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*クラッシュ*

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    ***STORY***              2005年   アメリカ
冬、クリスマス間近のロサンゼルス。深夜のハイウェイでLAPDの黒人刑事グラハム(ドン・チードル)と同僚でスペイン系の恋人のリア(ジェニファー・エスポジト)は、交通事故に巻き込まれた。車から降り立ったグラハムは、偶然事故現場脇で発見された、若い黒人男性の死体の捜査に引きつけられた...。

夜のウェストウッド。若いアフリカ系黒人のアンソニー("リュダクリス")とピーター(ラレンツ・テイト)は肌の色の違いで差別されることにイラついている。2人を見た瞬間怯えたような素振りを見せた白人女性ジーン(サンドラ・ブロック)に腹を立てた2人は、彼女とその夫で地方検事のリック(ブレンダン・フレイザー)が車に乗り込むところへ銃を突きつけ、車を強奪し逃走した。しかし慌てていた2人は、車を走らせている最中、暗い路地で老いた韓国人男性を轢いてしまう...。
cinema topics onlineより

ものっすごーい映画でした。
素晴らしい!!

見る前にちょっと恐れてけれど、目を覆うようななシーンもなく、かなりしっかりと見てないと落とすこともあるでしょうが、ちゃんと筋は追えました。
今年はこんなにいい映画が続いてしまっていいのでしょうか?
この後見る映画が色あせてしまいそうです。

事故の前日。たくさんの人たちの行動が淡々と映し出されていきます。
クルマを盗まれる人、鍵を取り替えようとするペルシャ人の雑貨店経営者、人種差別主義者の白人警官。。。
その人たちの行動のほとんどが、人種や権威、見た目。。とさまざまな差別によるものが下敷きになっています。私たち日本人には日常、人種差別はあまりないですし、私自身持っていないつもりです。でも。。例えば海外に行って街を歩いているとき、アフリカン・アメリカンの人とすれ違う時には、思わず身を堅くしてしまうのは事実。これはサンドラ・ブロック演じるジーンもそうなのですが、相手にはわかってしまうものなのですよね。
そんな小さなことや、もっともっとあからさまに、英語がしゃべれないだろうとか、○○人のクセに。。とか、かなりリアルな差別用語と態度が次々と繰り広げられていきます。それらが積み重なって澱のように沈殿して溜まっていき、行き場のない怒りや具体的な犯罪へと繋がっていってしまいます。


そしてそれと平行して描かれていくのが、人間の持つ多面性です。
人種差別主義者でセクハラぎりぎりのことを日常的にやっていて、根性腐っていそうな人が、いざというとき誰もできないような行動して人助けをしたり、また逆に、それまで模範的に生きてきた人が、ふとしたハズミで人を殺してしまい、それを葬り去ったり。。
なにもこれはこの映画に登場する人たちの特異な行動ではなく、本当に私たち普通の人間にもいつ起こるかもしれないこと。ひとつひとつのエピソードが不自然でなく、とても共感できて、見事でした。

人の持つ多面性という点で、もうひとつ。
ふたりの息子を持つアフリカンアメリカン系のお母さんが出てきます。ひとりは優秀で権威ある肩書きを持つ人もうひとりは小さな犯罪にばかり手を染めている世間からの落ちこぼれ。でもこのお母さんにとっては優秀だけれど、忙しくて全然話も聴いてくれない息子より、いつも傍にいて、買い物にまで行ってくれる息子のほうが、かわいいし、愛しいのですね。こんなエピソードもたまらないです。

前半は、色々な人や色々な事のぶつかりあい=クラッシュが多いのですが、中盤からそれを乗り越えた
人の持つ善の部分がたくさん出てきて、本当に!!感動的です!!
”たくさんの人種が入り乱れるアメリカは大変だけれど、がんばっていくさ。。”と言っているよう。

事故や事件が主な題材なのに、この映画にはある種の静けさが全編に渡って流れています。
緊迫感のある映像でも、やたら観客を怖がらせるような仕掛けや音もなく、必要な音のみ。また随所で清らかな音楽が流れていて、いつも何か美しさを感じながら見ることができました。



ロス・アンジェルスの人種的な構成は白人46.93%、アフリカン・アメリカン11.24%、ネイティブ・アメリカ0.80%、アジア9.99%、太平洋諸島系0.16%、その他の人種25.70%、及び混血5.18%である。ここの人口の46.53%はヒスパニックまたはラテン系であり、29.75%がラテン/ヒスパニック系でない白人となっている。
移民の民族構成形態は、1930年までは欧州生まれが主流だったが、1990年には中南米系、アジア系が主流を占め、アジア系も1970年以後は、それまであまり流入していなかった、朝鮮半島系の53万人やベトナム系43万人の移民が目立つようになってきた。     
人口の22.1%及び家族の18.3% は貧困線(趣味、嗜好にお金が使えない人たち)以下である。全人口のうち18歳未満の30.3%及び65歳以上の12.6%は貧困線以下の生活を送っている。Wikipediaより


監督/原案:ポール・ハギス
脚本/製作:ポール・ハギス、ボビー・モレスコ
音楽:マーク・アイシャム

サンドラ・ブロック/ドン・チードル/マット・ディロン/ジェニファー・エスポジト
ウィリアム・フィットナー/ブレンダン・フレイザー/テレンス・ハワード
サンディ・ニュートン/ライアン・フィリップほか

閉じる コメント(63)

こんにちは。凄く良い映画で考えさせれる事ばかりでした。このような気持ちは持たないようにしたいですけど、正直僕にもあります。意識して直していきたいと思いました。

2006/4/10(月) 午後 1:06 [ pan*a*o_sip** ]

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re_reさん。TBありがうございました。ラストは善で終わってほっとしましたよね。pandanoさん、コメント落としていてすみません。差別の意識は持たないようにしているつもりでもつい意識の下で。。ということありますよね。人間はみんなそうなのだと思います。

2006/7/18(火) 午前 10:24 car*ou*he*ak

秀逸ですよね〜。仰る通り、派手な演出は極力抑えているところが好感持てました。脚本勝負のとっても良い作品だと思いました!

