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忘れないうちにアップしようとは思いつつ、何だかこの頃バタバタ続きで中々更新が思うように行かないきよこです(汗)。
今日は、20日に「いずみホール」にて行われた、きよこが嵌っているピアニスト、ヴァレリー・アファナシエフさんのリサイタルのお話をしたいと思います。
20日の日曜日、お天気回復傾向とはいえ、半分雨が降りそうな変なお天気でしたが演奏会に行ってきました☆
ホールに到着するころには、パラパラと雨が降り出しましたよ…(汗)。
丁度この日は究極の雨男、ほりやんさんが怪しい喫茶店に出向いている日。
雨が降ってもおかしくないか、と思い直してホールへ急ぎました(笑)。
ホールまで徒歩3分くらいという、超良い立地なんですが(笑)。
面白い車発見☆
こりゃ、目立つなぁ…(汗)。 ジュース背負って走る車…。
乗ってるのが恥ずかしいだろうなぁ、なんて思いつつ、しっかりカメラを向けてるきよこでした(爆)!
ギドン・クレーメルさんのピアノトリオの演奏会で。
震災の影響もあって急遽キャンセルになったピアニストさん。
その方の代役として登場したのが、本来のピアニストさんとは比べるまでもない大物だったことも衝撃でしたが(笑)、その代役のアファナシエフさんのピアノには本当の衝撃を受けました☆
その時以来、彼の演奏を、ソロでぜひ聴いてみたいと思い続け、ようやくその日がやってきた訳で…(´艸`)ムフフ
プログラムはこのようなものでした☆
今年はリストの生誕200周年記念イヤーということで、あちこちでリストに関連する演奏会が行われてはおりましたが、こちらも例に漏れず…。
と思いきや、流石アファナシエフさん(笑)。
それだけでは終わらないのがいい感じ〜♪♬♪
冒頭のベートーヴェン、気軽に作ったのかな、と思われる小品集という感じの短い楽曲が複数披露されました。
パガデル、という言葉の意味は「取るに足らないもの」というものらしいです。
ベートーヴェンらしいロマンティックさと、優美さが良く感じられる点でも演奏機会がもう少し増えてもよさそうな感じですね〜…。
普段こういう演奏会で取り上げられるケースは少ないんじゃないかな?
アンコールピースとしても、中々いいものだと思いますが…。
古典的でありながら、ロマンティックさに満ちていて、それでいて洒脱で遊び心に満ちた小品集ですが、アファナシエフさんの独特のタッチにかかるとそれも魔法のように雄弁で大胆に聴こえます☆
続いては同じく小品集ですが。
今度はリストの作品になります。
リストの曲にしては技術的に難易度が低いようですが、この小品集は非常に演奏効果の高いものばかりでして、和音の使われ方がとても印象に残る作品ばかり。
恐らく、アファナシエフさんのタッチもそれを助けていたのだと思われますが、リリカルな抒情性と大胆さの兼ね合いが、彼の手にかかると魔法のようにキラキラ輝いて聴こえて来ますねぇ〜❤
うう、やはりアファナシエフさんの演奏は、どこかインパクトがあるというか。
パンチがある!
