Cartouche

肺炎で入院中。リコメ・ご訪問遅れております。

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

   ***STORY***               2006年  アメリカ
郊外の街に住む主婦サラは、いつも娘を遊ばせに来る公園での主婦付き合いに飽き飽きしていた。そんなある日、司法試験勉強中の“主夫”ブラッドが息子と公園にやってくる。互いの存在に興味を抱いた2人は、子供をダシにして市民プールで毎日会うようになる。そんな中、子供への性犯罪で服役していたロニーが釈放され、街に帰ってくる。ブラッドの友人で元警官のラリーはこれに過敏に反応、ロニーと老母への執拗な嫌がらせを開始するが…。    gooより          


専業主婦と専業主夫の不倫・・
これって一歩間違えれば、昼メロなのですが、そこはトッド・フィールド。
みんなの心理を見事に描いてくれました。


主人公のサラは 英文学で博士号を取ろうとしたものの論文を提出せずに
結局修士号を取得。 現在は 2歳の娘の母です。
せっかくのそんな学歴も向上心もあるのに今、周りから期待されているのは”いい母”
であることだけ。本当はそれだけでも立派なことなのに、どうしても行き詰まり感を
持ってしまっています。
それにしてもこの公園での光景。日本と同じなのですね。


一方のブラッドは 主夫。司法試験の勉強中で妻の収入に頼って生きているものだから
なんとな〜く肩身が狭くて、ケイタイ持たせてくれないし、雑誌の講読もストップさせられて
しまうし。。
妻は仕事をバリバリこなし、美しく魅力的。
そのプレッシャーに耐えられず、勉強もはかどらず彼もまた自分の居場所を探していたのでした。


そんなふたりが出会ってしまったのですから、意気投合するはずです。
「退屈な、行き詰まった日常から逃避するための恋愛(不倫)」というテーマは、
現代社会に暮らす私たちにとって身近なものなのかもしれません。


途中、近所の人たちの読書会のシーンが出てきます。
フローベールの名作『ボヴァリー夫人 』を語りあっているのですが、みんなはこの作品に批判的。
でもサラは肯定して「今と違った人生への渇望を描いているのよ」と言い放ちます。
このときもうすでに自分自身とボヴァリー夫人を重ね合わせていたのでしょう。
これは多分誰しもが思うことであって私もわかります。


原題も邦題も同じですし、広告の文にもオトナになれない・・というコピーがついています。
でも私はこの気持ちを子供っぽいとは思わないし、いけないこととも思いません。
ただ、それを実行に移してしまうこと。
もしくは他の何かを見つけないこと。
この2点に問題があると思うのです。


あ・ところでもうひとり。重要人物がいました。
子供に対する性的いたずらで長年投獄されていたロニーです。
でも重要なのはロニー本人以上に母親。
子供がどんな人間であれ どんなことをしてしまってもかわいい息子であることに
変りはありません。
そんな彼女の母親ぶりの痛々しさったら!
でも母親って無条件に愛してくれるこの世でただひとりの人なのですよね。


そんな3人が迎えるラストは・・


ラスト自体は感動的でも、示唆的でもありませんでした。
でもこの映画はラストが大事なのではなく、その過程、閑静な住宅街の一見
幸福そうに見える人たちの心に巣食うものを丹念に描いてくれました。

”居場所がないと感じてしまうこと”
それは世間からの偏見 
世間から受け入れられないという孤立感
・・などさまざまです。
でもそんな人たちを非難するのではなく、温かく?受け止めてくれたのがこの映画でした。



ケイト・ウィンスレットは今まで最高といってもいいほど。
こころのゆれを繊細に表現した演技を見せてくれました。
パトリック・ウィルソンはバトラーさまばかりに目が行って忘れていた?のですが、
『オペラ座の怪人。』のラウル役の人です。
舞台俳優さんでトニー賞ノミネート経験もアリ。
ある程度理知的で、しかも主夫業が似合っていて・・安くなりすぎず、絶妙な演技でした。

監督さん、トッド・フィールドは元々俳優さんでアイズ ワイド シャット。ホーンティング、
スリープ・ウィズ・ミーなどに出演。
監督としてはこれが2作目ですが、イン・ザ・ベッドルームはと〜っても重くていい作品です。

 


監督:トッド・フィールド
脚本:トッド・フィールド、トム・ペロッタ
原作:トム・ペロッタ
音楽:トーマス・ニューマン
出演:ケイト・ウィンスレット、パトリック・ウィルソン、ジェニファー・コネリー、ジャッキー・アール・ヘイリー、ノア・エメリッヒ、グレッグ・エデルマン、フィリス・サマービル、ジェーン・アダムス

閉じる コメント(48)

顔アイコン

観ました〜〜これは良かったです。雰囲気とか展開とか大好きな作品でした。カルちゃんも書いてますが僕もケイト・ウィンスレットは今まで最高の演技だと思いました。彼女の今後が楽しみです。それからジャッキー・アール・ヘイリーは自分にとって思い出のある役者さんなんでこの作品の素晴らしい演技は嬉しく思いました。(最初はビックリしましたが・・)TBさせて下さいね。

