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でも、子供のころから変わった子だった私は、「なんでこんな繁華街の真ん中に深い森があるんだろう」とか、「城山に『お』をつけて『お城山』呼ぶのは、松山の人だけじゃないかな」とか「この街の形状の不思議さ、不便さを当たり前として受け入れている城下町の人たちってどうなんだろう」とか、「ライトアップされたお城山ってきれいよりも怖いよね」とかめんどくさいことばっかり考えていました。きっとこれを読んだ大半の松山人は、「そんなこと、考えたこともなかった」と言われると思います。
さて、この本はそれぞれ独立した短篇集ではありますが、読んでいくうちに別の枠組みが見えてくる仕掛けになっています。きっと誰もが心の中に闇を持っている。その闇と、夜の城山の深い闇が結びついた時……これを読んだ後、今までとは違ったお城山に見えたなら、うれしいです。ものごとは、ひとつの方向だけからでは、わかりませんよ。
『骨を弔う』で小学生たちに冒険をさせましたが、今度は思春期の複雑な少女が主人公。あの小さな範囲に広がる森が、出口のない迷宮に思えて、めまいを起こすような感覚を味わってもらいたいです。
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