CAREボランティアの徒然日誌

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HIV/AIDSに対する取り組み 〜タイの事例

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現在、多くの国々(特に途上国)では、十分な社会保障制度が確立され
ていない状況にあります。ここでは、保健医療制度について考えたいと
思います。来月12月1日は世界エイズデーですが、今回はタイにおける
HIV/AIDS対策を取り上げます。

タイ政府のとったHIV/AIDS対策は、発展途上地域の予防プログラムとし
ては、数少ない成功例だと言われています。1990年代初頭にピークを迎
えてから、新たなHIV/AIDS感染者数は80%以上も減少しました。

▼政治的意思
タイでは、1984年に初めてエイズが確認されると、1987年に国家エイズ
予防対策計画が策定されました。HIV/AIDSに対する政府の対応は、財政
的な支出の約束に裏づけされたものでした。1987年から91年にかけて、
タイ政府と支援国からの供出は、68万4000ドルから1000万ドルに急増し
ました。1997年までに政府によるエイズ対策プログラムへの年間支出は、
8200万ドルまでに達しました。

▼多方面からの参加による協同
患者から個人開業医、僧侶に至るまで、多くの関係者がエイズ対策プ
ログラムを立案し、実施するために政府と協力しています。たとえば、
HIV/AIDS感染者からなる150のグループは、他のHIV/AIDS患者の支援お
よび啓蒙活動を行っています。タイ・エイズNGO連合は、NGOのエイズ活
動の調整を行っています。また革新的な取り組みとして、政府は「女子
の脆弱性削減計画」を策定し、若い女性が教育を受け続けられるように
奨学金を提供し、売春婦になるのを防ごうとしています。これは、多く
の女性が教育を受ける機会がないために性産業での職に就かざるを得な
い状況が背景にあります。

▼ハイリスク・グループに的を絞る
1989年、タイ第2の都市でタイ北部に位置するチェンマイの性労働者の
44%が、HIV陽性であることが判明しました。タイ政府が力を注いだの
は、売春が存在することを否定する代わりに、売春施設を訪れる男性
を減らし、性労働者にコンドームの使用を奨励することでした。1991年、
コンドーム100%使用プログラムを立ち上げ、ハイリスク・グループに
年間3100万個のコンドームを配布しました。診療所でも1年に6億個の
コンドームを無料で配布しました。

このような努力により、めざましい成果がもたらされました。1988年
から92年にかけ、売春施設でのコンドームの使用率が14%から90%に
上昇しました。さらに、売春施設を訪れる男性の数は、1施設当たり平
均、1日4.0人から1.5人に減少しました。その結果、1991年には50%で
あった性労働者のHIV/AIDS感染率は、2001年には10%未満に減少しました。

▼教育キャンペーン
コンドーム100%使用プログラムと並行して、政府による情報提供キャ
ンペーンも行われました。それにより、エイズ情報がどこでも入手可能
になりました。シリアルの箱から広告掲示板、テレビにいたるまであら
ゆるところで情報提供が行われていて、テレビやラジオでは、1時間ごと
に1分間のエイズ教育のスポット・コマーシャルが流れました。このよう
な情報は、HIV/AIDS感染者に対する偏見を消し去る効果がありました。

▼国際支援
タイのHIV/AIDS対策プログラムには、豊富な資金および技術支援が国際
的に提供されてきました。たとえば、国連エイズ合同計画(UNAIDS)は資
金を調達し、プログラムの評価を行い、HIV/AIDS患者を支援しています。
二国間協力では、米国国際開発庁(USAID)や欧州連合(EU)、オーストラ
リア国際開発庁(AusAID)などの連携が挙げられます。

タイの例を見てきましたが、政府の明確な意思と十分な支援が得られれ
ば、ある程度の効果を生み出せることのよい事例と言えるかもしれません。


■□■ 国際協力用語事典 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━

貧困

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「貧困」は国際協力に携わる私たちにとって大きなテーマです。しかし、
「貧困」とは何かという問いには答えに窮してしまう人も多いのではない
でしょうか。実際に、貧困とはどのような状態を表すのか、その概念、
定義には一つの確定されたものはないと言えます。

それでは、貧困を示す物差しにはどのようなものがあるのでしょうか。
1990年代まで、貧困とは物質的欠如である、という捉え方がありました。
所得の低さ、食料の不足など購買力の弱さを数値化することで貧困ライ
ンを作るのです。たとえば、「どれくらいの人が1日1ドル未満の所得
であるか」や「どれくらいの人が1日に2200kcalを摂取できないか」
などといった統計の利用です。しかし、はじき出された数値が本当に貧困
を指すかといえば、そこには疑問が残ります。自給自足の暮らしをする人
たちは1日1ドル未満の所得です。また、宗教的理由などにより質素な暮
らしをしている人たちは、2200kcalものエネルギーを摂取していない場合
もあります。彼らは自分たちが貧困状態にあるとは認識していません。
「外部者」が決めた条件を満たさないからといって貧困であるとすること
にも問題があります。

貧困を所得の面から計っているものの例として、「貧困率」があります。
「貧困率」とは、国民全体における国民平均所得の50%以下の所得の人の
割合です。2000年の時点で日本の「貧困率」の高さは27カ国中5位、という
先日の経済開発協力機構(OECD)のレポートに驚かれた方は多いのではな
いでしょうか。世界第2位の経済大国であるはずの日本が「貧困率」にあ
ってはトルコやアイルランドに肉薄して世界で高いグループに位置してい
るのです。貧困率は、第1位がメキシコ、第2位がアメリカとなります。
つまり、「貧困率」はその国の全体的な生活水準ではなく、貧富の格差、
所得格差の大きさを指すものなのです。それゆえ、「貧困率」が高くても、
必ずしも国全体が生活苦に陥っているというわけではないですし、他国か
らの支援が必要というわけではありません。

貧困の定義には矛盾がつきまといます。貧困状態にある人々を所得の面か
ら数量的に捉えることだけでは貧困の本来の状況に接近できないとし、平
均寿命、教育の普及率、1人当たりの所得などを包括的に含めた人間開発
指数(HDI)などの指標も使われています。しかし、そもそも当事者が実際
に「貧困」を感じているか否かという価値観の問題もあり、一律的には
定義し難いのです。

CAREでは貧困を表面的・一元的に捉えるのではなく、経済的・社会的な
不平等が生み出される構造に着目し、人々が持って生まれた権利を行使
できない政治的な環境をも貧困の一環として捉えています。そこで、貧
困をなくすことを目指した活動は、必然的に生活改善にとどまらず、不
平等の是正や機会の創出を目的としています。

★☆★編集後記★☆★∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
復帰第一線目にして、難しい話題をトライさせていただきました(シロウ)
経済的な安定って生活の基本ですよね。
愛情にもお金にも満ちた家庭が理想ですが、
せめて片方だけでも欠かさないでいたいものです。。 (さちこ)
貧困の形はさまざま。
だからこそさまざまな角度から貧困にアプローチすることが大切ですね。(めぐ)

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11月号(「都市に広がるスラム」「HIV/AIDSに対する取り組み〜タイの事例」ほか)後半 - CAREボランティアの徒然日誌 - Yahoo!ブログ

2013/12/8(日) 午前 4:10 [ モンクレール 2014 ]


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