リストの曲っていうと、技巧的だとかというイメージよりもやはりその深い叙情性が印象的だと思います。
アファナシエフさんというピアニストさんは、抒情的な演奏も勿論魅力的なのですが。
どちらかというと、どこか悪魔的な魅力があります。
毒があるというか…(笑)。
ただ単に可愛らしい曲、では終わらない意味深な愛らしさが余計にリストってイメージにフィットして感じる…☆
ここから休憩なしのぶっ続けで、前半のプログラムが演奏されたんですが。
アファナシエフさんのテンポはどちらかというと、勿体つけることのないあっさりした感じです。
かといって、そのあっさりした雰囲気が曲の演奏に比例するかというとそうではないのが、アファナシエフさんという演奏家さんですねぇ☆
続いてはリストの「悲しみのゴンドラ」。
毒という言葉を先程使いましたが。
リストの音楽にもその毒があると思いますね。
そのリストがワーグナーの亡くなる6週間前に書いたといわれるのが、この悲しみのゴンドラ。
神経衰弱になっていたリストが、愛らしさの中にも、心の暗部を吐露したかのようなどこか不安をそそる作品でもあります。
リストの残した無調音楽は、きよこの考える無調音楽とは一線を画している気がしますが、ただ、リストらしさと調性のない不安定な和音の用い方の調和が、彼独特の味わいを生んでいる気がしますね。
悲しみのゴンドラは、やや直截的な感じの作品ですが、続く「暗い雲」は本当にその代表的な作品ではないでしょうか☆
旋律の美しさの中にも、しっかりと和音の響きからなる無調音楽特有の幅広さ(これが不安定な雰囲気を上手く演出しているんだろうなぁ…)が織り込まれていて、無調音楽初心者の人がとっつきやすい曲でもあるでしょうね♪♬♪
リストの曲は全体的に、きよこにとって和音の響きがキモになるのですが。
特に無調音楽に傾倒してからのリストの作品が、実は一番好みです(笑)。
因みに、きよこはシェーンベルクの「浄められた夜」という作品が無調音楽へのパスポートとなってくれました。
この曲も良い曲ですよ♪♬♪
アファナシエフさんのタッチは、その和音の響かせ方が非常にインパクトを持って演奏されるタイプです。
それでいて強弱の抑揚の付け方の自在性、まさに鍵盤の魔術師か、或いは悪魔、というような毒のある魅力があります。
リストといい、ワーグナーといい、アファナシエフさんといい…。
そういえば全員毒があると思われる、強烈な魅力の持ち主ばっかりやん(汗)!
今回のプログラム、どうもその「毒」が、じわじわと聴衆の神経を冒していく感じですね(笑)。
そのままの流れでドビュッシーに移ります。
前奏曲集より、帆、雪の上の足跡、沈める寺の3曲です。
ドビュッシーの、一種つかみどころのなさみたいなものが、どうも好きになれないきよこなのですが、曖昧さだけが持つ独特の味わいというのがある、ということに最近は少し気付くことができたように思います。
帆、という曲はどちらかというと音階の上下行によって帆の動きや滑らかさなどの質感を、そして左手の和音の響かせ方によって、船の推進力というのか、力強い動きや波のうごめきを感じる、非常に立体的な演奏でした。
アファナシエフさんにかかると、ドビュッシーの曖昧さもまた彼の言葉となって再編成されるのか、写実的にすら感じる一面がありましたね…。
雪の上の足跡、では静寂の中にもしっかりと密かに営まれている自然の生命力みたいなもの感じさせる、やはりパワーのある演奏です。
彼のタッチ、非常にコントラストが効いているので、その対比がよりインパクトのある印象を与えるんでしょうねぇ〜。
沈める寺、では以前きよこが愛してやまない(?)「イェルク・デームス」さんのピアノが非常に素晴らしかった記憶が鮮明ですが。
今回は聴き比べる、という感じではなかったですね…。
アファナシエフさんの沈める寺、は全くの別物です!
デームスさんの映像的な、まさにそのままの光景が目に浮かぶようなピアノとは違い、彼の沈める寺は精神的なものを意識させる感じです。
沈める寺、が沈んでいるのは自己の内面であり、その中に存在感だけは異様なまでに強い、過去の亡霊とは思えないお寺が横たわっている感じ…?
ドビュッシーの音楽ってのは、どこか掴みどころがない、ということを先程書いたと思いますが。
この演奏に限っては、沈める寺という存在が、誰の中にもある強い精神の存在みたいな印象で、なんというか、自分の中にスポットライトを当てられた気分になりましたよ☆
休憩に入ったのも、何だか魔法から解き放たれた、って感じの印象でした(笑)。
そういえば、CD販売があったんですが。
そこにも魔力的な魅力、ってな表記がなされておりました…。
同じように感じる人が多いってことなんでしょうねぇ〜(*`▽´*)ウヒョヒョ!!
