CAREボランティアの徒然日誌

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いよいよ今年最後の号になってしまいました。今年1年、皆さんにとって、
どんな1年だったでしょうか。10月より取り上げてきた「子ども特集」の
最終回であるこの号では、「子どもと遊び」について見ていきます。「子
どもの仕事は遊ぶこと」などとも言われます。子どもにとって遊びとは何
か、考えてみましょう。

 【コンテンツ】
★ 世界にある子どもの遊び
★ 子どもとおもちゃ

【世界にある子どもの遊び】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 世界にはたくさんの遊びがあります。子どもの生活について知りたいと
思うとき、子どもがどんなことをして遊ぶのかも知りたくなります。しかし、
所詮、遊びは遊ぶための手段でしかありません。ただ動き回ることでも、
子どもが遊びだと思えば、それは遊びと言えるでしょう。遊びについての
知識は、子どもがどうしたら遊べるかを知る手段にはなり得ません。それ
を踏まえたうえで、世界における子どもの遊びを紹介します。

★世界共通の遊び★
 遊びの種類には世界的に共通するものが多くあります。鬼ごっこ、チャ
ンバラ、棒引き、唄あそび、竹馬、騎馬戦、馬とび、逆立ち、こままわし、
木登り、水泳、野球、たこあげ、かざぐるま、昆虫採集などは、一見日本
独自のものにも思えますが、名称は異なっても、他の国にも昔からある遊
びです。歴史を見ても、石蹴りは、ローマ時代に発明され、日本には明治
時代に輸入されていますし、お手玉も、紀元前700〜1200年前からある世界
的に長い歴史を持つ遊びです。現代においても、いくつかの国の間で共通
する遊び、遊ぶ方法、遊び場は多数あります。テレビゲーム、コンピュー
ターゲーム、トランプ、ウノ、ディズニーランド、日本のアニメ、映画、
スポーツなどなど、挙げればきりがありません。

★地域特有の遊び★
 地域特有の遊びもあります。遊びの天才とも言える子どもとはいえ、環境
により遊びは限定されざるを得ません。逆に、地理的・気候的にその国だか
らこそ可能な遊びもたくさんあります。ところが、今現在の地域的な遊びを
探ろうとすると、一つの困難にぶち当たります。世界に共通する遊びが増え
る一方で、地域的な遊びは急速に廃れ始めているのです。今でも子どもが地
域特有の遊びをしているのかはわかりません。日本においては、昔ながらの
遊びを「学習」する機会を設け始めた地域もありますが、子ども自身が「遊
んでいる」と感じていないならば、それを「子どもの遊び」と呼ぶことはで
きません。そこで、何をして遊んだかが比較的はっきりしている、少し前の
時代、具体的には1970年代〜1980年代の遊びを紹介します。

〈遊ぶ環境が整備されていない地域〉
 東アジアは文化的に共通点が多いためか、遊びにも共通点が多く見られま
す。台北やソウルでは、ゴムとび、石蹴り、陣取り、唄あそびなどの遊びが
ありました。一部の人里離れた地域では、商品化されたおもちゃが少なく、
おもちゃを作ること自体が遊びのうちでありました。具体的には、パチンコ、
水鉄砲、竹馬、人形、土の粘土、弓などの製作です。ヨーロッパの都市でも、
人口に伴う住宅地の急増で遊び場が少なくなりました。そこで、トラックで
木材クラフトの材料を運び、移動型の遊び場を作ることで補うなどの工夫が
なされました。アフリカは特に遊び場の整備されていない地域が多く、チュ
ニジアのチェニスでは、スラムの空き地でサッカーをする子どもが多かった
ようです。

〈遊ぶ環境が整備されている地域〉
 ある程度遊ぶ環境が整備された国にもまた、さまざまな地域の特徴によっ
て異なった遊びがあります。中国における遊びは、文化のみならず、政治に
も大きく影響されました。特に都市の北京では、一人っ子政策が過保護的傾
向を呼び、児童科学公園など学習と遊びが結び付けられている形態のものが
生まれました。北アメリカの遊び場には圧倒的な広さがあり、工夫を凝らし
た施設が充実していました。ロサンゼルスでは、バスケットボールなどスポ
ーツを自由にすることができ、ボストンのチルドレンズ・ミュージアムでは、
車椅子の体験ができるなど教育的な遊びが豊富でした。トロントでは、冬の
極寒を利用してコートを自前で作り、アイスホッケーをしていました。ドイ
ツのハノーファーには、プレーパークという登録制の公園があり、大人が介
在することなく、自分たちの家を作る木材クラフトや動物の飼育などができ
ました。これらは、子どもたちの自立に役立つと親たちからの評価も高いも
のでした。オランダのハーグでは、マドローダムという25分の1のミニチュア
の街が大流行しました。

