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薔薇空間

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      **薔薇空間 宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々**

ピエール=ジョゼフ・ルドゥテ (1759年- 1840年)
南ネーデルラント出身のベルギーの画家。
「バラの画家」ですが、「花のラファエロ」として称えられています。
画家一族の出身だった彼は若いうちから絵の才能を発揮しますが、そのころは
建物の内装、人物の肖像画、宗教画などなんでもやっていました。

その後、王立植物園博物館で絵画技師としての仕事を始め、ルイ16世王妃マリー・アントワネットに
植物画を教えるなどして宮廷内で称号も得ました。

その後、アマチュア植物学者レリチエ(1746-1800)と出会い、一緒にロンドンに渡り
スティップル(点刻)と呼ばれる独特の技法を学びました。
彼のバラの絵には輪郭線がなかったのですがそれはこの技法のおかげだったのですね。
淡く、上品なグラデーションをつけることができたのです。

ところがご存知のようにアントワネットもルイも亡くなってしまいました。
でも運の強い、ルドゥーテはちゃんとナポレオンの妻ジョセフィーヌ(1763-1814)と
出会い、「マルメゾンの館」にルドゥーテをお抱え画師となったのでした。
ジョセフィーヌはナポレオンの離婚されて、この館に住んでいたのですが
悲しさを紛らわしたいということもあって、彼とバラの収集と育種に努めたということです。
おかげでこの庭園から3つの有名な図譜ができました。
「マルメゾンの思い出」というバラもありますね。   
                  〜〜一部Wikipedia(写真も)と手持ちの資料より。




バラは大きく分類するとモダンローズ、オールドローズ、ワイルドローズの三つに分類されます。

**モダンローズ**
1805年頃、ジョセフィーヌの専属の園芸家 アンドレ・デュポンにより世界で始めて
バラの人工交配に成功しました。
また中国原産のコウシンバラもこの頃に持ち込まれ、四季咲きが生まれ、その後約半世紀後
1867年『ラ・フランス』という現代バラの原型が生まれました。

**オールドローズ**
『ラ・フランス』が出る以前のものを言います。
ほとんどが一季咲きで優雅な花形と香りを秘めているのが特徴。

さてさて・・
そして展覧会ですが年代別ではなく、バラ別の展示になっていてほとんどが
オールドローズです。

まずはガリカ系
この中にはレンブラント咲きと呼ばれる古典的なものや
ピンクの一重咲きのプロヴァンスのバラ。
アガタばらといって花の中から花が咲く(笑)ほんと不思議なバラなど。
後半の展示を見て思ったのですが、このあたりの絵が一番画家が”嬉しそうに”描いていると
思いました。全体に生き生きとしているのです。


ダマスク系
花色はピンク系が多く、香料の原料とされます。
ブルガリアローズとして有名ですが歴史的には、
十字軍がローズをブルガリアに持ち帰ったのだそうです。
ブルガリアには「バラの谷」と呼ばれる一帯があり、ダマスク系のバラが栽培されています。
香水の原料などに使われるバラの香料の8割くらいが、このブルガリアのバラの谷で
生産されているそうです。


ケンティフォーリア系
キャベツバラとも呼ばれる多弁花。100枚の花弁=百弁バラというのもありましたが
これがまた華麗で見事!


モス系
ガクと子房に苔のような密毛が多数あるのでモスと呼ばれています。
八重咲きのモスばらはとてもきれい。


チャイナ系
四季咲き性の生みの親です。
19世紀の始め、インド洋上にあるブルボン島のフランス人農夫たちの土地に植えられていたもの。
ほとんんどのものにインドかベンガルの名前が入っていました。