2006/7/19(水) 午前 0:37 [ lig*tm*n*2002 ]

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緻密に絡み合ったエピソード。最後にスルスルとまとまっていって見事でした。人間100%いい人も100%悪い人もいませんね〜

2006/7/19(水) 午後 8:11 car*ou*he*ak

やっと見ました!私もcsrtoucheさんが書いてらっしゃるように「静けさ」を感じましたし、音楽も良かった♪人の心って、いろいろな感情が絡み合ってるんですよね〜・・とても良い映画でした♪TBさせていただきましたm(_ _)m

2006/8/3(木) 午前 9:54 mer*l*n732*2*02

お久しぶりです♪観たい観たいと思っていて、ようやく鑑賞できました!もともと群像劇が好きなんですけど、期待通りですごく良かったです。人種差別は日本人にはあまり分らない感情ですが、この作品の根本で描かれている「人と人との触れ合い」にジンときました。音楽も素晴らしかった!TBさせてくださいね♪

2006/8/11(金) 午後 11:25 uri0821

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メルさん。そうなんですよね〜あんなにたくさんのことが起きて、入り組んだストーリーなのに、なにか静かなものを感じました。100%善良な人も100%悪い人もいませんね。

2006/8/12(土) 午前 0:23 car*ou*he*ak

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めいひろさん。お久しぶりです。ほんと島国、単一民族の日本に住んでいるとわからないことが色々と描かれていました。そしてそれもどちらがいいとも悪いとも言えませんね。

2006/8/12(土) 午前 0:25 car*ou*he*ak

ぶつかりあって、ぼくたちは、わかりあっていく。。。本当に素晴らしい作品!!サントラも欲しいですねえ☆

2006/9/16(土) 午前 9:19 sha**owgra*e197*

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人と人とのふれあい、人の持つ善悪について描かれた素晴らしい作品でした。でも彼らってテンション高すぎますよね。あんなの怒鳴ったりって日本ではなかなかありません。

2006/9/16(土) 午後 0:58 car*ou*he*ak

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本当に素晴らしい、見事な作品でした。登場人物全てが良い結末(実際にはありえないから)にしなかったところも良かったですね。でもそれでも人生は続いていく…。なんだか希望すら持てるラストでした。トラバさせていただきますね。

2006/12/16(土) 午後 7:18 じゅり

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そうですね。悪人と思っていたのにすごくいいことしたり、いい人だと思っていたのにえ・と思うことをし・・どちらもきちんと描いていたところがこの作品の良さですね。

2007/3/1(木) 午後 6:16 car*ou*he*ak

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色々な良さが詰まっている素晴らしい作品ですね。私は鍵屋さんのエピソードが印象的でした。日頃の何気ない優しさが大きな力を発揮したラストに感動です。

2007/4/19(木) 午後 2:49 [ rei*mov*e ]

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そうそう。鍵屋さんのお話や天使のマントのお話など良かったですよね〜。ラストも力強くてちょっぴり悲しくて、感動的でした。

2007/4/20(金) 午前 0:03 car*ou*he*ak

そうなんですよね、人間って善だけの人もいないし、悪だけの人もいない。全て持ち合わせているから人間なのでしょう。素晴らしい映画でしたね。TBさせてくださいm(_ _)m

2007/8/16(木) 午前 10:52 [ - ]

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どんな素晴らしい人間でも悪いことそすることもあるでしょう。
又、逆もしかり。
そんなことを教えてくれました。
はは。ほんとアメリカには住めませんね〜

2007/8/16(木) 午後 6:07 car*ou*he*ak

くるみはアリゾナにちょっとだけ住んでました。
ロスにも何度も行きましたが、こんな現実が・・・確かにダウンタウンには行くなといわれましたが、怖いけど、重いけど、なぜか温かい素晴らしい作品でした!トラバお願いします^^

2007/9/27(木) 午後 10:39 くるみ

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くるみさん。アリゾナに住んでいたの?・
うわ〜カッコいい。
ロスは人種のルツボ。怖いけれど、そして大変そうだけれど
温かさに包まれて終わるさくひんでした。好きです。これ。

2007/9/27(木) 午後 10:55 car*ou*he*ak

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マット・ディロンのエピも、ガキ職人のエピも、凄く後味が悪い感じで終わるのかとドキドキでしたが、そうでなくて良かったです。
そのせいか、ライアン・フィリップのエピがあったのに後味が悪くもなかったのは凄いと思います。
こちらもTBさせてくださいね。

2008/10/14(火) 午前 11:14 木蓮

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もくれんさん。ひとつひとつのエピドードがどれもこれもじっくり
そして意外性をもって語られていて、すごかったですね。
ほんとライアン・フィリップのエピは逆なのにそんなに悪い気はしませんでした。

2008/10/14(火) 午前 11:24 car*ou*he*ak

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