2007/8/22(水) 午前 1:07 SHIGE

顔アイコン

7月には、前売券を買っていて、大阪では8月18日に公開されていたのですが、なかなか時間の調整がつかず、観るのが今日になってしまいました。久々に良い恋愛ドラマを観たような気がします。「ファウンテン」で消化不良になっていただけに、大変満足でした。TBさせてください。

2007/9/3(月) 午前 2:28 ■Doobie■

顔アイコン

SHIGEさん。単なる不倫モノではなくて内容が濃かったのも
いいですし、メジャーすぎず、マイナーすぎない、絶妙な
ヴァランスを保っていたのもグッドでしたね。

2007/9/10(月) 午前 0:51 car*ou*he*ak

顔アイコン

Coobieさん。ご覧になられたのですね。
思った以上に深く見ごたえのある作品でした。
あらあら・・”ファウンテン”ってやっぱり不評だったようですね。
TBありがとうございました。

2007/9/10(月) 午前 0:53 car*ou*he*ak

顔アイコン

ロニーの話はかなり悲劇的でしたが、やはり男性と女性では見方が違うのかな?私的には、母親の過剰な愛情が彼を育ててしまったのかなと感じました。子離れ出来ないままだったように見えちゃいました。
なんか、久々に見ごたえのあるドラマ映画観た気がしました。
TB返しさせてくださいね!

2007/9/11(火) 午前 1:05 ozb*o*

顔アイコン

そうですね。恋人まで探してやるような母親は過剰でした。
でも彼を守ってくるのは母親しかいなかったのですね。
こういう映画をもっと見たいですよね。

2007/10/1(月) 午前 10:20 car*ou*he*ak

顔アイコン

自分も子どもっぽいとはあまり思わなかったですね。人はいくつになっても子どもと変わらない部分って必ずあると思ってます。日常的な面を描いていて興味深い作品でした☆

2008/1/2(水) 午後 2:12 sha**owgra*e197*

顔アイコン

ぐれいぷさん。同じ感想です。子供も部分なんてたくさんありますよね。ただいき詰まってしまっただけなのでしょう。
いい作品でした。

2008/1/2(水) 午後 8:12 car*ou*he*ak

アバター

こんにちは。
私も『オペラ座の怪人』はバトラーばかり見ていたくちです。
TBさせてくださいね。

2008/3/23(日) 午後 3:43 木蓮

顔アイコン

身近にありそうなテーマのドラマでしたね。ロニーと警官の話も切なかったです。
TBさせてくださいね。

2008/4/16(水) 午後 11:40 lukagekkai

顔アイコン

もくれんさんもバトラーさまですか(笑)
素敵ですよね。

2008/4/17(木) 午前 8:00 car*ou*he*ak

顔アイコン

lukagekkaiさん。そうですね。ありがちです。
でもロニーの話などでしまってました。

2008/4/17(木) 午前 8:01 car*ou*he*ak

そう、ラストは感動的でも示唆的でもなく、宣伝コピーには疑問を感じましたが、人物の微妙な感情を丁寧に描いていて見応えがある映画でした。わかるなーと言うところも多く、いろいろ考えさせられるような。。。
カルさんのように表現できない(私自身が書きづらい点も多く)なんか駄目な記事ですが、TBさせてくださいね〜。

2008/5/18(日) 午前 1:54 かりおか

顔アイコン

いい作品だったと思います。
相手役のパトリックさんが私のタイプではありませんでしたがぁ〜(笑)
TBさせていただきました♪

2008/7/30(水) 午後 9:10 [ ☆chikori☆ ]

居場所がないって事は、辛いことですよね。そこに現れた王子様!生きているって事を実感することが出来る瞬間かもしれませんねぇ。でも、他人を不幸にしてまで求めることではなかったのかもしれません。ロニーのお母さん、痛々しかったです。

2008/8/8(金) 午前 11:00 kuu

ラストもあれほど惹かれあっていたのに・・・あっけないほどの展開。。子供じみた・・・という演出でしょうかね。。
“子供のような大人達”というより、私には・・この二人、そして互いのパートナー、ロニー、ラリー共通の“変えられない過去、しかし、未来は・・・”というほうが、印象に残りました。。。

2009/5/6(水) 午後 1:56 sei

顔アイコン

かりおかさん。宣伝コピーには??ですよね。
人物の微妙な心のゆれを充分感じとることができました。
いい作品です。

2009/6/27(土) 午後 9:48 car*ou*he*ak

顔アイコン

Chikoさん。はは・・私も相手役の人、好みじゃないです。
もう少し憂いがあると良かったのですが・・

2009/6/27(土) 午後 9:49 car*ou*he*ak

顔アイコン

kuuさん。アメリカ映画でこういう主婦のことを描いた作品って
みんな見ごたえありますね。

2009/6/27(土) 午後 9:50 car*ou*he*ak

顔アイコン

seiさん。結局この恋愛にあまり意味はなくて彼女の居場所の
問題だったのですね。
だからあんなにあっけなかったのでしょう。

2009/6/27(土) 午後 9:50 car*ou*he*ak

開く トラックバック(35)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事