★現代的な遊び:テレビゲーム★
 テレビゲームやパソコンでのゲームというものは、ある一定のインフラが
整備されていないと遊ぶことのできない特殊な遊びです。それは、身の回り
のものだけでできる昔ながらの遊びと違う大きな点でしょう。ゲームをする
には、ハードやソフト、そして電気が必要となります。電気というインフラ
が整っていないと、遊ぶことができません。途上国、特に農村部などでは、
まだ電気が整備されていなかったり、また常に電気が使える状況でなかった
りします。行政が整備した電気が完全に機能せずに自家発電でまかなってい
る例もあります。また、環境が悪く、そういったインフラ設備の設置そのも
のに適さない地域もたくさんあります。

 途上国すべてがそういった状況というわけではありません。きちんと電気
が整っていて、テレビゲームができるところもあります。スタディーツアーに
参加してホームスティをしたら、せっかく大自然の中で遊べるのにずっとホ
ストファミリーとテレビゲームをしていた、という話もあります。しかし、
自宅にそういったものを購入することは難しいので、店に置かれているゲー
ム機で遊ぶこともあります。日本のネットカフェのような感じでパソコンが
設置され、子どもたちがゲームをしている様子を想像してみてください。


【子どもとおもちゃ】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
★おもちゃ「玩具」という言葉★
 玩具という言葉は、日露戦争の頃に行われた明治政府による国語統一運動
の中で作られました。玩具という言葉には「もてあそぶ」という意味がある
ため、太平洋戦争中には、不健全なニュアンスがあるとして「遊具」と変更
させられました。しかし、国民にとってなじみのある言葉であったので、戦
後になって「玩具」が再び使われるようになりました。日本以外の国でも、
「玩具」という言葉はあまりいい意味を持っていません。英語では「くだら
ないもの」、フランス語では「笑い者になる」という意味があります。

 18世紀以降、子どもの人権についての意識が変化するにつれて、玩具につ
いての認識も変わりました。ドイツの教育家で幼稚園の創設者、F. フレーベ
ル(1782〜1852)は自らの考案した玩具を「恩物」と名づけ、イタリア人で幼
児教育の研究者である M. モンテッソリ(1870〜1952)は自ら開発した玩具を
「教具」と表現しました。子どもの成長には遊びが不可欠であり、玩具の果
たす役割は重要であるとの考えが広まっていったのです。

★おもちゃの起源★
 現存する最古の玩具は、古代エジプト時代の墳墓から多く出土しています。
その中には、人形、動物や舟のミニチュア、ボール、こま、がらがらなどが
あります。これらの玩具は元来、子どもが遊ぶことを目的として作られてい
たのではなく、多くは大人の宗教的な目的のために作られていました。例え
ば、がらがらは中世ヨーロッパでは、その音を魔除けと信じて使われており、
日本でも宮廷の儀式用に使われたこまは、専門のこま師が用いるなど神儀性
の強い道具だったようです。

 現代になっても使われている古くからある玩具としては、次のようなもの
があります。ネイティブ・アメリカンの鹿皮のボール、ニューギニアの木の
葉を利用して作った帆舟、北アメリカのホピ・インディアンが儀式を終える
際に子どもに与えるという人形、アフリカのコーサ族のトウモロコシの穂軸
で作られた人形などです。人形は、多くの民族において慰霊の意味を持って
います。また、動物のミニチュアは、新石器時代からのアニミズム(自然界
のあらゆる事物に霊魂が宿ると考える)やトーテミズム(特定の動植物を守
護神として崇拝する)に端を発しているとされています。

★おもちゃの機能★
 玩具は子どもの成長における機能の面から、大きく2つに分類されると考
えられます。一つは、様々に遊び方を変えることで想像力を駆使し、工夫し
て遊びを生み出し発展させ、創造力の開発に役立つものです。こま、あやと
り、けんだま、たこ、輪回し、ボールなどが挙げられます。これらは、その
物自身に独特な機能をそなえているのが特徴です。こうした玩具のほとんど
は時代や民族を超えた普遍性を持っています。

