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*イノセント*

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     ***STORY***        1976年 イタリア/フランス
20世紀のローマ。今しも、ある貴族の館でコンサートが開かれようとしていた。当夜の主役、トゥリオ伯爵(ジャンカルロ・ジャンニーニ)は社交界にゴシップを提供している男だった。妻のジュリアーナ(ラウラ・アントネッリ)とは結婚して数年たつが、愛はさめていた。彼は、ここしばらく、男を虜にせずにはおかない未亡人の公爵夫人、テレザ(ジェニファー・オニール)に夢中だった。そして、ジュリアーナにしばしの別れをつげ、テレザを連れてフィレンツェへと旅立った。一方、ローマの邸宅には、弟のフェデリコ(ディディエ・オードパン)が里帰りしてきた。彼は友達で作家のフィリポ(マルク・ポレル)を連れてきたが、いつしかジュリアーナとフィリポは互いに惹かれ合うものを感じるようになる。やがて、テレザと別れて、フィレンツェからトゥリオが帰ってきた。彼は、明るさを取り戻しているジュリアーナに不審を抱く。やがて、トゥリオが決定的に打ちのめされる日がやってきた。ジュリアーナが妊娠したのだ。。。
                                       gooより   

映画が始まった瞬間から魔法をかけられたようになり、イタリアの貴族社会へ行ってまいりました。
やっぱりヴィスコンティーさま〜
偉大です。
他の映画が見たくなくなりました。・・といって週末見そう。。



これはヴィスコンティの遺作。他の作品でもそうですが世紀末の貴族の頽廃ぶりを描いたデカダンな作品です。この頃は左半身不随の上、最後は酸素吸入器をつけて車椅子からの演出でした。オープニングのクレジットのところで、本をめくっているのはご本人。シミだらけだけれど味わいのある”手”でした。

冒頭からサロンでの音楽会のシーンです。お部屋も小道具も衣装も、すべてが美しく豪華。でも実際は正妻と愛人が出席というハナから厳しい?シーンです。このときのふたりの衣装は赤でした。でも同じ赤でもジュリアーナは紫がかった赤でテレーザは原色っぽく輝くような赤。これはたそれぞれの立場と個性を充分に表していました。そして二度目のサロンのシーンでは侯爵夫人とテレーザは黒を。以降も場面ごとに含みのある衣装で、それだけでも見応えがあります。

又お部屋のインテリアも必見。トゥリオ伯爵の家はかなりゴテゴテですが、かろうじてまとまっていています。ブルー基調のゴブラン織りのカーテン、デコラティブな暖炉、でもなぜかいつも生花は白だけのアレンジでした。これはこの家の行く末を暗示していたのでしょうか?

また、リラの別荘も陽光輝くイタリアの明るい別荘地らしく、とても美しい!!。フィレンツェ近くの古都ルッカ郊外のヴィッラで撮影されたようです。ルッカ付近には今でも見られるヴィッラが多く、まとめてマップになってますので、興味がある方は尋ねられます。


ところで本題です。
トゥリオは貴族で金持ち、名誉も地位も教養もあり、ハンサムです。当然女性にもてて、どうもいつも愛人の影が。。でも今度の愛人はとりわけ妖艶で、駆け引きがうまくさすがのトゥリオも苦しいほどに恋焦がれてしまいました。そして妻にヌケヌケと”助けて欲しい”だの”キミは妹だ”などど言うんです。まったく許せないダンナさんですよね。妻は取り乱すでもないのですが、ついにふたりでフィレンツェに行ってしまいます。遺された妻は言い寄られた人気小説家と。。。

・・となると逃げられたら追いかけようとする

愛人に逃げられ翻弄されたときと同じく今度は妻への執着心に苦しむのです。
そして不倫の末できてしまった子供へも愛が持てず、苦しみは増すばかり。。このときの妻は冷静で賢く、子供がかわいくないような振る舞いをしますが、それはお芝居。こういうところ女性は数段賢いなと思います。

結局元はといえば自分が蒔いてしまった種に対しての責任もとらず、ただ逃げるばかりのトゥリオ。
どんなに教養があっても子供なのかはたまた題名のとおり”イノセント”なのだか。。

こう書いてしまうとありきたりなストーリーですが、そこはヴィスコンティ。
素晴らしく格式高く撮られていて、観客を丸ごとイタリア上流社会へと誘ってくれます。

今特別上映されているのは、この他に『山猫』と『ルートヴィッヒ』。
どちらも見ていますが、又見たい!!長いのが、困ります。





原題 L'Innocente
監督 ルキノ・ヴィスコンティ
製作 ジョヴァンニ・ベルトルッチ
原作 ガブリエレ・ダヌンツィオ「罪なき者」
脚本 ルキノ・ヴィスコンティ/エンリコ・メディオーリ/スーゾ・チェッキ・ダミーコ
音楽 フランコ・マンニーノ
美術 マリオ・ガルブリア
衣装 ヒエロ・トージ

出演 ジャンカルロ・ジャンニーニ(トゥリオ・エルミル)/ラウラ・アントネッリ(ジュリアーナ)/ジェニファー・オニール(テレーザ・ラッフォ伯爵夫人)/マッシモ・ジロッティ(ステファノ・エガーノ伯爵)/ディディエ・オードパン(フェデリコ・エルミル)/マルク・ポレル(フィリッポ・ダルボリオ)/リーナ・モレッリ(トゥリオの母親)/マリー・デュボア(公爵夫人)

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eurekaさん。コスプレ(笑)確かにシーンごとに目を瞠るドレスをまとっての登場で、それを見ているだけれもうっとり〜。調度品も建物も。。何もかも素晴らしいですね。あ。ポスター持ってらしたのですね。私もほぼ全作品見ていますが、再見すると改めて感動。

