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*ある愛の風景*

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   ***STORY***             2004年  デンマーク
夫としても父親としても完璧なミカエル、美しい妻のサラと可愛い2人の娘。一家は幸福そのものだった。しかし、軍人のミカエルがアフガニスタンへ派兵され、突如もたらされた訃報によってその幸せな暮らしは一変する。悲しみに暮れるサラと娘たちを支えたのは、刑務所帰りで、今までは常にトラブルの種だったミカエルの弟ヤニックだった。ようやく平穏な日々が戻りつつあった矢先、戦死したはずのミカエルが帰還する…。         gooより


叉また素晴らしい作品を見てしまい、ベスト10に入れたくなってしまいました。
12月となると大盤振る舞いっぽくなるためもありますが、良質な作品がラッシュなことも
また確か。


原題は、デンマーク語の「兄弟」であることからもわかるようにミカエルの妻サラが軸だけれど、
やはり中心はミカエルと彼の弟ヤニックとの関係が主題になっています。
二人は対象的で、兄はスポーツも万能、昔から成績も優秀で今は兵士。
弟は、職が定まらず、銀行強盗をやって刑務所に入ったこともあるような人です。
ふたりのお父さんからすると誇りなのは常に兄。
しかもそういう気持ちが人一倍強いようで、家族の関係のゆがみを作ってしまったのは
このお父さんともいえます。

常にダメ印を親から押されてきたヤニックの本質に気づくのは、ミカエルの妻サラ。
ミカエルを失くしてしまった寂しさから・・という単純な理由からではなく、
彼女は何事に対しても差別のない公平な目を持っている人だと思いました。

本当はこのまま弟がすべてを引き継ぎ、その後ずっと平和にくらしました・・という
映画で終わっても良かったと思います。
でもそうは問屋が卸さないのがデンマーク出身の映画監督スサンネ・ビア。
前作しあわせな孤独(これも必見)も相当な”痛さ”だったけれど今回またしても広範じりじりと
私たちとしめつけあげます。

**以降ネタばれあり**
戦場から奇跡的に生還したミカエルを待ち受けていたのは、ウエルカムではなく
何かひんやりと冷たいものでした。
それもそうですよね。亡くなったと通報を受け、お葬式までやってしまったのですから。。
そんな空気を敏感に感じ取って、しかももうひとつの理由から彼は荒れます。
さあ。ここで例のお父さんがまた登場。
今度は今まであんなに誇りにいしていたミカエルに対して浴びせる言葉は兵士は職業・・でした。
そんなことくらい(なにも知らないのに)訓練で受けただろう・・ときます。
エスカレートするミカエルを救うのは・・

ヤニックは決して生半可な気持ちからサラをつきになったのではないし、兄が帰ってきた
からといってすんなりあきらめたわけでもありません。
サラとて同様。
でも結局はこのふたりが一番オトナでした。

映像もストーリーも単館、マイナーもの映画ですが、ストーリー的にはシンプルで
混乱することがないので、ヘビーでビターな映画をご覧になりたい方にはとってもオススメです。


ところでこの映画では、デンマーク人のミカエルが「人道支援」でアフガンに出向きます。
日本では、「イラク復興特別措置法」で「人道復興支援」のために自衛隊を送ったことだけが
前面に出ていますが、アフガンにも送っています。
いつこのような同じことが日本人にも起きるかわからないのです。


因みにこの映画。ハリウッドでリメイクされ近々に公開されます。
題名は『THINGS WE LOST IN THE FIRE』。
主演はハル・ベリー。『チョコレート』の演技でアカデミー主演女優賞を受賞してしますから
今度この役もきっと素敵に演じてくれるでしょう。
そしてそしてもうひとりの主演俳優はなんとベニチオ・デル・トロ。
彼女の夫役ではなく親友役です。
オードリー(ハル・ベリー)の夫をデヴィッド・ドゥカブニーが演じるほか、アリソン・ローマン
なども・・
これまた楽しみです。




監督:スサンネ・ビア
脚本:アナス・トーマス・イェンセン
製作:シセ・グラム・ヨルゲンセン
音楽:ヨハン・セーデルクヴィスト
美術:ビゴ・ベンソン
出演:コニー・ニールセン、ウルリッヒ・トムセン、ニコライ・リー・コス

先週の『君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956』に続き、銀座に新しく出来たイトシア内にある
シネカノン有楽町2丁目で見ました。ここはシートの間隔が普通よりちょっと広め。
前の座席のところにバックを架けるフックがついているのも嬉しいですね。
そして何よりそのラインナップたるや!全部見たいです!