 もう一つは、人間社会のできごと、約束ごと、人と人のふれ合いなどを遊
びの中で反復し、より確かなものにしていく役割を持つものです。人形や動
物、乗りものなどのミニチュアのたぐい、そしてテレビや漫画のキャラクター
玩具などです。玩具の大半がこの部類に属します。これら日常生活を模倣し
た玩具の特徴は、時代や民族の文化や文明と密接な結びつきを持ち、様々に
変化していくことです。

 子どもたちは、玩具を使って遊びながら模倣と創造を繰り返す中で、勝負
して勝ち負けを味わい、その気持ちをバネに熱心に技を磨いたり、身体を鍛
えたり、そして友人とのコミュニケーションを深めたりしてゆきます。「模
倣と創造」という子どもの成長にとって、さらには人類の進歩にとって、欠
くことのできない二つの要素が玩具の機能の中には含まれているのです。


 10月号から3号にわたり、「子ども特集」として、法律や文化・慣習など
から見た「子どもの定義」、「子どもの成長と重要な他者」、「子どもの成
長と教育」、そして、最終号で「子どもの遊び」について取り上げてきまし
た。国際協力NGOにおいて通常、扱われるのとは少し異なった切り口で「子ど
も」というテーマを考えてきましたが、いかがでしたでしょうか。これから
もいろいろな角度から国際協力を考えられるメールマガジンを作っていきた
いと思います。来年度のメールマガジンもお楽しみに!!

【編集後記】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
名前のない遊びって、実は一番面白かったですよね。(シロウ)
ままごとではいつもお父さん役でした。(めぐ)
子どもたちにとって12月は何かと楽しみな月ですね!
みなさまも体調に気をつけて良い年末を☆  (さちこ)

【子どもの成長と教育〜タイでのボランティア体験から】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 この夏、私はタイ西部にあるタイのNGOにより運営されている施設に1ヶ月滞在し、
ボランティアとして運営のお手伝いをしてきました。ここでは、タイ国内のエイズ
孤児、虐待や家庭崩壊などの理由で親と暮らすことが困難な子ども、ストリートチ
ルドレン、経済的に教育を受けるのが困難な子どもなど約140人とスタッフ約20人が
共同生活をしており、幼稚園とタイ国教育省から認可を受けた小学校が併設されて
います。木々に囲まれた広大な敷地内には、いくつかのハウスが点在していて、各
ハウスには数人のスタッフの下、子どもたちが十数人ずつ分かれて住み、みんなで
畑の野菜を育てたり、敷地内の大掃除をしたりと協力して暮らしています。

★Alternative Educationによる教育★
 ここでは“Alternative Education”という教育思想が実践されています。これは、
教師により支配された競争主義的で丸暗記型の教育に異論を唱え、家庭における
複雑な背景を持った子どもたちの精神的自立と創造力の育成を重視した教育です。
 まず精神的自立を達成するためにここでは、これまで抑圧された環境にいた子ど
もたちに自由と自分の権利を主張することが教えられます。例えば、週に1度開
かれる集会は、子どもにより進行されるなど子どもが主体となって行われ、スタ
ッフはあくまで調整役として参加します。集会は、「犬が台所に入ってきて、
衛生上、困る!」「ゴミの分別を始めたほうがいいのではないか」などといった
生活全般に関わる問題が話し合われる場であるほか、「お菓子がとられた!」
「あの子が叩いた!」など自分の権利が侵されたと思ったときには何でも訴える
場でもあります。また、食事や洗濯などの当番はごく自然に子どもたちによって
なされています。
 Alternative Educationの実践に必要なもう1つの要素である創造力の育成として
は、授業の他に織物・裁縫・工作といったワークショップ、それに、この施設を囲ん
でいる川や森など自然の中で思い切り遊ばせることなどに力を入れている点がその教
育思想の現れです。教育としてはやや不十分さを感じましたが、愛情を受けずに育っ
てきた子どもたちにまず必要なのは、教育以前に彼らの閉ざされた心を開くこと、
そのためにはこのような精神的な面を重視した教育が必要であるという考えには合点
がいきます。子どもの置かれている状況や彼らの持つ背景をきちんと理解した上で、
彼らに合った教育支援をすることが大切なのです。