ワイルドローズ
アジア分布種、ヨーロッパ分布種などありましたが、ワレモコウバラというのが特に
ワイルドできれいでした。


そのほか、アルフレッド・パーソンズ、二口善雄さんの作品も展示されていました。

ルドゥーテの作品はどれもこれも精密です。
とはいえ、ただ単に写し取った・・という領域を超えていて、”絵”として見て美しいよう
均整がとれて、S字型でたまにはちょっとデフォルメして描かれているのです。
だからこそこうして長い月日が経った今も私たちを魅了するのでしょう。

それから・・
ルイ16世はご存知ヴェルサイユ宮殿を造った人ですが、彼は造園ということに目覚めた
人でもありました。ル・ノートルらに命じて四半世紀に渡ってあの庭園を造ったのですが
同時にルドゥーテのような植物画家を生み出した・・ということにもなるのでしょうね。


記事アップが遅くなってしまいました。
15日まで文化村ギャラリーです。
期間中、ドゥ・マーゴの前はたくさんの素敵なバラが展示されていますが
行ったときあいにく貸切パーティー中だったので、撮れませんでした。
下の写真は庭園美術館のバラです。

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閉じる コメント(19)

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ご案内&TBいただき有難うございました。バラの系譜やオールドローズの分類など、とても詳しく書かれて素晴らしい記事ですね☆
薔薇の歴史の中で、ジョセフィーヌとルドゥテの功績は大きいですね。
ラ・フランスがモダンローズ第一号と聞いて、植えてみたことがあります。とても美しいバラでしたが雨に弱く、地植えしたため可哀想でした。
ガリカのアガタバラというのですか、花の中から花が咲くバラもあるんですよ(笑)。でもダマスク系がなくて、今はティーローズ
とチャイナローズにはまっています。
傑作ポチ☆ TBさせていただきます。

2008/6/5(木) 午前 0:10 [ バヴァリアの薔薇 ]

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babaliaさま。早速お越しいただき、しかもポチまでありがとうございます。私も数年前にバラについて勉強したことがあったのでその本を見出したら止まらなくなりました。
そうなんですね。ジョセフィーヌとルドゥテの功績は大きいのですね。きっと離婚された悲しみを紛らわしたかったのでしょう。でもナポレオンは彼女のことが一番好きだったのですよね。
すごい〜ラ・フランスも植えられたのですね。
花の中から花が咲くバラには本当にびっくりしました。
チャイナローズも素敵ですよね。

2008/6/5(木) 午前 0:18 car*ou*he*ak

薔薇空間の展覧会のこと、少しだけ、日曜美術館で紹介されていたのを見ました。ジョセフィーヌに仕えて、薔薇だけを描いたルドウーテがいたことが不思議です。よほど、薔薇に魅せられたのか
宮廷画家として主の意に従ったのか知りたいですね。ポチ!
彼の薔薇は、デパートでも複製が売られていますね。
ジョセフィーヌの薔薇園も凄いですね。
薔薇について語ると奥が深く、はまりますね。

2008/6/5(木) 午前 2:32 K

3つの大別に、更に細かく分かれているんですね〜一体いくつの種類があるんでしょうか?謎)バラの奥深さを感じます。

2008/6/5(木) 午前 4:45 [ - ]

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Cartoucheさま、おはようございます・゚:*・゚゚
そういえば、ルドゥーテの生い立ちなど、私、すっかり書き忘れていました(笑)
最近になってMYプチ薔薇園を持っている親戚の薔薇おじさんを思い出しました。周りから道楽おじさんだと言われてましたが、薔薇の魅力にすっかり虜になっているのでしょう、薔薇に興味が出てから少し理解できるようになりました。

2008/6/5(木) 午前 7:03 Maman

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「花のラファエロ」なのですね〜。なかなか波乱万丈(でもラッキー)な人生のようですが、描き出す絵は静かで落ち着いていていいですね。薔薇の世界は奥が深いです、育てるのは無理としてもちょっとぐらい分かるようになりたいなぁ・・・

