Cartouche

肺炎で入院中。リコメ・ご訪問遅れております。

全体表示

[ リスト ]

イメージ 1

   ***STORY***
1968年、フランク・ルーカスは長年仕えたハーレムの黒人ギャングのボスの死後、独自の麻薬ビジネスを展開する。やがて大物マフィアをも出し抜く成功を手にするが、目立たないことを信条にする彼の素顔はベールに包まれたままだった。一方、汚職がはびこる警察組織の中で正義を貫こうとする刑事リッチー・ロバーツは新設された麻薬捜査チームのリーダーに任命され、ドラッグ市場を牛耳る謎の人物に迫って行くのだった。                  gooより

**少々ネタバレ。ご注意ください。**

先日見た『インファナル・アフェア』と比べるのは酷というものだけれど、同じく
コインの裏表のような男性ふたりを軸にした物語で、見ごたえたっぷりでした。


1960年代から70年代にかけて、ハーレムを中心に新手のヘロイン売買で頭角をあらわした
デンゼルワシントン扮するフランク・ルーカスがそのひとりの主人公です。
彼は黒人マフィアバンビーの手下で、長らく彼の”仕事ぶり”を眺めてきました。
フランクがより一層の成功者になれたのは、アメリカの家電量販店を見たとき。
日本製の安くてで性能のいいテレビを直接メーカーから仕入れているその店のやり方に
学んだフランクが、麻薬組織にもそれを活用するのです。
すぐさま実行にうつし、タイのバンコクに住んでいる従兄弟のネイトを足がかりにし
直接生産者(将軍??)に直談判に行きます。すごい実行力。
そして作ったのが他に出回ってたものの数倍性能?がよく、半分の値段のヘロインでした。
彼は”ブランドの確立”も成し遂げたのです。

もうひとつフランクがすごかったのは”親戚力の活用”です。
リッチになってくると服装が派手になったり、ケンカっぱやくなったりするのを静かに
いさめます。そして自身もヤクザな格好はせず、いつも目立たないよう行動します。
そして自分の母や奥さんをはじめ、近親者をとても大事にし、いつも大きなテーブルで
みんなで食事をとり・・
彼の”仕事”はとんでもないものでしたが、組織の作り方や彼の生き方はとても素晴らしいもの。
あ〜あ。他の事業を興せばよかったのに・・

対するラッセル・クロウ演ずる警官は、操作中、連番ではない札束を見つけてもそれを
署に届けるような人でした。この時代の警察ってものすごく腐敗していて、押収した
ヘロインを薄めてまた市場に出したり、マフィアと絡んだり。。びっくりするほどです。
でも彼はそんな熱血漢なのにどうも私生活は感心しません。
離婚訴訟中。警官だから家庭を顧みれないのは当然のことですが、でも時間がなくても
愛情表現はできるはず。彼は多分そうしてこなかったし、女性関係もけっこう・・な
ようでした。

この二人の対比が鮮やか。
どちらもプラスとマイナを持ち合わせ、でもふたりとも人間性の高さとしては互角の
ところがあります。
出会い方が違っていれば最高の友人になったかもしれません。
そして最大のふたりのポリシーが
ワイロぎらいです。


ところでこの時代のアメリカ。背景にはすさまじかったです。
ただ警察と組織の対決ではなく、イタリア系、ユダヤ系、アイルランド系、アフリカン・アメリカン
等々のあいだの”民族闘争”でもあったのです。

またアメリカ社会の構造変革期でもありました。
古い組織から新しい組織への過渡期現象だったのです。
フランクが注目したのもそこでしたが、街角の小売店がなくなり、大型チェーン店が
街に進出し、郊外の大きなスーパーで大量まとめ買いをするような現在のシステムが生まれて
きたころでもありました。
でもまだなんとなく”アナログ感”が漂っているのもいいですね。
ラスベガスを舞台にしたカジノと重なる部分があります。

ひとつ残念だったのは妻エヴァの気持ちが描かれていなかったこと。
最初は誰かの差し金でフランクに近づいたの?とか毛皮のコートを送ったのもワナ?とか
思っていたのですがそうでもなく、淡々とフランクの妻・・でした。
むしろお母さんの方の心情の方が深く描かれていてしかもフランクに意見するのも
彼女の役割でした。


まとめ
フランクのしたことはもちろん悪いことでたくさんお中毒死も出してしまいました。
でもバンビーは「ハーレムのロビンフッド」と呼ばれていましたし、彼も同じような
愛称がついていたことと思います。
つまり周辺の暮らしを含めてちゃんと”秩序化”していたし、貧しい人へ物資を配ったり、
ファミリーを大切にしたり・・と人間味あふれる人であったのです。
シーン的に厳しいいところもありましたが、男ふたりの対決。
見てよかったと思えました。

監督:リドリー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ、キューバ・グッディング・Jr、ジョシュ・ブローリン、キウェテル・イジョフォー、カーラ・グギーノ、RZA、ジョン・オーティス

閉じる コメント(90)

アバター

のびた です。
デンゼルがかっこよくて、ラッセルよれよれでしたけど、ふたり共さすがです。観ていて納得のいく役作りと仕上がりでした。
TBさせて下さい。

2008/2/21(木) 午後 4:33 出木杉のびた

アバター

なかなか真面目な映画でした。登場するのは実在の人たち
で事実に基づいているということで余計興味をそそられて
しまいました。 デンゼル・ワシントンもクールでスマートなところ、ラッセル・クロウは私生活とは反対に仕事に対する情熱がそのままよく出てましたね。
引き込まれました。 TBさせてくださいね。