★子どもの成長と家族としての教育★
 子どもは、マナー、人との接し方、生き方など多くの大切なものを大人から学び
ます。親は子どもにとってもっとも身近な大人ですが、ここにいる子どもたちの
半数は、長期休暇中でさえ帰る家庭がありません。ですから、ここは彼らにとっ
ての「家庭」でなくてはなりません。そしてスタッフは、「親」として「兄姉」と
して彼らの手本となり、よき理解者となり、彼らのやる気を鼓舞するといった家
族の役割を果たす必要があります。

 子どもたちは概してとても明るく、皆、仲が良かったのですが、すべての子ども
がこの環境に適応できていたわけではありませんでした。特に、新しくこの施設
に入ってきたばかりの子どもがすでに出来上がっている子どもたちの輪の中に飛
び込んでいくのは大変なもの。実際に、1人の少女は皆となかなか打ち解けられ
ず、いつも私のそばにいました。私だけでなくできるだけ他の子どもたちと接触
をもたせるよう、私も含め皆で一緒に遊ぶなど工夫はしましたが、少女は結局い
つも1人ぼっちで、この状況は1ヶ月間あまり改善されませんでした。この施設
の子どもたちには、今まで過ごしてきた家庭環境の影響からか、思いやりに欠け
た言葉を発したり、些細なことで暴力的な手段に訴えてしまう子も多く、泣き虫
だったこの少女は泣き虫のレッテルを貼られて、仲間に入れてもらえないような
状況が長く続いているようでした。

 そうした中、スタッフの「親」としての役割として私が必要であると感じたのは、
子どもたちに人への思いやりや善悪といったものをしっかり教えることです。
Alternative Educationの下では、スタッフは子どもたちの問題は彼ら自身が解決
するよう促しています。順番を守っておもちゃで遊ぶというルールを守れない子
ども、そしてそこから始まる子どもたちのけんかに、スタッフはあまり口を挟ま
なかったように思います。しかし、自由と無秩序とは別物です。スタッフが介入
しすぎると、子どもたちから自ら考える力を奪ってしまうことにもなりかねませ
んが、押し付けではなく、いい意味での善悪の判断基準を出し、人へのよりよい
接し方を提示してあげることもスタッフの重要な役割の1つではないかと思いま
した。泣き虫だった少女の件について私が相談したときも、スタッフの反応はい
つも「彼女はここに慣れていないだけ。時が解決するよ」というものでした。タ
イ語を十分に話せない私の代わりに、彼女の話を聞いてあげて欲しかったのです
が・・・。私はあくまで短期のスタッフ。現場経験も知識も浅い私には、ここでの
やり方が長期的にはどのようなプラスの効果をもたらすのかはわかりません。し
かし、彼女といつも一緒にいた身としては、彼女を取り巻く状況を改善してあげ
ようとする様子がスタッフに見られないのは残念でした。また、自分の無力さを
感じた瞬間でもありました。短期スタッフの頻繁な入れ替えやそれによりスタッ
フが長くじっくり付きあっていくことができないという点が、子どもにとっての
ストレスになってしまうことも考えられます。

 一方で、スタッフの存在が「外的刺激」として、子どもたちにプラスの影響を与
えていることもあります。街からだいぶ離れたこの施設では、周辺に住む人以外
の人と接する機会が乏しい状態です。子どもは遊びの名人ではありますが、毎日
を同じところで過ごしているわけですから、いつも刺激を求めています。タイ、また
は世界各地から集まる多彩なバックグラウンドを持ったスタッフの存在は、子どもの
やる気を引き出す重要な要素となり得ます。ある少女は、日本人のボランティアと
接する機会を持つにつれて日本語に興味を持ち、「将来は通訳になる」と言って日
本語と英語を実に一生懸命に勉強していました。日本語を教えることで彼女の夢を
応援できることは、私にとっても大きな喜びでした。子どもたちに違った世界を見
せることで、毎日の繰り返しに何か新しい刺激を与え、彼らの視野を広げることは
スタッフの大事な役割でしょう。また、親から十分な励ましを受けずに育った子ど
もたちは、継続的な努力を苦手とし、あきらめがとても早いと言われます。スタッ
フの励ましにより、子どもたちは自信をもって自立に向けて努力することができる
のです。

【編集後記】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
子どもの成長に愛☆は欠かせませんね(めぐ)
子どもが育つ環境は本当に大切なのだけど、
子ども自身はその環境を選べないのですね。(アツシ)
今回初めてメルマガ会議に参加しました、これから少しずつ
国際協力について勉強していきたいと思います。(英)
来月号も「子ども」がテーマです。お楽しみに!(さちこ)

