SV650

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晴れて大型乗りになったことだし、ひとつ遠出でもしてやろうか、と思いたってお隣のアリゾナ州へ行こうと決めた。


快適な車や長距離バスでは何回か通ったことのあるアリゾナへと続くフリーウェイ、むき出しのオートバイで走ってみて痛感した。



気分の滅入るくらい猛暑&直線道路すぎ!



クルージングスイッチ(自動走行)を150キロに固定して、スピードを遮る信号もなく1時間そのままブレーキなしで走れちゃうくらい長いんです(泣)

始めの数時間は「おお!これぞアメリカ、思う存分スピード出せて気持ちええなー」てな感じが、旅の終わりの方はもう散々。こんな長距離ツーリングは初めてで、ガスタンク上にもたれて何度か眠りそうになったことも。(マジで危なかった)


300キロは走っただろうか、やがてメインのインターハイウェイ10号線をはなれ、これこそまさに砂漠道というような片側一車線の国道95号線へ入った。


そこで、砂漠のど真ん中を走行中にも関わらず、身も凍るほどの恐怖が俺を直撃した・・・・・。 続く

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〜前回の続き〜


途方に暮れた俺に残された手段はふたつだった。


1、月曜日までバイク屋が開くのを待つか

2、初めての押しがけに挑戦するか



バイク屋に頼むとなるとなんだかんだで出費がかさむし、せっかくの日曜日だし是が非でもロングツーリングに出掛けたかったので2を選択した。


しかし、今までオートマのスクーターばかり乗ってきたので、どうやって押しがけをするのかさっぱり把握していなかった。

しかししかし、この飽和的情報化社会に生きる私、24時間営業のインターネットカフェに行き「押しがけの仕方」と入力すれば答えは見つかるんじゃないの!?と閃いた!インターネット時代万歳!


さっそくググると、押しがけのオーソドックスな方法が簡単に見つかった。


1、ギアを1または2速に入れ、チョークを引いておく。

2、クラッチをあけ、オートバイとともに前方へ全力疾走!。

3、ある程度加速したらクラッチを戻し、シートに飛び乗る。

4、めでたくエンジンが復活したらギアチェンジして回転数を調整する。



始めは平坦な駐車場でトライしてみた。


が、なにせ約200キログラムもの塊とダッシュしなければならないので、バランスを執るのだけでも一苦労で思うようにスピードがでない!


すでに30メートルダッシュを10本ほど繰り返したが、いっこうに回復する気配もなく時折マフラーがゴホンっと咳をするだけ。こんなに走ったのは高校の部活動以来じゃあー(泣)



う〜ん、俺は押しがけを甘くみておった!



しかも先ほどから、押しがけのことなど全く知らなそうな清掃のおっさん達の「オートバイは押すもんでなく乗るものだろ青年よ」的視線がグサグサ突き刺さって痛いが、己の凡ミスでバッテリーを殺してしまったのだから他人からどう思われようと自業自得か。



熟考の末、押しがけにはもっとスピードが必要じゃ!と悟った俺は、立体駐車場の坂を利用するという名案を思い付いた!


さっそく早朝の誰もいないガランとした地下立体駐車場へ場所を移す。


1回目の挑戦、引力で坂道を転がったオートバイは予想通りに理想的なスピードを上げた!


「おお、これならイケるで!」


と思ったのも束の間、オートバイは先ほどの過程とさほど変わらずであっけなく坂道を転げ終わった。
しかも走力を失ったオートバイに飛び乗っていた俺はバランスを崩してしまい無念の転倒!

ギャッ!!

1200ドルもしたカーボンマフラーの表面が凹んじまったぁぁぁ!

「まだ走行中にもコケたことなかったのにぃ!」(ア*ロ・レイ?)


結局、坂を下っては登り、この作業をえいえんと20回は繰り返し、捨て身で臨んだ21回目でやっとかかった・・・。


ブロロロローン!と息を吹き返したオートバイに必死に飛び乗り、地下駐車場の1階から5階まで歓喜のビクトリーランをキメた。疲れた体にオートバイの生む向い風が気持ちいいぜ!


あとで防犯カメラをチェックした警備員はビックリしたと思う。



「なんじゃこりゃ!?、裸の東洋人がなんでこんな場所でオートバイを乗り回しとんじゃー!?」


てね(苦笑)



ちなみに、押しがけで検索したホームページには、真夏の押しがけは死を見る、と書いてあったが、春の押しがけも十分地獄を見るで!と俺は汗で重くなったTシャツを着て、肩で息をしながら痛感し、速攻でコーラを買いに走ったのであった。

初めての押しがけ。

夜通しカラオケではしゃぎ、気がつけば朝の5時。


外に出ると、空は明るくなりはじめており小鳥がチュンチュンチュンと鳴き始めていた。


じゃあな!と連れに言い、俺はヘルメットを小脇に抱え駐車場のはしに停めてあるオートバイの方へとゆったり近づいていった。


そしてヒラリと爽やかに跨がり、ブォン!とマフラー音を唸らせ朝霧の中を消えて行く、はずだった。









ん?




(ありゃ?・・・パーキングランプが点きっぱなしになっとる・・・!!!)


愛車であるSV650には、一時駐車時に他の車からの接触を避けるための合図を送る常灯テールランプが装備されているのだが、それがまったく車の通らない安全地帯で約4時間もしつこく誤作動していたのである。


ヒャーッ!と慌てて駆け寄りランプ解除したが時すでに遅し!




午前5時12分、バッテリー死亡





時は早朝5時で、しかも日曜日。どこのバイク屋もとうぜん閉まっている。


さらに悪いことにこのオートバイ、肝心のバッテリーがどこに組み込まれているのかさっぱり分からんので自動車とケーブルで繋いで回復させることが出来そうに、ない。

キックペダルもない。




・・・・・参ったな



と、缶コーヒーBOSSのCMでお馴染みだった永ちゃんのごとく頭を掻き、ただの鉄くずと化した走らないマシーンの前で俺は途方に暮れた。



続く。

大型オートバイでGO!

アメリカでは、一種類しかないオートバイの免許を取得すると、


50ccから1000cc以上までのクラスが無条件で乗れてしまいます。


俺は、日本では普通二輪免許しか持っていないんですが、この国では日本のように何十万もの大金を払ってライディングスクールに通わなくても限定解除なしで大型に乗れてしまうんです!。


なんて太っ腹なんだ、アメリカは!



で、大型を購入しちゃいました。

SUZUKI SV650。

V-TWINです!。


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しつこいですが、俺は日本では大型免許を持ってなくて、愛車の250ccビッグスクーター(もちオートマ)しか運転したことがなかった。そして、こちらに来てからも250ccスクーターで行動してきた。

乗ったことのあるマニュアル車といえば、中学生の頃に兄貴のNSRを無免で乗り回していたくらい(内緒)


だからマニュアル素人の俺は、「MTの自動車免許を持っているならオートバイも同じ要領だからすぐ乗れるよ」と言ってのけるバイク屋のオッチャンから店先でたった30分間の「S字、一本橋、急制動無しの即席大型講習(無料)」を受け、31分後にはいきなり公道デビュー!。


始めは緊張したけど、ぶっちゃけ、650ccほどのクラスなら驚くほど運転が簡単じゃね。もっと難しいかと思った。まぁSV650は車体が比較的軽いですからね。


この排気量なら道路上で走り負けすることもなく、主流のハーレーやNinjaなどと肩を並べて走れるぞ!。


あとは、後ろに乗せる金髪の美女をゲットするだけです(笑)

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