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    ***STORY***                2006年    日本
“ムスターラーゲル(模範収容所)”が地上に存在した2年10ヶ月間の奇跡。
1914年、第一次世界大戦で日本軍は3万人の大軍を送り込み、ドイツの極東根拠地、中国・青島(チンタオ)を攻略した。この戦いに敗れたドイツ兵4700人は捕虜として日本に送還され、各地にある俘虜収容所に振り分けられた。ドイツ人捕虜達は、環境が劣悪な久留米の収容所で過酷な2年の時を過ごす。
1917年、全国12ヵ所にあった収容所が6ヵ所に統合され、捕虜達は渦潮の海を越え、徳島県鳴門市にある板東俘虜収容所に移送された。。。『この先、バンドーという地で、どんな地獄が待ち受けているのだろう…』しかし、この板東俘虜収容所では、地元民と捕虜との融和を図ろうとする松江豊寿所長の指導の下、捕虜たちに寛容な待遇をしていた。硬く心を閉ざしていた捕虜達は、所員や地元民の暖かい心にほだされ、徐々に心を開く様になる。パンを焼く事も、新聞を印刷する事も、楽器を演奏する事も、そしてビールを飲む事さえ許された収容所生活の中で、捕虜
達は生きる喜びをみいだしてゆく。ここは捕虜にとって、まさに「楽園」であった。
                               〜〜 cinematopicsより   

実は期待してなかった・・というか見るリストにもいれていなかったのですが、きのう映画館の前を通りがかったら、舞台挨拶のポスターが貼ってあったので、座席予約。松平健さんと大後寿々花ちゃんのお話を聞けました。松平さんはサンバの時とは違って、もの静かで、知性に溢れる人。寿々花ちゃんはまだあどけなさが残る、かわいらしい少女でした。
そして作品ですが、これが。。もうすごいです!!今年のベスト3に入れます!(・・て前にも書いたような)


第一次世界大戦の始まりは、1914年6月28日にオーストリア・ハンガリー帝国の皇太子フランツ・フェルディナントのサラエヴォでの暗殺です。そして当時の戦争下のことを描いたフランス映画、イタリア映画などたくさん見ているのに、日本軍のことも定かではないし、ましてやこの捕虜収容所でのことはまったく知りませんでした。う〜ん足元軟弱。。。

冒頭、青島での戦闘シーンから始まり、ドイツ軍が負け、兵士達が捕虜として日本に連れてこられ、久留米での悲惨な収容所生活が映し出されます。ところが、その後、徳島の板東俘虜収容所に移るシーンでは、満開の桜と菜の花と地元住民らの温かな出迎えが待っていました。もうこの時点で、映画に吸い込まれ、早くも涙。
それから始まる収容所生活は、まさに楽園、そして学園でした。元パン職人はみんなにその技術を教えて祖国並みのおいしいパンを焼き、新聞を作って印刷する班、楽器演奏をする班。。。たまには地元民を交えてのこれぞまさしく異文化交流です。
そして極めつけは、木を使って作った作品の展示即売会。これは遠方からもたくさんの人たちがやってきての一台イヴェントとなりました。ヨハンシュトラウスのワルツの流れる中、となりでいきなり阿波踊り。このミクスチュアがおもしろかったです。

その他、骨格となるエピソードのひとつひとつもしっかりと描かれています。例えば何故松江所長が捕虜に対してこのような措置をとったか?それは会津藩士に生まれた彼は捕虜に対する差別を許せなかったのです。他にもこの戦争で息子を失った悲しみから、ドイツ兵を赦せない人、兵士が地元民にほのかに寄せる愛。。
どれもこれも不自然さがなく、まことに丁寧に綴られていました。

ラスト。1918年11月、休戦条約が締結されドイツ降伏。意気消沈する兵士達。でも所長が言ったように捕虜でなくなり、人間同士に戻ったのです。そして演奏されるのは日本初演の『交響曲第九番 歓喜の歌』でした。戦場のアリアでもそうであったように音楽も持つ力に感動。圧倒されました。まさに万国共通語ですね!!そして毎年末、こぞって歌われ日本人にもっとも愛される曲となっています。


悲惨な戦争シーンはわずかで、文部省選定っぽくもなく、いい意味で邦画独特の雰囲気もなく、大変見やすいです。挿入されているドイツの風景も日本の自然も、とにかくきれい!!


**ちょっと脱線エピソード**
初期のCDの記録時間は約74分でした。1979年からCD の開発に当たったフィリップスとソニーはディスクの直径を11.5cm とするか12cm とするかで議論していましたが、最終的に第九。しかもカラヤン演奏のが入らなくてはとの意見で現在の12cm に決定したのです。これは当時会長だった盛田さんがカラヤンと懇意にしていたことによります。




監督:出目昌伸
脚本:古田求
出演:松平健/ブルーノ・ガンツ/阿部寛/國村隼/大後寿々花/高島礼子/オリバー・ブーツ/コスティア・ウルマン

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                            ボクの祖先も登場

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turaraさんは第九の日本初演についてのいきさつはご存知だったのですね。女声パートを削るため、編曲し直したそうです。そうそう。舞台挨拶で、音大生による生演奏も聴けました。それも素敵でした。

2006/6/18(日) 午後 5:21 car*ou*he*ak

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MAPLRさん確かにそうですね。第一次世界大戦についての映画や本は少ないような気がします。しかしこの映画はアメリカの収容所の人たちに見てもらいたいです!