∞∞★∞∞★環境成長経済フォーラム開催のご案内★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★∞
エコロジーだけが経済を救う
〜今、注目の環境ジャーナリスト、フランツ・アルト氏講演会〜
『第2回 環境成長経済フォーラム』開催のご案内
< http://www.thinktheearth.net/jp/forum/index.html >

ドイツをはじめとしたヨーロッパで、今、もっとも注目されている環境ジャ
ーナリスト、フランツ・アルトさん(「エコロジーだけが経済を救う」著者)
が、豊富な成功事例を交えて、エコロジー経済の最前線をお話します。

*日 時 2004年11月9日(火) 17:30開場 18時開演
*場 所 TOKYO FMホール
*参加費 3000円(税込)
*申込み締切 定員になり次第 ※定員300名
*主 催 株式会社イースクエア、特定非営利活動法人Future500
     Think the Earthプロジェクト、株式会社地球の芽

【お申込方法・お申込先】※事前登録制です。
 お名前、会社(団体)名、部署、電話番号、Emailアドレスをご記入の
 うえ、メールか、FAXにて下記までお申し込みください。
 →Think the Earthプロジェクト事務局
  Email  forum-apply@spaceport.co.jp / FAX 03-5791-5036
  ※上記Emailは、フォーラムのお申込専用のアドレスとなっています。

【お問い合わせ先】
 環境成長経済フォーラム事務局 本田・猪飼
 TEL 03-5791-5035 / Email forum@ThinktheEarth.net

10月号〜12月号は「子ども」特集です。前回は「子どもの定義」について取り
上げました。今月号では、前半で子どもの成長に影響を与える「重要な他者」
について考えます。また後半は、メールマガジン作成チームのメンバーの1人
が今年の夏にタイを訪問したときのボランティア体験記です。

 【コンテンツ】
★ 子どもの成長と「重要な他者」
★ 子どもの成長と教育〜タイでのボランティア体験から

【子どもの成長と「重要な他者」】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 子どもが成長する上で、その人格の形成に大きく影響するのが、身近にいる
親や兄弟、親しい友達などです。これらの他者は、その影響の大きさから「重
要な他者」と呼ばれることがあります。「重要な他者」の中でも、子育てに長
時間携わる親の影響は特に大きいと考えることができます。
 人には本来、他者、とりわけ「重要な他者」から肯定的に評価されたいとい
う欲求があると言われています。一般的に、子どもは「重要な他者」から肯定
的な評価が得られるように、他者の期待に沿うように行動しようとします。こ
の過程で重要なのは、他者が自らの成長に関心を持ち、さらなる成長を期待し
ていると子どもが実感することです。こうした他者からの関心と期待は、子ど
もが自らを価値のある存在として認識することにつながるため、子どもが健全
に成長する前提として極めて重要です。親を始めとした「重要な他者」の期待
に応えようとすることで、子どもはやる気や活力を一層充実させることができ
るのです。
 もちろん、こうした親や他者からの期待は、子どもにとって負担になること
もしばしばあります。親からの期待は、時に子ども自身の幸福を望むためとい
うよりも、むしろ親が幸福になるための手段として子どもに向けられることが
あります。また、子どもの振る舞いと、周りから期待されている振る舞いに隔
たりがあることも多くあります。自分の振る舞いと、期待されている振る舞い
の間に隔たりがあると、無理をして自分の行動を制御し、他者の期待に沿うよ
うに行動を合わせようとするか、他者に反発して自分の希望通りの行動をとろ
うとします。どちらの場合でも、子どもにとってはストレスになるので、他者
の側で子どもの意思や能力を十分尊重し、子どもに過度なストレスがかからな
いように注意することが重要と言えます。

★大人になった後の「重要な他者」の影響★
 社会との接点となるコミュニケーション能力は、幼児期に周りの他者との間で
十分な意思疎通を行うことにより育まれます。子どもの頃に「重要な他者」と
の間で行われたコミュニケーションは、その後の社会生活において、新しく出
会う他者に対して一般化されて適用されます。つまり、新しい他者に期待する
反応や新しい他者に対する行動様式は、「重要な他者」との間で経験してきた
コミュニケーションのパターンに大きく影響を受けながら決定されることにな
ります。コミュニケーション能力は充実した社会生活を送る上で多大な影響を
持つため、幼児期における「重要な他者」との十分な意思疎通は極めて大切と
言えます。
 また、自分を理解してくれる「重要な他者」の存在自体は、大人になった後
にも重要であり続けます。社会では、歳をとるにつれて自分の思い通りにいか
ないといった状況に多く直面するようになります。こうした困難な出来事が生
じたときに「重要な他者」に相談できることで、本人のストレスが緩和され、
うつ病などにより社会生活に支障がでる状況に陥りにくくなるとされています。