後半に入っては、葬送をテーマにした曲が披露されました。
初っ端はベートーヴェンのソナタ12番から第3楽章、葬送行進曲…。
非常に構成美の感じられる、それでいてどこか大胆で勇壮なテンポの取り方…。
アファナシエフさんの幅広い表現力が、ここでも非常にドラマティックです☆
ショパンの葬送行進曲では、あまりにも有名なあの主題が、繰り返されるたびにその意味合いを少しずつ変化させていくさまの描写が見事!
深い悲しみから、時間の経過とともにその心が癒され、穏やかな表情になっていく様子が感じられます。
こういう風に、葬送行進曲を見た演奏、ってのはもしかして初めてかも…?
沈鬱なイメージだったのですが、どこか彼の演奏にかかると「救い」が待っている感じがします。
ワーグナーのパルシファルより、リストが編曲した「聖杯への厳かな行進曲」では、左手の右手のタッチのコントラストが絶妙で、動機と主題の兼ね合いから、ピアノという楽器らしい、オーケストレーションに近い表現力が生きていた気がします。
舞台あってのワーグナーってのもありますが、ワーグナーの音楽には「動機」が非常に重要な要素をしめているので、奏者によってはその魅力が半減してしまうこともあるんですが…。
流石アファナシエフさん。
彼独特の毒のある(笑)、非常に魅力に満ちたワーグナー♪♬♪
クナッパーツブッシュのワーグナーもそうですけれど、ワーグナーの持ち味を知っていて、なおかつその魅力を個性的に演奏できる演奏家のワーグナーは、本当にいい演奏になります☆
最後はリストで締めくくり…。
詩的で宗教的な調べ、というタイトルですが、リストはこの曲を色々な意味合いで鎮魂の意図を込めて作曲したようです…。
ハンガリーで起きた2月革命で多くの血が流されたことに対するオマージュでもあり、1849年10月と譜面に書かれたその月は、ショパンの亡くなった月でもあります。
オクターヴの急速なパッセージを左手で奏でる中間部を、ポロネーズ(英雄ポロネーズ)からの模倣、と弟子に述べた、とプログラムノートにはありました。
しかし、きよこが聴いた限りでは、確かに左手が紡ぐ音の動きそのものの軽妙さと、右手の響かせ方のコントラストといい、リストらしい雰囲気に、ショパンの流麗さが加味された雰囲気の曲、という感じです。
ここでも、アファナシエフさんはコントラストと抒情性の兼ね合わせ方が絶妙で、深い悲しみを秘めながらも、どこか情熱的、そして非常に雄弁な演奏となっております。
彼の演奏では、陰鬱なメロディーにも救いのなさ、というものが感じられません。
そう、どこかに魂の救済がある感じです。
無愛想で(笑)、破天荒な雰囲気のステージ姿ですが、その内面は愛情や優しさがこっそりしまわれていて、それが音楽に乗ってこちらに伝わってくる感じかな〜?
非常に素晴らしい演奏だった為、拍手が鳴りやまず、アファナシエフさんは何度もステージに戻られ、拍手に応えてくださいました☆
しかし、アンコールはありません(笑)!
そりゃ、これだけのプログラムを演奏したら、仕方ないでしょうねぇ〜…。
しかし、しっかりサイン会は行われましたよ!
この行列の凄さ!
しかも。
普通ならサインは1点まで、というのがセオリーなのですが。
アファナシエフさんは数に制限をされませんでした!
勿論常識的な範囲でおねだりするのが筋ですけどね(爆)!
ってことで、きよこがいただいたのは3点♪♬♪
ようやく憧れのアファナシエフさんからサインをいただけました☆
実際にお会いすると、やはり舞台とは違って非常に穏やかでお優しそうな雰囲気ですね。
あの舞台での、鋭い眼光は一体どこに、という感じ?
ステージのオーラってのが、やっぱりプロにはあるんですねぇ〜。
長らくアップできずに随分間が空いてしまいましたが(笑)、ようやく20日の演奏会のレビューがアップできました♪♬♪
素敵な演奏会で、本当に心が温かくなりましたよ♪♬♪
今月は、3回演奏会があるのかな?
第九が2回と、弦楽四重奏が1回…。
どれも楽しみです☆
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