|
去年秋、『死はすぐそこの影の中』というピアニストと調律師の小説を書いてから、ピアノづいている(こんな言葉、あるかなあ)私。前にも書いたけれど、娘が入っているアマチュアオーケストラが、高知で辻井伸行さんと共演しました。
さらに驚いたことがありました。ひょんなことから、私たち夫婦が保存に関わることになった古民家があります。空家プロジェクトをたち上げておられる方をお連れして、内部を見てもらっていた時のこと。洋間に荷物に埋もれるようにアップライトピアノが置いてあるのは、以前から知っていました。でも蓋を開けてみることはしませんでした。長年、手入れもされずに置かれていたものなので、きっと壊れてしまっていると勝手に思い込んでいたのです。
でも、今回、彼がそのピアノの蓋を開いて弾いてみたら、ほんとにいい音!「これ、なんてピアノだろう。ダイア……」と彼がピアノの名前を読み上げている声がしたのを、隣の部屋で聞いていた私は、「それ、ディアパソンよ!」と叫んで駆けつけました。『死はすぐそこの影の中』で、いろんなピアノの銘柄がでてきます。その中で戦前から日本でも、職人さんが丁寧な仕事で仕上げていたピアノがあって、それがディアパソンだったのです。
私もあの小説を書くために調べて初めて知ったので、もちろん、見たこともありませんでした。それがこんなに近くに、それも美しい音色で!まるで見つけてもらうのを待っていたようでした。ディアパソンを知っている私の前に現れたんだ、とほんとに信じました。偶然にしてはできすぎていると思いました。鳥肌ものでした。
今年もいいこと、ありそうです。
|

>
- Yahoo!サービス
>
- Yahoo!ブログ
>
- 練習用