★多様性を評価する社会★
 子どもの頃に尊敬に値するような「重要な他者」が周りにいるかどうかは、言
うまでもなく子どもが自ら選択できることではありません。親から十分な関心と
愛情が得られない場合や、親の育児や教育の方針が偏っている場合、さらには死
別などの理由により親がいない場合などもあります。また、子どもが生まれなが
ら持っている能力はさまざまで、子どもに与えられる環境もさまざまです。そう
した事情にもかかわらず、社会の側で一定の尺度でのみ子どもの能力や価値を評価
するとすれば、他者から肯定的な評価が得られる子どもはほんの一握りだけにな
ってしまいます。一人でも多くの子どもが自分を価値のある存在と感じ、将来的
に社会の活力となっていけるようにするには、子どもを育む社会の側が多様化し、
子どものさまざまな側面を肯定的に評価していくことが求められると言えます。

(後半へ続く)

【子どもの歴史】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 歴史において、子どもは「子ども」として、つまり、大人とは違う生態能力
を持った独自の存在、というような自然科学的な視点では認められてきません
でした。「大人」と「子ども」の区別が明確化され、子どもが「子ども」だ、
あるいは、人間として生きるべく教育を享受し、大人に守られなければならぬ
存在だ、という発見は人類史において多大なる時と犠牲を経て獲得されたもの
なのです。

★ヨーロッパ近代史以前の「子ども」★
 一般的には近代以前のヨーロッパ社会では、子どもは大人の社会に混じるこ
とを求められ、一部の騎士階級の子弟を除いてほとんどの子どもは教育を受け
ることができなかったといいます。ギリシア・ローマ時代には、子どもの段階
的教育が施されていました。しかし、生まれてきた子どもは親によって子ども
と認められず遺棄されたり、拾われた子どもが奴隷にされるなど、子どもの人
権や特性を考えたものと捉えるのは少し無理があるようです。ギリシア時代と
ローマ時代にも違いは多くありますし、一概には言えませんが、基本的には近
代以前では大半の子どもの生活基盤となったのは丁稚奉公で、子どものすべて
の権利が一任されていたのは親方でした。16世紀にイギリスで定められた「エ
リザベス救貧法」では、救貧法で養育された孤児が丁稚奉公に出るのは当然と
みなされており、子どもが馬車に詰まれて工場に分配される光景も当たり前の
ものでした。

★子どもの発見★
 ついに、長いときを経て「子ども」を発見したのが18世紀後半でした。かの
有名な思想家ジャン・ジャック・ルソーはその著書『エミール』にて、大人は
子どもに大人となることを求めるだけで、「子ども」であることがどういうこ
とかを考えない、といったことを主張しました。「子ども」の成長には段階が
あり、子ども独自の権利が必要である、と指摘したのです。いわば、権利の主
体としての体系的な「子ども」の概念を考案したのです。フランスでは1789年
の革命における啓蒙活動の流れを受け、無償の公教育制度を保障し始めました。
しかし、フランスで義務教育制度ができたのは1882年であり、現実レベルでフ
ランスの子どもの権利が確立されたのは更に後のことです。ルソーの発見は100
年以上もの時を経なければ、認識され実践されることがなかったのです。

★子どもを守り始めた母親たち★
 アメリカでは独立後もイギリスのコモン・ローを土台とした法律体系をもっ
ていたので、子どもの主体性を無視した、人身売買・労働・虐待・遺棄など非
常に数多くの問題が存在しました。1776年の時点で、5分の1のアメリカ人の
子どもは奴隷だったといいます。当時は経済の合理性に基づいて、子どもは父
親の所有物として考えられていました。

 伝統的な子ども観を揺るがし始めたのは母親たちでした。19世紀になると、
フェミニズムが芽生え、女性の所有権が認められると同時に、子どもは母親
の所有物として認められたほうがいい、という見方が新興中産階級に広がり
始めました。現実的にはこの時代は、産業革命の下、単純労働の需要もあり、
子どもの環境が著しく悪化した時期とも言われています。多くの子どもは学校
に通わずに働かざるを得ませんでした。それに付随し、職場で起こる危険な事
故、人体の限界を超える過酷な労働がもたらした病気、道徳の退廃による年少
者の不順異性行為や売春、子どもの虐待などの問題が頻発しました。