2006/10/27(金) 午後 11:29 car*ou*he*ak

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SHIROMIさん。学生時代より今見るときっと感動すると思います。ロシアの渋いのをたくさん見ているのですから、こちらの方がまだ見やすいかも。私も”ルードヴィッヒ”は劇場で見ていないので、やっぱり見たい〜

2006/10/27(金) 午後 11:31 car*ou*he*ak

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マダム〜。そう。冷静に考えると大人になりきれない男の物語なのですが、これほど芸術性の高い作品に仕上げているのはヴィスコンティ監督ならでは。。やっぱりいいです〜。ところでルッカは回りを高い城壁で囲まれたしっとりとした町です。フィレンツェから南下するときに通るかも。

2006/10/27(金) 午後 11:35 car*ou*he*ak

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ジニーさん。ラウラ・アントネッリはすっごく美人というわけではなく、こういう妻役がぴったりですが、びっくりするほどのナイス・バディ。この映画でもバッチリですから、さぞ。。

2006/10/27(金) 午後 11:37 car*ou*he*ak

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ヴィスコンティは昔よく映画館で観たのですが、これは見落としていた映画です。行きたくてたまらないのですが、終わってしまいそう〜。 ルードヴィヒも観たいし。もう少し延長して欲しいです。なかなか良さそうですね。

2006/10/28(土) 午前 7:29 iruka

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やっぱりヴィスコンティは最高!!何度見ても、又時間が経ってから再見すると今までわからなかったことが見えてきます。そうですよね。もう少し延長して〜

2006/10/28(土) 午前 10:45 car*ou*he*ak

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ミーハーな動機で映画を観ている私でも、最近は、”いつかは、ヴィスコンティ”と思ってましたw。(昔、車のCMにあったフレーズですね^^;)。今シネフィルでも生誕100周年の特集やってますね。ヴィスコンティの観方、勉強になります。

2006/11/7(火) 午前 11:17 kim

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残念ながらやはり『イノセント』は見逃してしまいました。またいつの日かです。一度観るとヴィスコンティははまるんですよねー。豪華なとこが得した気分にもなるし。映画館での鑑賞がいいですよね。私もTBさせてくださいね!

2006/11/8(水) 午前 0:51 iruka

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Kimさん。ヴィスコンティって敷居が高そうですが、ストーリーだけ考えるとけっこう下世話だし、結論がないままエンドすることもありません。Kimさんはミーハーとはいえ(笑)、ちゃんと中世歴史ものとか見てらっしゃるから楽勝ですよ〜。

2006/11/8(水) 午前 9:06 car*ou*he*ak

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irukaさん。そうなんですよね。こんなに後々まで気分を引きずる映画は他にはありません。きのうシネフィルで"家族の肖像”見ました。またまた”はまり〜”

2006/11/8(水) 午前 9:08 car*ou*he*ak

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検索で見つけました。彼の作品で一番好きなので記事を読んで感銘しました。いい加減な評論家に読ませたいと思いました。余談ですが「ヴィスコンティ集成」によると当初主役にアラン・ドロン、ロミー・シュナイダー又はシャーロット・ランプリングを・・。映画は俳優によってイメージが変わるものでしょうか?

2007/1/4(木) 午前 11:34 mic*ilu*2*5

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『イノセント』は、凄くストーリーがわかりやすかったので、美しい映像と共に堪能することができました!自分勝手なトゥリオでしたが、ジャンカルロ・ジャンニーニが演じているせいか憎めない;;;こちらは、是非DVDでも持っていたいと思いました。TBさせてくださいね。

2007/1/7(日) 午後 2:52 kim

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みちるさん。いえいえそんなすごいものではありませんが、確かにちゃんとした雑誌などでもいい加減な評を見かけることがあります。そうなんですか!そういうキャスティング案もあったのですか。う〜ん。。その組み合わせも良さそう。でもジャンカルロ・ジャンニーニだったからこそ出た味かもしれませんし。。

2007/1/7(日) 午後 11:03 car*ou*he*ak

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Kimさん。これはほんと政治的背景のむずかしさがまるでないから、ただひたすらストーリーと彼らの心の動きに集中できて、いいですよね。ジャンカルロ・ジャンニーニはやっぱり素敵ですね。いくら子供っぽくてもうなずいてしまいます。

2007/1/7(日) 午後 11:05 car*ou*he*ak

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TB有難うございました。ヴィスコンティ生誕100年祭で鑑賞しました。「ルートヴィッヒ」は観れませんでしたが、「山猫」は見ることができました。イタリア貴族の世界〜絢爛豪華でした!!。

2007/1/8(月) 午後 10:21 [ パピのママ ]

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「山猫」の方のコメントに本作がお好きとあったので、こちらにも来てみました。
この映画もなかなかのものでしたね。アントネッリ起用のセンスといい、ヴィスコンティらしい遺作でした^^

2008/11/9(日) 午後 2:53 [ user t ]

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『ベニスに死す』と『家族の肖像』もいいですね。
ラウラ・アントネッリの美しさにうっとりしたことを覚えています。
「青い体験」のあの女性ですね。

2009/5/5(火) 午前 10:55 [ dalichoko ]

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パピのママさん。イタリア貴族の世界。
ヴィスコンティならではです。

2009/6/27(土) 午後 9:59 car*ou*he*ak

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user tさん。山猫からありがとうございます。
アントネッリがこの役にぴったり。
しばし貴族の世界を堪能しました。

2009/6/27(土) 午後 10:01 car*ou*he*ak

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chokoboさん。そうですね。比べるのは難しいですが、
私もこちらが好き。
あ。そうですか青い体験はラウラだったのですね。

2009/6/27(土) 午後 10:02 car*ou*he*ak

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