閉じる コメント(36)

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コレ最高でした。。。07年のベストかも

2008/1/5(土) 午後 9:24 [ mel*otr*n77* ]

旦那息子が夕飯いらないの事で ラッキーと仕事終わってから娘と待ち合わせしてシネカノン有楽町2丁目PM.9:15〜の観て来ました〜☆今週いっぱいまでで。。。焦りましたが〜・・間に合いました〜♪ 重いけど。。。心にずっしりくる作品でした。TBさせて頂きます☆

2008/1/11(金) 午後 11:57 wakuwakuwakappchan

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mellotron777 さん。そうですよね。私も入れました。

2008/1/19(土) 午前 0:21 car*ou*he*ak

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わかさん。重いけれど、見にくいということもなく、戦争の悲劇のひとつが新たな切り口から描かれていました。
とってもいいですね〜

2008/1/19(土) 午前 0:23 car*ou*he*ak

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重いけどじっくりと魅せる作品でしたよね。この監督の作品は初めてだったんですが心理描写がすごいですね〜〜。ハル&デルのリメイクも観たいし「しあわせな孤独」もまだなんで早く観たいです〜〜
TBお返しさせて下さいね〜

2008/1/19(土) 午前 1:04 SHIGE

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SHIGEさん。重いけれど、見にくいわけではなくて良かったです。
戦争による悲劇ってこういうのもあるのですね。
しあわせな孤独。オススメです〜

2008/1/19(土) 午前 10:04 car*ou*he*ak

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重い映画でしたけど、兄弟の葛藤よりも、兄の戦場での体験のホウガインパクトありました。妻と弟の恋愛感情なんて、吹っ飛ぶくらいの体験をして、それを誰にも話せない、でも一人では負いきれない罪、映画のラストのセリフが感動的でした。TBさせて下さい。

2008/2/17(日) 午後 1:35 [ einhorn2233 ]

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einhorn2233さん。アフガニスタンでの兄の体験はすさまじかったですね。あれでは一生罪の意識にさいなまれるはずです。
恋愛、兄弟愛・・どれもこれも説得力がありました。

2008/2/17(日) 午後 11:16 car*ou*he*ak

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この作品も究極の選択を迫る厳しいものでした。私は「しあわせな孤独」と「アフター・ウェディング」の方が好みではありましたが、兄のトラウマより、弟の変化にひかれるものがありました。
TBさせてくださいね。

2008/12/21(日) 午前 2:45 オネム

スザンネ・ビア監督の作品はどれも心理描写が素晴らしいですね。
あまりにもミカエルの精神的ダメージの辛さにみていてしんどかったですが、希望のラストに少しほっとしました。TBお返ししますね

2008/12/23(火) 午後 11:10 LAGUNA

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オネムさん。そうですね。これまで落ちこぼれと思われていた弟くん。でも実はやさしくて、こんな素敵になれるのでした。

2008/12/23(火) 午後 11:39 car*ou*he*ak

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らぐなさん。そうなんですよね。スザンネ監督作品はあまりにも重苦しいですが、でも希望があるからほっとします。
他の作品もいいですよね。

2008/12/23(火) 午後 11:40 car*ou*he*ak

遅ればせながらスザンネ・ビア初めて観ました。
とても良かったです。記事にあるように父親の影響は見えました。
二人の娘も残酷だったりで軸になる三人はもちろんですが、以外の人たちの描写もキチンとして良く出来た映画ですね。
その他の作品もぜひ観たいと思います。
トラバさせてもらいますね。

2009/1/31(土) 午後 10:42 [ - ]

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実は先程コチラにオジャマしたのですが、TBは上手くいかないし、随分と以前の作品だし…と密かに退散したところでした。Cartoucheさまのコメントに嬉しくなり再度オジャマしました。

>ストーリー的にはシンプルで混乱することがないので
そうですね〜 ストーリーの作り方がニ作品出来そうな内容を、とてもシンプルに流していたと思います。この作品好きです。
Cartoucheさまに勧めていただいてblog を始めてみましたが、私も意外と単館系が好きなのだなぁ〜って言う事に気付きました。
この作品を観ながら〈エデンの東〉思い出しました。
内容とは別にキャルが魅力的でしたが、この作品でもヤニックが魅力的でした♪

2009/4/24(金) 午後 0:27 [ Maria ]

ミカエルの豹変の'理由'を知ってるだけに、その姿が痛々しく感じられました・・。
見応えのあるドラマでしたねw
またスザンネ監督作品、観たいです!
TB,お返しさせて下さい☆

2009/8/12(水) 午前 0:14 A☆co

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YAZさん。そうですね。軸となる人たち以外のことも丁寧に描かれているのでこの作品がとてもいいのだと思います。
この監督さんの作品は私もとっても惹かれますね。

2009/8/12(水) 午前 9:13 car*ou*he*ak

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Mariaさま。そうでしたか。TBうまくいかないのですね。
私は最初からMariaさまは単館系がお好きだなと思ってました。
こういう監督さんの作品って素敵ですよね。
すごいエデンの東と共通点がありましたか すごいです。

2009/8/12(水) 午前 9:17 car*ou*he*ak

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A★COさん。ミカエルが変わってしまった理由も辛いですよね。
どうしてこんなにみんなの心理があらわになるような設定を
思いついたのでしょう。すごいです。

2009/8/12(水) 午前 9:20 car*ou*he*ak

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「マイ・ブラザー」を観る前に・・・ということで観ました。
かなりディープな作品でした〜
ラストに微かに希望は見えるものの、ミカエルの抱えるトラウマは本当にしんどいですよね。。
TBさせてくださいね。

2010/7/11(日) 午後 11:12 Swan

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Swanさん。帰ってくる・・という設定だけでも辛いのに
そのうえ彼は重い重いトラウマを抱えていました。
でもデイープながらも楽しめる作品ですね。

2010/7/12(月) 午前 7:32 car*ou*he*ak

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