 世紀の変わり目頃に、フェミニズム第二世代が口火を切り、子どもについて
舌鋒鋭く論じられ始めました。フェミニズムが求めた権利の一つが、父親の独
占性を排除した法的に平等な親権でした。そして、前世紀において積み上げら
れた母親と子どもの歴史が互いの理解を促し、ようやく子どもの福祉システム
の法制化へと社会を動かし始めたのです。また、労働市場がより高度化したこ
ともあり、子どもの就学は国際競争力低下という強迫観念も払拭され始めまし
た。子どもを「子ども」としてアメリカの法律が認め始めたのは1910年代後半
のことでした。ILO(国際労働機関)が1919年に設立され、世界的に14歳未満の
就労を禁止する条約が批准されるという予見や確証を持っていたのかもしれま
せん。いずれにせよ、この頃を境に、欧米の先進諸国から、「子ども」には保
護される権利がある、という考え方が世界に発信され始めたのです。

★「子ども」の歴史が語るもの★
 こうして先進国の過去を例に取ってみると、「子ども」を巡る問題は、倫理
観の発達だけで解決できる簡単な問題ではないことがわかります。最終的に
「子ども」を守るという方向性を導いたのはそういった倫理観に加えて、法の
整備、そして、経済という複合的な要素が絡み合った国家とその国民の成長で
した。
 現在、国々によって多様な原因により多様な形態で「子ども」の問題が存在
するわけですが、解決のためには過去にあったように問題を複合的に乗り越え
なくてはならないものなのです。


 ○○●●●●●○○○○○○●○○○○○●●●●●○○○●●●●●●
 ○●○○○○○●○○○○●○●○○○○●○○○○●○○●○○○○○
 ○●○○○○○○○○○●○○○●○○○●●●●●○○○●●●●●●
 ○●○○○○○●○○●●●●●●●○○●○○○●○○○●○○○○○
 ○○●●●●●○○●○○○○○○○●○●○○○○●○○●●●●●●

【編集後記】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「子供」じゃなくて「子ども」ですよ☆(さちこ)
新参者で、わからないこともいろいろあると思いますが、今後ともよろしくお
願いいたします。(み)
いい成人式になるといいなぁ☆(めぐ)
国際協力フェスティバルへ行こう!!(トリ)

∞∞★∞∞★国際協力フェスティバルのお知らせ★∞∞★∞∞★∞∞★∞∞★
日本最大の国際協力イベント「国際協力フェスティバル」が開催されます。
当日はケア・ジャパンもブースを出します。皆さまのお越しをお待ちしています!
*日時:10月2日(土)、3日(日) 10:00〜17:00
*場所:日比谷公園
詳しくは→ http://icf.visitors.jp/

〜「子ども」の定義〜

今月から3号にわたって、子ども特集をお送りします。子どもに関しては、先
進国、途上国それぞれにおいて様々な問題があります。第1回目の今月号では、
「子ども」の定義について法律・条約、そして文化・慣習・儀式から見ていき
ます。また、西洋において、子どもは社会の中でどのようにとらえられてきた
のかも紹介します。

 【コンテンツ】
★法律・条約から見る子ども
★文化から見る子ども
★子どもの歴史

【法律・条約から見る子ども】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
「子ども」という言葉と概念について考えたとき、一般的には「大人(成人)」
に対する概念として「子ども」をとらえます。この場合、生まれてから成人
するまでの胎児、乳幼児、児童、少年少女などを総称しています。
 ところで、日本では、「子ども」という言葉を実際に法律上で用いることは
なく、成年に達しない者の名称としては主に小学生を指す「児童」や「生徒」、
「少年」が使われています。しかし、法律上のこれらの名称の定義も一定では
ありません。

★日本では★
 1947年に制定された「学校教育法」では、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、
高等専門学校、大学、盲学校、聾学校、養護学校の9種類の学校教育について基
本的事項を定めています。学校教育法では満6歳〜12歳を「学齢児童」と呼び、
満12〜15歳を「学齢生徒」と呼びます。
 1947年に公布された「児童福祉法」は、児童一般の健全な育成を図ろうとする、
全児童に対する統合的な法律です。児童福祉法では、「児童」とは18歳未満の者
をいい、さらに満1歳未満を「乳児」、満1歳から小学校就学までを「幼児」、小
学校就学から満18歳までを「少年」として区分しています。
 労働条件などが決められている「労働基準法」では、成人に達しない未成年者
の労働のことを年少労働といい、15歳未満の者を「児童」と定めて、児童労働を
禁止しています。