2008/6/5(木) 午前 9:47 M

今、何故か主人が薔薇に夢中で、オールドローズ、モダンローズ、ワイルドローズの違いなどを、最近聞いてたばかりでした(笑)
この展覧会もちょっと興味あるみたい?です。本物の薔薇の展示じゃなくて、植物画なんですね。さすが、カルさん、お詳しいですね☆
今、薔薇の季節。谷津の薔薇園、近かったら行きたいです♪そこの販売してる薔薇をうちでは買ってるようで、今、少しずつ庭で咲いてます。うちの薔薇の記事で恐縮ですが、TBしてきますね。

2008/6/5(木) 午後 7:05 かりおか

しかし、薔薇の世界も奥が深いですね〜。入り込んだらその奥深さにどこまでも迷宮のようにさまよってしまいそうです。
私は入口で甘い匂いを嗅いでるだけですが、薔薇はやっぱり素敵です。15日までですか。行かれたら行きたいなぁ。
教えていただいてありがとうございます!!

2008/6/5(木) 午後 7:45 iruka

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kさん。そうですか日曜美術館で紹介されていたのですね。
ほんとそうですね。バラが好きだったのか?そのように命じられたから描いたのか?どちらなんでしょう。
なんだかとても彼について、そしてジョセフィーヌについて・・
の興味が沸いてきました。

2008/6/5(木) 午後 10:01 car*ou*he*ak

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yaskazさん。バラの種類は200〜250種類といわれています。
でも実際にはもっとありそう。

2008/6/5(木) 午後 10:03 car*ou*he*ak

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MAMAN様。素敵なおじ様がいらっしゃるのですね。
きっとたくさんのバラと知識をお持ちなのでしょう。
少し分けていただけるといいですね。

2008/6/5(木) 午後 10:04 car*ou*he*ak

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Mさん。この展覧会はほんと素敵でした。
きっと見るとその魅力がわかると思います。
ルドゥテの生涯も興味深いですよね。

2008/6/5(木) 午後 10:05 car*ou*he*ak

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かりおかさんのお宅のバラの記事拝見しました。
すごいではないですか。いいですね〜ご主人がお好きだなんて・・
この絵はデフォルメされている部分もありますがそこが
また大きな魅力。
私も深大寺のバラ園に行きたいです。

2008/6/5(木) 午後 10:07 car*ou*he*ak

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irukaさん。この世界に迷い込んでしまったら当分出てこられなくなるかもしれませんね。
記事アップが遅くなってしまいましたが、渋谷方面に行く用がありましたら是非とも!

2008/6/5(木) 午後 10:09 car*ou*he*ak

薔薇って奥が深いのですね・・・
そんなに色んな種類があるなんて、かなり昔から人々に愛され続けているんですね
美しいものをたまには見ないといけません・・・cartoucheさんは常に美しいものに触れてらして、素敵だわぁ。。。

2008/6/6(金) 午前 9:20 mora

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moramoraさん。私ってばまったくよく動きますよね。
でもモノ買うより美しいものを見たいと常に思ってます。
バラはなんといっても女王さま。
最近種類も増えて、すごいですね。

2008/6/8(日) 午前 0:27 car*ou*he*ak

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このボタニカルアート大好きです。薔薇栽培にのめりこみ英仏の庭園めぐりしました。

2008/6/12(木) 午後 6:29 hitomi

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shishiさん。すごいですね。私は最近、ジョセフィーヌとバラの関係を知ったのですが、ずっと前からご存知だったのですね。
たくさんのTBありがとうございます。

2008/6/13(金) 午後 11:33 car*ou*he*ak

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この会場の目の前にいながら、映画とドゥマゴのみで帰ってしまったのが悔やまれます(笑) ルドゥーテの絵の代わりにドゥマゴでキッシュを召し上がる寺島純子さんを眺められましたが(^^)
薔薇大好きで3年前から自宅マンションのベランダで育て始めましたが、超初心者なのでこちらの記事はとても勉強になりました。有難うございます。

2008/6/21(土) 午後 1:57 [ マダムS ]

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