2008/3/1(土) 午後 8:44 タロママ

顔アイコン

のびたさん。そうですね。悪者のデンゼルの方が数段カッコよく描かれていました。でもふたりともさすが!
見ごたえたっぷりの作品でしたね。

2008/3/5(水) 午前 9:17 car*ou*he*ak

顔アイコン

タロちゃんさん。ほんととても丁寧な作りの映画でしたね。
実際こういう人たちがいたってすごいです。
ふたりの性格が複雑に描かれていたのがよかったですよね。

2008/3/5(水) 午前 9:19 car*ou*he*ak

前半、誰が誰かよくわからなかったのは、私だけじゃなかったようで安心しました(笑)わかってからは、ふたりのキャラクターが丁寧に描かれて、なおラッセル・クロウを応援したくなって、面白く観れました。ただ、やくざやマフィアものって、この人普通じゃないなーというテンションで描かれてるのを見慣れすぎた私がいけないのか、ちょっとあっさりな気がしました。TBお返ししますね。

2008/3/10(月) 午前 11:03 かりおか

顔アイコン

かりおかさん。はい。そうです。私も前半混乱して冷や汗ものでした。あ・ラッセル側なのですね。私はデンゼル側です。
確かにかりおかさんのお好きなディープな作品に比べたらあっさりかもしれませんね。

2008/3/10(月) 午後 10:57 car*ou*he*ak

そうですね、事業さえ違えばデンゼルの方が人間としてもいいように感じられます。
淡々としていますが、普通のギャング映画があまり得意でない私には合っていたみたいです♪
TBお返しさせて下さいね。

2008/3/29(土) 午後 0:43 ゆき

顔アイコン

ゆきさん。私もギャングものがそう好きなわけではなりませんが、これはふたりの内面をじっくりと描いていたので、とても満足できすものでした。そうなんですよ〜デンゼル。それだけのアタマと企画力を他のことに使ってほしかったですね。

2008/3/29(土) 午後 4:22 car*ou*he*ak

面白かったですね。
人間関係も、親戚や警察の数人程度でイタリアンマフィアものの
”ナントカ家”みたいな派閥がいっぱいでてきたりなんてのがなかったので
わかりやすく見やすかった(笑)
事業以外は地味に控えめにしていたフランクが、あの妻のプレゼントのコートを
焼いてしまうところにその世界の厳しさ・辛さが出てましたね。
TBお返しさせてください。

2008/3/30(日) 午前 3:39 shiromi

顔アイコン

SHIROMIさん。そうそう。登場人物がシンプルだったのでわかりやすかったです。マフィアものは顔覚えるのが大変ですものね。
そうそう。あの妻からのプレゼントのコートを焼いてしまうのは激しかったですよね。でも私あのときはワナなのかしら?と思ってました。

2008/3/30(日) 午後 1:35 car*ou*he*ak

顔アイコン

自分もこの映画は映画館で見ました。デンゼルワシントンが好きなのでとても良かったです。終盤初めてラッセルとデンゼルが対峙するシーンが印象に残っています。

2008/4/12(土) 午後 7:53 [ ken87 ]

顔アイコン

うーんさすが、背景もよくご存じで見事なレビューです。単純なギャング映画とは違うんですよね。
レビューを書きましたのでTBさせてください。

2008/9/21(日) 午後 5:04 [ BARRY ]

顔アイコン

kenさん。終盤ふたりの対決シーンが渋くてとても良かったですよね。素敵な作品でした。

2008/9/21(日) 午後 6:43 car*ou*he*ak

顔アイコン

BARRYさん。そうそう。これただのギャング映画ではありませんでした。当時の様子なんかもよく描かれてましたね。

2008/9/21(日) 午後 6:44 car*ou*he*ak

なかなかにスタイリッシュな演出に驚きました。キャスティングがそうなのでしょうね・・・。TBさせていただきます!

2008/9/25(木) 午後 11:55 takutaku!

確かに妻エヴァの気持は描かれてなかったですよね
いつの間にか嫁になり、、
ただ恐い思いをそていたということを察しましたが・・
しかし、デンゼルとラッセルの二人の描きかたは感心しました〜
TBします(´∀`o)ねぇぇ♪

2008/11/11(火) 午前 7:28 [ 翔syow ]

顔アイコン

たくたくさん。なかなか垢抜けた演出で素敵な作品でした。
キャスティングがいいですよね。

2008/11/11(火) 午後 1:40 car*ou*he*ak

顔アイコン

syowさん。そうなんです。エヴァは最初おとりかと思ったくらい。どういう気持ちだったのでしょうね。
でもきれいでした。

2008/11/11(火) 午後 1:42 car*ou*he*ak

顔アイコン

映画評、面白かったです^^
ファンポチして帰ります〜
ポチ☆☆

2010/1/18(月) 午後 0:49 ASKAママ

顔アイコン

ASKAママさん。はじめまして。
読んでくださったのですね。
ありがとうございます。

2010/1/18(月) 午後 7:28 car*ou*he*ak

開く トラックバック(55)


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事