■雪と海の、ロマンス ■

大西洋航路の船長航海記を経て、現在は東京を拠点に港と船をめぐる毎日です。

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ブログは倉敷出張の記事だが、現在わたしは大分にいる。

大分にある南日本造船で、岸壁から本船に渡すハシゴ(舷梯)が折損し、死傷者が多数出た。
造船は、言うまでもなくわたしの仕事に関連する重要な産業であり、これまでも数多くその業務にかかわってきた。
そんな立場でコメントしたい。

わたしが事故の報を耳にして、最初に感じたのは2つ。

 ・そんな程度の低い事故が起こるものだろうか。古い設備の劣化が原因か。
 ・あるいは、時々造船所の現場では、「省略」が行われる。それが原因かもしれない。

過去の例を紐解くと、世の中では、類似の事故が時々は発生しているようだ。

わたしたちは日ごろ、エレベータやエスカレータが急に停止したり落下するという危険を感じることなく利用している。
急にハンドルがきかなくなる、などの可能性も無いがごとく自動車を運転する。
それは、自動車もエスカレータもエレベータも、不安視する必要のないほど信頼できる設備だからで、それらを避けて生活するほうが滑稽ですらある。

だが船や造船所は違う。
素人相手の商売のように、丁寧に物事を運んでいては、仕事にならない、そんな現場判断な部分が存在する。
そして大概、現場の経験者の目測でほとんどの準備は事足りるものでもある。

しかしながら、現場対応が行き過ぎると、素人目に見てもおかしな今回のような事件が発生する。
今回は、そんな「省略」が主因となるようだ。すなわち人災で、担当者の責任が厳しく問われることになるだろう。


もう少し技術者らしいことを2点ほど付け加えたい。

1、舷梯のフック取り付け構造について
舷梯本体と、それを本船にかけるフック部品の接続が、ボルト4本(左右2本ずつ)で行われている。
この場合、よほど全てのボルト穴が美しく一致していない限り、左右一本ずつ、計2本のみに荷重がかかる。
そしてそれでは強度維持は難しいので、フック部分と舷梯本体は、接続部自体が連結器のように、重ね合わせただけで合体できるような構造であるべきだった。
ボルトはその合体機構を維持するための補助的なピンであれば良かったが、実際にはボルトだけがすべての荷重を受けていた。

2、舷梯の使用方法について
わたしたちが港でタラップを使うときにはたいてい、同時に渡ることのできる人数というものが存在している。
それは単に重さだけでなく、振動やその振動によってタラップが共振し、思わぬ大きな応力が発生する可能性があるからである。
共振は本当に怖い。
また、特に今回のような折損でなくても、大勢の中の一人がバランスを崩すことによる横転の危険すらある。
わたしの経験に照らすと、とてもあの舷梯に同時に20人以上も乗ることができないと思う。
造船所の技師たちは、なんとも思わず乗ったのだろうか。


似たような事故は不思議と続くが、そんなことがないようにと思う。


写真
上■オレンジ色のクレーンは南日本造船所のもの。
下■地元の新聞の記事。

閉じる コメント(14)

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事故はないに越したことはありません。
これからも日本の海運をよろしくお願いいたします☆

2009/1/27(火) 午後 5:23 [ - ]

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現場の慣れ、安全重視の欠如、もろもろの、なーなー
気質の塊の結果でしょうねえ。
テレビの会見を見ても、なんだか頼りなさそうに見えましたが・・・

2009/1/27(火) 午後 5:30 [ tak*ma*u0*07 ]

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むかし、国内の一杯船主向けに南日本で船を作ったことがあります。あの田舎造船所なら さもありなん::といった感想を持ちました。今治あたりなら
絶対に無い事故ですよ。

2009/1/27(火) 午後 10:43 [ ひょうたん島 ]

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nunureoさん、
事故をどう未然に防ぐか、おこりそうな、危険な状態をどう察知するか、そんなところも必要です。

2009/1/28(水) 午前 9:19 とんでもねぇ

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takamaruさん、
あとから見たら、本当に、なぜ?というような事故が多いものです。他山の石とし自身の現場の仕事に生かしたいと思います。

2009/1/28(水) 午前 9:21 とんでもねぇ

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ひょうたん島さん、
言ってしまいましたね・・・(苦)
現地での評判も同じようです。

2009/1/28(水) 午前 9:22 とんでもねぇ

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古い記事にコメントすみません。
実は、この事故の時に同僚がドックに飛び込み一名を救助したので二名の死者で済んでいます。

その後、病院で一名亡くなったらしく同僚が救助してなければ計四名の死者となっていました。

同僚曰く

?いつもより橋の角度がきつかった。

?橋の両端に補助ワイヤーが掛かっていたのに、この日はワイヤーが無かった。

?朝から橋を架けたので現場に急ぐ作業員が殺到した。

?橋に最大荷重や人員数の明記が無かった。

?ドックサイドにすぐに使える救命具(浮き輪、ロープ)が無かった。

らしいです。

2011/2/12(土) 午前 1:48 [ トシ ]

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私は三菱、今治、南日本、その他の造船所でも働きましたがどの造船所でも同じで足場、手摺が建設現場と比べたら悪く、安全帯をしていても安心して作業出来ません。

スタンションに細くて弱い電工パイプを番線でくくった手摺、4mの足場板ワンスパンに二ヶ所のブラケットなど建設現場では有り得ません。

造船所の安全対策や基準が建設現場と比べ何十年も遅れているので起こるべきして起こった人災だと思っています。

安全課長に三菱重工からの出向社員が就きましたが本当に安全対策をしたいなら竹中工務店、清水建設、大成建設等のゼネコンから招かないと少しだけしか変わりません。

2011/2/12(土) 午前 1:52 [ トシ ]

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今でも悲しい人的事故ですね!会社安全性無視の利益率の追求が原因ですね!

2014/5/23(金) 午前 9:34 [ ]

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タラップの製作した人は、現場を知らない人で、単純にコスト重視で作ったからですよーその方は現在は役員に名を連ねてる様で情けない!この事故以外に他の現場でも3人の死亡事故を起こした事も忘れまじ(T_T)御守りを配布するより能率優先が大きな問題なのです。゚(゚´ω`゚)゚。

2014/5/31(土) 午後 0:05 [ 元社員 ]

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一年間で6人の下請け従業員を殺した!もっともモラルが劣悪な組織だ(-.-#)

2014/5/31(土) 午後 0:12 [ 社員 ]

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池辺サン貴方が起こした事故だよ!!最悪は現場を知らない!!富村!佐藤の馬鹿役員(>_<)

2014/6/7(土) 午前 4:44 [ ?へ ]

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何が世界に羽ばたく会社か(x_x)馬鹿会社じゃないですか〜!!!!

2014/6/10(火) 午後 9:40 [ 社員 ]

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潰れてしまえ〜!(▼∀▼)

2014/6/10(火) 午後 9:42 [ 現役社員 ]


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