★国際社会では★
 国際社会における代表的な子どもに関する条約として、「子どもの権利条約」
があります。この条約は1989年第44回国連総会で採択され、90年9月2日に国際条
約として発効されました。日本は94年4月批准、5月22日に発効されました。「子
どもの権利条約」では、18歳未満のすべての者を「子ども」と定義した上で、権
利を享受し行使する主体として積極的な子ども観を提起しています。
 また、2002年5月にニューヨークの国連本部では「国連子ども特別総会」が開
かれ、世界の約21億人の子どもたちに対し、各国が2010〜2015年までに取るべき
総合的指針となる最終文書「子どもにふさわしい世界」が採択されました。国連
では18歳未満を「子ども」と定義していますが、この総会では‘Children’とと
もに、およそ12歳〜18歳までの思春期の子どもを指す‘Adolescents’という言
葉もよく使われました。


【文化から見る子ども】∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 年齢によって子どもと大人の境界線を決めることもありますが、ある1つの儀
礼を通過することによって、大人になるということもあります。
 一人前の人間になるために、子どもは成熟儀礼を経験します。成熟儀礼は、
子どもをそれぞれの地域文化の中で大人と捉えるための儀式であると同時に、
少年をより男性らしく、少女をより女性らしくすることを通じ、子どもを大人
にする儀礼でもあります。

 オーストラリアのアボリジニのある村での男子の成熟儀礼を紹介しましょう。
この成熟儀礼は集団で行われ、神、祖霊、もしくは怪物の声であるといわれる
ブルーローラー(薄くて細長い木片を紐に結びつけたもので、空中でグルグル
まわすと、うなるような音を発する)の音の響きの中で、少年たちが母親から
引き離される儀礼で始まります。少年たちは、神もしくは怪物といった超人間
的な存在によって、それまでの女・子どもたちの世界から連れ去られることにな
ります。残された女たち、そして、成熟儀礼を受ける前の子どもたちは、少年
たちがこれらの神や怪物によって殺され、再び生き返るのだと知らされます。

 ブルーローラーの音に化身した神や祖霊たちによって特別な場所に連れ去ら
れた少年たちは、数カ月から数年にも及ぶ隔離期間中、自分たちの社会のしき
たり、儀礼の手順、神話や神についてなど、大人の男として知らなければなら
ない様々なことがらについて、大人の男たちから長期にわたる教育を施されま
す。さらに地面に寝かされ、毛布、敷きもの、木の葉や枝などでおおわれたり、
目かくしをされたり、暗闇のなかでブルーローラーのうなり音を聞かされたり、
突然目かくしをはずされて、仮面をつけ仮装した大人たちや木彫りの像を見せ
られたりすることによって、少年たちは超人間的な存在との接触を感じ、それ
に恐怖します。また、一人前の男になるための修行には、睡眠や食事の禁止、
折歯、割礼といった肉体的な苦痛に耐えるという要素が含まれる場合もありま
す。少年たちには、それらが神または怪物の仕業であることが告げられ、徐々
に超人間的な存在そのものについての秘儀をも伝えられます。

 年長の男たちは、「だれか女が、われわれが子どもたちにすることを見たり
聞いたりしたら、その女を殺す」と言い、隔離期間中の出来事およびその間に
伝授されることがらは、母、姉妹、その他の成熟儀礼を受けた者でない者には
絶対の秘密とされます。この儀礼ののち、少年たちは、再びもとの社会に今度
は一人前の男として受け入れられることになります。

 イスラム教圏、ユダヤ教圏、アフリカ、オーストラリア等に広く分布してい
る成熟儀礼として割礼があります。男女とも、物事が理解できるようになる5〜
10歳になると、集団で割礼を受けます。割礼を受けた後は、男子も女子も別の
世界に分かれて住むようになります。割礼を受けるまでは男女の区別なく育て
られます。割礼という儀礼を通過して、子どもは男性もしくは女性という大人
になるのです。

 儀礼を通過して大人になるということの例には、日本でも成人式があります。
儀礼という経験が子どもを大人にしてくれるのです。

(後半へ続く)

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