2006/6/18(日) 午後 5:23 car*ou*he*ak

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評価高いですね〜。観るか迷ってたので暇があれば観てみますね!

2006/6/18(日) 午後 8:22 [ the**sal*_of_t ]

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これはいまひとつ宣伝不足。そして一番良くないのはあのポスターの安っぽさだと思います。もっとシックでインパクトのあるものだとみんなの受ける印象も違ってくるのに。。

2006/6/18(日) 午後 11:39 car*ou*he*ak

お久しぶりになってしまってすいません。ブルーノ・ガンツ好きです!見に行きたくなりましたー。最近日本映画ラブです☆

2006/6/20(火) 午前 11:35 豆猫

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こんにちは。もうお忘れになったかと思います。以前、ご丁寧なコメントをいただきました。あれ以来、ときどき、やってきては拝読させてもらっています。「東宝」と違い「東映」は採算より質を重んじていて、かつての松竹のようで、嬉しいかぎりです。東映が消えたら、質の高い邦画を全国公開する会社はなくなってしまいます。期待作、見に行くつもりでいます。 冨田弘嗣

2006/6/20(火) 午後 2:51 [ 冨田弘嗣 ]

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豆猫さん。お久しぶり!!お元気でしたか?ブルーノ・ガンツはあの有名な”ベルリン・天使の詩”そして最近では”ヒトラー〜”と活躍なさってます。この作品でも松江局長と互角の知性と指導力を発揮してました。そう。今年は日本映画素晴らしいです。

2006/6/20(火) 午後 4:00 car*ou*he*ak

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富田さん。いいえ。忘れおりませんが、ぼめんんさし、そちらへは伺っていませんでした。そのように考えたことはなかったのですが、そういえば東映は地味に力作を生み出していますね。どうしても洋画優先になってしまいがちですが、邦画も見ていきたいと思います。

2006/6/20(火) 午後 4:02 car*ou*he*ak

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ちょっと観たいと気になってた映画でした。この記事読んで、本当に行くかなという気になりました。世界の人に観てほしいようないい映画のようですね。

2006/6/21(水) 午後 11:30 [ mimo ]

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そうなんです。なかなか邦画には足が向かないと思いますが、見てみてください。そして世界中の政府高官、収容所の監視員さんに見てもらいたい!

2006/6/22(木) 午後 6:50 car*ou*he*ak

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こんにちは♪ TBありがとうございました! マツケンは苦手でしたが、第九に惹かれて見てまいりました。音楽は万国共通後。人の心を揺さぶりますよね〜。松江所長のバックグラウンドも私の好きな会津藩絡みでとても印象に残りました。

2006/6/28(水) 午前 9:01 [ ミチ ]

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これは全然期待せずに見たのに、とっても良くて、得した気分。そしてみんなに見て欲しい映画です。私もマツケンさんには・・だったのですが、舞台挨拶でお見かけしたら、なんとも知的で静かで素敵な方でした。サンバのときとは大違い!私は会津藩がらみのことはよくわからなかったので、なるほど・・と思いました。

2006/6/28(水) 午前 9:30 car*ou*he*ak

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こんにちは。はじめまして。 TBありがとうございました♪ この映画は試写会で行ったんですが、外れていたら多分観に行っていなかったと思います。 正直あまり期待していなかったんですよね〜。それが観てみるといい意味で期待をはずしてくれました。 もっと、たくさんの人に観てほしい映画ですよね(^^♪

2006/6/29(木) 午後 10:51 [ りら ]

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りらさんこんばんは。りらさんは試写会で、私は舞台挨拶見たさに。。でしたが、お互い予想以上の感動に出会えたようです。終了後、みんなで拍手!しかし、見る気にならないは何故〜?

2006/6/29(木) 午後 11:20 car*ou*he*ak

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とても素敵な作品でしたね。あの当時に、あのような考えを持って、それを実行された松江所長がとても素敵でした。TBさせてくださいね。

2006/7/2(日) 午後 9:21 つらら

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turaraさんも気に入ってくださったようで良かったです。私はこの作品本当にいいなと思ってます。世界中の収容所の所長さんがみんなこんなであったらいいのですが。。

2006/7/2(日) 午後 10:20 car*ou*he*ak

やっと見ることが出来ました。とても登場人物の感情の背景がきちんと説明されていてわかりやすくて感動しました。いやー、素晴らしい。ドイツ人を好きになりました。日本の素晴らしさとドイツの素晴らしさが両方でていて、お互いに尊敬しあってるところに感動しました。

2006/7/4(火) 午後 0:07 わらべ

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この作品ほんと素敵ですよね。所長がなぜあのような気持ちになるに至ったか。。が描かれているところがひとつの大きなポイントだと思います。こういう映画はみんなに見て欲しいです。それにしても東映がんばってますよね!

2006/7/4(火) 午後 2:12 car*ou*he*ak

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トラックバック、ありがとうございました。東映だけが採算を低くして、良作を続けていますね。頑張ってほしい日本の映画会社です。読ませてもらい、ありがとうございました。 冨田弘嗣

2006/7/5(水) 午前 0:15 [ 冨田弘嗣 ]

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私は今まで意識していなかったのですが、東映って評価が高いことを最近知りました。これからもこういうテイストの作品をたくさん撮って欲しいです。

2006/7/5(水) 午前 8:43 car*ou*he*ak

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