれば、フォルクローレのサンバ(ZAMBA)・アルヘンティーナであるという。僕はそのとき、サンバ・アルヘンティーナもよく知らなかった。いきなり演奏するというので、譜面を渡されたその拍子が6/8。僕がいつもやっているタンゴは2/4で、ワルツも3/4とかで書かれている。だからまず6/8に戸惑った。しかも6/8は3/4の倍とはいえ、全然意味が違う。最初はこのリズムに思い切り戸惑った。どうしてもうまくリズムが取れない。ワルツの3拍子と、2拍子ベースの3-3-2のリズムが微妙に交わり合っているのだ。最初に演奏したときはそれこそ何とかこんな感じかな、という雰囲気だった。でも、それから1年後だったか、2回目にこの曲を弾いたときは、何となくこのバルスのリズムがつかめてきていた。それが、下記のビデオだ。今でも、このビデオを見ると、そのときの気持ちがありありと浮かんでくる。佐藤美由紀さんのピアノと2人で伴奏をしているのだが、1回目のときとは違って、何となく6/8がちゃんと弾けてきている。この日はとても暑い日で、車に乗せていたベースが暖まってしまい、松ヤニもどろどろになっていたなーとか、ありありと思い出せる。この曲もいちいち覚えている。それくらい印象深い曲だ。
 
そんな僕のサンバ・アルヘンティーナとの出会いだったのだけど、この「Alfonsina y El Mar」という曲も、後からじわじわとくる曲で、いろんなタンゴの女性歌手が歌っているのだそうだ。とはいえ、僕はやっぱりこのメルセデス・ソーサの歌が一番好きで(当たり前か)、聞くたびに深い声だなーと感じ入ってしまう。ぜひ生前にこの声を生で聞いてみたかったものだと本当に思う。ラテ研でお世話になっていた伊高先生が、このメルセデス・ソーサに若い頃インタビューしたことがあるそうで、そのときの話を聞いた。美しいケチュア系の黒髪の女性で、非常に深い歌声を持った、まさにディーヴァだったと言っていた。ラテンアメリカでは間違いなく一番の歌姫だったと。僕もそう思う。
 
この演奏はギターとバホというシンプルな編成だけど、やはり歌の力がすごくて場を完全に支配している。すごいな。いつかこんなシンプルな編成で、じっくりと聞かせるような演奏をしてみたいものだ。もちろん女神には及ぶべくもないけれど。

Milonguero Viejo

これはすごい!YouTubeでたまたま見つけた動画なんだけど、こんなに上手にディサルリの「Milonguero Viejo」を演奏している現代のアーティストを初めて見た。しかも、タンゴのプレーヤーじゃなくて、普通のオーケストラというところがまた。ディサルリのリズムを的確に捉えているし、ハーモニーもいい。スタッカートもレガートも。なかでもやっぱりピアニストが上手い。これはお手本になる。素晴らしい演奏です。
 
このブログでもたぶん何度か「Milonguero Viejo」については触れているのだが、僕にとってはものすごく思い入れのある曲で、学生時代はこの曲が上手く弾けず悩んだし、10数年のブランクを経て、再びタンゴ演奏したいなと思ったのも、この曲がきっかけになっている部分もある。なんてことなさそうで、この曲、このように上手く演奏しようとすると実に難しい。この演奏はその点、すべてにおいて成功している。いや、素晴らしい!
 
ポイントはやっぱりリズムにある。この曲はタンゴの中でもおそらくやや特殊な曲だと思うが、リズムも一辺倒ではない。流れるようなレガート主体のメインテーマと、その次にやってくる鋭いスタッカートの部分。これが交互に訪れる。演奏者はこの2つを瞬間瞬間で弾き分けなくてはいけない。それと平行して行われる、音量のダイナミックな強弱。さすがに弦パートでもこれくらいの人数いないと、このダイナミズムが出せないのかもしれない。そういう意味ではうらやましい限りである。
 
そうやって全体的に軽やかで優雅に、でもときには鋭く重く。これがこの曲の魅力である。もっと言うなら、マエストロ、カルロス・ディサルリのエッセンスだ。この曲を聴くたびに、僕は何となく初心に返らされるような気がする。
 
その後、少しYouTube見てたら、この映像でバンドネオン弾いているMaggie Fergusonという方のインタビューがあった。Escuela de Tango BsAsで学んだっぽいですね。リハ風景も出てるけど、なかなか本格的。インタビューでもいいこと言ってます。
 

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