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携帯が鳴った。 「明けましておめでとうございます。本年もどうぞ、よろしく!!」 「あら、トンちゃん、新年おめでとうございます。お正月はどうしてたの?」 トン「年末からチラッと中国に行っておりました」 伽羅「え?また、中国に行ったの?毎年中国ね。去年は確か、上海じゃなかった?」 トン「去年はね。そう、上海。でも、毎年中国じゃないわよ。その前は台湾よ」 伽羅「台湾(笑)・・台湾ってもう、中国みたいなもんじゃない。民族は同じだし・・」 トン「ふ〜ん、まぁねぇ」 伽羅「で、中国のどこに行ったの?」 こんな時、なぜかトンはすぐには言わない。言いにくそうに時間稼ぎをする。 じれる伽羅は自分から、あちこち地名をあげる。すると仕方なさそうに・・・ トン「チンタオよぉ。青島って書く・・」 伽羅「あ〜、で、青島で何したの?」 トン「何にもよ。だって、すっごく寒かったわ。スチュワーデスにもびっくりされたわ よ。『どちらへ?』って聞くから『青島です』って言うと、どのスチュワーデスも 『まぁ、』って言うだけよ。 で、伽羅はピンと来ました。だから、青島って言いたくなかったんだ。 トン「ねぇ、伽羅、昨日帰ってきてから八坂神社の近くにお墓参りに行ったのよ。 そしたらねぇ。汚い人がいっぱいいたわ。」 伽羅「汚い?汚い人って?今どき、汚い人っているの?それに神社だったらみんな晴れ着 を着てるんじゃないの?」 トン「着物着てる人もいたけど・・・汚い人たちよ」 私の長年の勘でトンは何か言いたい事があるんだなと直観。 伽羅「どんな汚い人たちがいたの?」 トン「う〜ん、もうそれがだらしない格好の上に貧乏なのよ。もう、貧乏人がいっぱいよ ぉ!!」 それ、出た!!貧乏人。トンの持ち言語である。 伽羅「あのねぇ、人を見て、貧乏人っていう言葉は死語でしょ。それに私だってりっぱな 貧乏人だし・・・」 トン「あら、自分の事は棚に上げて言うのよ」 伽羅「じゃぁ、どんな貧乏人達がいたの?」 トン「ねぇ、もう、日本人も中国人も見分けがつかないわね。だって、着てるものみ〜〜 んな一緒だもの。中国で見ていた若者達と日本の若者達って同じもの着てるわよ。 伽羅「あ〜、なるほどね。だって、中国は世界の工場って言われてるもの。殆どの物が中 国で作られてるからね」 トン「そう、そうなのよ。ホント、みんな汚い恰好してるわ。中年のおばさんたちはみん なモンペはいてるし・・・」 伽羅「モンペ?トンちゃん、あなた、それ、ズボンとかパンツの事言ってるんでしょ。 嫌み言ってるつもりでも、モンペじゃ、もう、分かってくれる人いないわよ」 トン「あのモンペ、楽なのよね。私も最近、たまに、はくけどね」 伽羅「私はもう、ず〜〜と、モンペです」 トンは確かに20代の時と変わらぬスーツとハイヒールを今も堅持している。私はとっく にギブアップしましたが。 社会学専門で女性学も講義しているトンにしては、女性をしばるハイヒールや少し短めの スカートをはく彼女がいま一つ矛盾しているような気がする。 でも、彼女ほど女性っぽさが抜けない私の友人はいない。今でも彼女のお気に入りは天使 とハートと色はピンク。 彼女の研究室はその天使やピンクのハートのクッションなどが散りばめられている。 伽羅「で、近くまで行ったんなら八坂神社にも初詣に行ったの?」 トン「行かないわよ。初詣なんか行ったことないわ。家は祖父母の時代から初詣には行っ たことないわ。自分の家に神棚があるし、そこでお参りする習わしだったから・・・」 伽羅「あ〜、なるほど、じゃ初詣には貧乏人が行くのね」 トン「そうよ。少しのお賽銭でそれを倍返しして下さいって祈ってるんでしょ。」 伽羅「はぁ、なるほど、目から鱗だわ」 トン「で、神主がそれを熊手でかき集めるの」 ・・・今年もトンの毒はきつ〜〜く濃くなってます。
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