Cartouche

肺炎で入院中。リコメ・ご訪問遅れております。

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

       ***STORY***               2007年  日本
フリーターの金子徹平(加瀬亮)は、会社の面接に向かうため通勤ラッシュの電車に乗っていた。そして、乗換えの駅でホームに降り立った彼は女子中学生から痴漢行為を問いただされる。そのまま駅員によって駅事務所へ連れて行かれた徹平は、やがて警察へと引き渡される。警察署、そして検察庁での取り調べでも徹平は一貫して「何もやっていない」と訴え続けるが、そんな主張をまともに聞いてくれる者はいなかった。そして、徹平は具体的な証拠もないまま、ついに起訴され、法廷で全面的に争うことになるのだが・・・・                                         


見終わったあと、こんなににも重いものが後を引く映画もそうあるものではありません。
単調になりがちな法廷シーンが多いのに、見事に”映画”になっていて
割り切れなさ、悔しさ、法曹世界の体質への疑問。。
今、色々な思いが入り混じっています。

そもそも痴漢冤罪とは?
痴漢行為をしていない人が、思い違い、又は個人的な怨嗟などの理由で痴漢行為者として疑いをかけられて警察や司法機関により不当な処分を受けることで、2年ほど前から新聞や雑誌で目にしていました。
でももちろん深く考えたこともなかったのですが、こんなことになってしまったら不運というしかありません。

大体、どうしてこんなことが起こってしまうのか?
*犯罪というものは被害者が”相手が犯罪をした証拠”を提出する必要があります。
でも、痴漢の場合は訴える側に証拠を提出する必要がなくて”この人が痴漢をした”と証言するだけで犯罪が成立してしまいます。
*そして訴えられた方ですが逆に、”痴漢をしていない証拠”を示すことはとってもむずかしいのです。*この映画では訴えた女子高生はに悪気はまったくありませんでした。でもときには”たかり”目的でふたり一組になって、”痴漢された””目撃しました”と言って証言し、示談金10万円ほどを荒稼ぎする女子高生などもいるようです。
*また、例えば厳しい上司、ぽんぽんと出世していく同期などに対して恨みが乗じて、ネットで知り合った人などにお金を積んで頼む場合などもあるそう。コワイですね。

どうして最近になって厳しくなったのか?
これまで日本では性犯罪が軽く扱われてきたため痴漢に対する社会的制裁がずっと軽視されてきて泣き寝入りすることがほとんどでした。これを直すために警察や裁判所が”女性を守ること”に重点を置くようになってきましたし、社会全体の風潮も変わってきました。
ラッシュ時の女性専用電車がお目見えしたのも最近ですし、嬉しいことでもあります。
もちろんこういう流れは歓迎すべきことなのですが、それと共に冤罪も多くなってきてしまったのも又事実です。

ところでこの映画の主眼は、有罪率99.9%ということについて。
ただし、被疑者が起訴される率は63%で、国際的にみても低いです。他の国では、犯罪の疑いのある者を起訴することは検察官の義務とされていますが、日本では起訴するかどうかは検察官の裁量にゆだねられているので、起訴する率は意外に低いのです。
それから陪審員制度かどうか?ということもあります。英米の陪審員たちはプロの裁判官に比べて無罪の評決を出す確率が高いので、有罪率は低くなります。日本もこれからこの制度が取り入れられるので変わっていくかもしれませんね。→日本で導入されるのは裁判員制度。
でもやはり裁判官と検察官の面子問題ももちろん深く、この点が監督の一番言いたかったことでしょう。
裁判官の力の強さをみせつけられた映画でした。”ここは私の法廷だから”と言うセリフに傲慢さがにじみ出ていましたね。


ところでお節介な話ですが男性の方のために・・
*まず誤解されないようにすることが重要。電車内ではつり革や手すりをつかみ、手は挙げるように。
*乗車ドアの両サイドは“痴漢最多発地帯”なので避けましょう。
*もしも嫌疑がかけられたら身分証を提示、名刺を渡しましょう。こうすることで現行犯逮捕されることは違法になります。そういえばこの映画の徹平クンは、フリーターですからそういう点でも不利だったのかもしれませんね。
*どうしてもダメな場合は、「当番弁護士をよんでください。以後は黙秘します。」と言い、余計なことは言わないことだそうです。


因みに。。私も痴漢には遭ったことがあります。はるか昔に。。
この映画のものほどディープなものではありませんでしたが、傘でつついたり、自分のカバンぶつけて100%撃退しました(笑)


監督: 周防正行
出演: 加瀬亮/瀬戸朝香/山本耕史/役所広司/もたいまさこ/鈴木蘭々/ 高橋長英/竹中直人/小日向文世 光石研/尾美としのり

閉じる コメント(40)

顔アイコン

wigiwigさん。そうですよね。裁判って身近ではないのに、ちょっとしたことで自分も巻き込まれる畏れがあるものだということを監督は教えてくれました。誇張はされていても現実感に溢れていますね。

2007/2/5(月) 午前 10:05 car*ou*he*ak

顔アイコン

SHIGEさん。男性のために・・はお節介なことですが、とっても怖いことですよね。一時新聞、雑誌で取り上げられていましたが、身近なこと。電車もぼ^っとは乗ってられませんね。

2007/2/5(月) 午前 10:07 car*ou*he*ak

周防監督が会見で「これが外国だったら、痴漢行為が起こるような満員電車を走らせる電鉄会社が訴えられる」って発言するのを見て「ほぉ〜〜」と思いました。TBさせていただきます☆

2007/2/6(火) 午後 1:57 こん

顔アイコン

そうなんですか。なるほど。アメリカではそこがまず論点になってしまうわけですね。混みすぎですよね〜

2007/2/7(水) 午前 10:12 car*ou*he*ak

友人に連れられ初日に観て来ました。主人公の巻き込まれてしまった現実に、見ている側はやるせない思いでいっぱいになるのですが、役者さんたちがとても魅力的で、テンポもよく最後まで一気に魅せられました。「疑わしきは被告人の利益に」の精神で行われるべき裁判が、結局は「火のないところに煙は立たず」の解釈で行われていた点に怖さを感じました。とても勉強になりました。

2007/2/8(木) 午前 1:51 ちありす

顔アイコン

ご覧になったのですね。誤審がこんなに簡単に起こってしまうことに驚きました。家族や友人が助けたのにそれも届かず。。犠牲になっている人は一体どのくらいいるのでしょう。

2007/2/8(木) 午前 9:43 car*ou*he*ak

顔アイコン

本人が紛らわしい行動したからと言って、この場合の有罪は、確かに間違いです。でも、世の中、100%完璧なシステムなんて無いのですから、こういう軽微な犯罪事件に対しては、カルさんもおっしゃるように、自分から巻き込まれない心構えが必要なのではないでしょうか。殺人事件の冤罪となると大変でしょうけど。TBさせてください。

2007/3/24(土) 午前 0:11 ■Doobie■

顔アイコン

これにはびっくりしました。特に男性は日ごろから注意しなければいけないのですね。をれとともにもし見かけたら勇気を持って弁護したり告発したりすることも大事だと思いました。ほんと殺人事件で嫌疑をかけられちゃったら大変なことですよね。

2007/3/24(土) 午前 0:15 car*ou*he*ak

どうか、最終的な判断を下す裁判官には正当に真実を見極める力を持っていて欲しいものだと思いました。
人が人を裁くって大変な事ですよね。
とくに無実を証明する事がどれだけ大変な事か痛感しました。
TBさせてくださいね。

2007/8/8(水) 午後 10:20 A☆co

顔アイコン

ほんと人間が人間を裁くのってコワイことです。
でも実情がこんなだととは・・びっくり。
無実で正直な方がバカを見る・・という矛盾した世の中なんですね。

2007/8/8(水) 午後 11:23 car*ou*he*ak

何とも恐ろしくリアリティを感じさせる映画でしたね・・・。困った現実です。遅ればせながらTBさせていただきます!

2007/11/13(火) 午前 1:00 takutaku!

顔アイコン

たくたくさん。臨場感があってとても引きこまれました。
こういうのってコワイですよね。

2007/11/13(火) 午後 5:55 car*ou*he*ak

顔アイコン

TVで放映されたので遅ればせながら観ました、観終わったあと凹みました、、、
Cartoucheさんの記事の関連エピソードもびっくりです。私も学生時代に被害にあったことがありますが、パニックの中で勇気を出して言うことと冤罪とが背中あわせだという事実がつらいです。
2人目の裁判官が・・・(無言)TBさせて下さい〜。

2008/3/3(月) 午後 11:31 M

顔アイコン

ほんとあまりのことにこれを見た後、辛くなってしまいますよね。
私も調べてなおびっくりしてしまいました。
裁判制度のこともこの映画で知りました。

2008/3/4(火) 午前 0:09 car*ou*he*ak

顔アイコン

ご訪問ありがとうございました。急に忙しくなってしまい、チラ見訪問で終わってしまっている毎日です。この作品は痴漢の嫌疑をかけられた立場から製作していますが、された経験のある私達女性にとってはホントに痴漢行為は〈忌々しい経験です〉。された方が嫌な思いをしながら、証拠を提出する事がなかなか難しい〈密室の行為=薮の中〉だからでした。けれど〈証拠無き提訴〉はやはり問題点を抱えている〈=冤罪を生み易い〉と言う事も一方であります。
又裁判や警察力が〈絶対的正義を行うもの〉では無い事をこの映画は分かり易く伝えてくれていると思いました。

2008/3/8(土) 午後 9:44 [ Maria ]

顔アイコン

Mariaさま。おいそがしくされているのですね。
そうですね。まず訴えるのがむずかしい。そしてそれも思い違いなどあったりすること。又日本の裁判制度ではそういう結果を生みやすいということ。色々な問題が描かれていました。
ほんとそうです。裁判や警察が絶対ではありませんね。

2008/3/9(日) 午前 0:13 car*ou*he*ak

顔アイコン

そうそう、「どうしてこんなことが起こってしまうの?」、と思いながら観ていました。
加瀬さんの迫真の演技、よかったです〜〜。
TBさせてくださいませ。

2008/3/9(日) 午後 4:34 サムソン

そもそも、“無罪の推定”、“疑わしきは、罰せず”の原則があるのに、何故?立証責任が、被告側にあるのか?そこまでして、満員電車に乗らなければならないサラリーマン(私を含めて)の悲哀を感じます。“男性専用車両”の方が良いかも?

2008/3/22(土) 午後 6:56 やっくん

顔アイコン

サムソンさん。ほんとあれよあれよ・・という間にあんなことになってしまって見ていて呆然としてしまいました。
加瀬さん。素晴らしかったですよね〜

2008/3/22(土) 午後 8:54 car*ou*he*ak

顔アイコン

やっくんさん。ほんと!男性にとっては専用列車を作ってほしいというのが切実な思いですよね。誤解というのはけっこうあることだと思いますからとってもコワイです。
法の矛盾も感じました。

2008/3/22(土) 午後 8:56 car*ou*he*ak

開く トラックバック(30)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事