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*ブラインドネス*

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   ***STORY***      日本=ブラジル=カナダ
とある都会の街角。日本人の男が運転する車が交差点で立ち往生していた。突然目の前が真っ白になり、完全に視力を失っていたのだ。親切な男に助けられ家まで送り届けられるが、そのまま車を持ち去られてしまう。男は妻に付き添われ病院に。医者は、眼球に異常はなく原因はわからないと告げるが、各地では失明者が続出していた。車泥棒も、そして、診察した医者までも。驚異的なスピードで“ブラインドネス”は感染していった…。 gooより


パニック映画というのは今まで、得体の知れない外敵や災害に襲われるもの、
密室に閉じ込められるものがほとんどでした。
でもこうして人間の五感のひとつである視力が奪われる・・というのは初めてかも
しれません。
聴覚や嗅覚がなくなっても辛いですがここまで大変なことになりませんから
視覚はほんと大事です。映画も見れないし(笑)


でもこの映画はたパニックを描いたものでは決してなく、そこから始まる人間ドラマが
実に深くて、よく出来ています!!。

最初日本人の男性が突然目の前が真っ白になり目が見えなくなります。
そしてそれからは彼と会った人、目医者さん、クリニック関係者、居合わせた患者さん・・と
被害は拡がっていきみんな次々と隔離病棟に送り込まれてきます。
ここでは誰かが看護してくれるわけではありませんし、身体の具合が悪いわけでは
ないのですからやっかい。
つまり病棟という閉ざされた場所で多数の人が共同生活していくことになるのです。

最初、みんな被害者であり、目が見えないのですからきわめて平等なはずでした。
ところがやはり秩序を維持するため誰かがリーダーシップをとらなければなりません。
まずはドクターが指揮していくのですが、それに反抗する人や従わない人も多く
ついには第3病棟で独裁政治で始まってしまいます。

こういう場合、いつもとまったく違う価値観が生まれます。
一番貴重なのは食料。
そして一番強いのは目が見えているときと同じく銃でした。
それまでの経歴、現在の肩書きや人間性などまったく関係なくなってしまうのですね。

こんな非常事態なのにどうして??・・ということが次々に起こるのですが、
でもだんだんあらわになっていくのは、結局はやはり人間性でした。
みんな元の姿を知らない人たちが何日間か過ごすうち生まれる、というか
わかってくるその人本来の姿なのです。
とても思慮深く、魅力的なご年配のアフリカンアメリカンの男性がぽつりと言うのは
”私にとってはこの状態が一番いいのかもしれない”というセリフ。
今までどれだけ外見で判断されて、差別を受けながら生きてきたことでしょう。

そして人々の関係の変化もあります。
例えば日本人カップルの奥さんはかなりバリバリのキャリアウーマンなのでしょう。
最初ダンナさんが失明したとき、彼はメイワクかけてすみません・・・っていう態度で
奥さんはもう〜こんな面倒なことになって・・とプンプンしてました。
でも自分も同じく失明し、そして非常時をともに過ごすとその関係も変わってくるのです。

そんな人間ドラマをたっぷりと見せてくれながら、スリリングな展開でまったく
飽きさせることなく最後まで引っ張っていかれます。
モノトーンに近いような映像、不安を倍増させるような音もとっても効果的。
そして随所でほっとさせてくれるのもまた音楽でした。

これはかなり面白いです!!
2008年メジャー映画ベスト10入りに決めました。




監督さんはアカデミー賞にもノミネートされたブラジル人映画監督フェルナンド・メイレレス。
寡作でこれがまだ三作目ですが、『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』
そして本作とどれも高レヴェル!!
そしてもうすでに世界的監督さんです。


**追記(23日)**
TBいただいた方の記事を拝見すると、面白くなかったというのが圧倒的に多いです。
ウィルスの正体がわからなかったことと、女性にとっては不快なシーンがあること
ですが、正体がわからないことは敢えて・・のことと思います。
私は評価を変えるつもりはないですが、見ようかどうしようか
迷っている方は是非とも他の方の記事を読んで検討してください。



監督: フェルナンド・メイレレス
原作: ジョゼ・サラマーゴ
脚本: ドン・マッケラー
キャスト: ジュリアン・ムーア /マーク・ラファロ /アリシー・ブラガ
ガエル・ガルシア・ベルナル /ダニー・グローヴァー /サンドラ・オー
木村佳乃 伊勢谷友介

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閉じる コメント(56)

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kuuさん。ちゃんと原作読まれていたのですね。
やはり映像で具体化されるとより厳しかったですか。
日本人のおふたりも英語がうまくてほっとしました。

2008/11/26(水) 午後 10:34 car*ou*he*ak 返信する

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ティルクさん。ほんと映画が見られないのがなんてったって辛いです。不快なシーンもありましたが、人間の本性や心理が深く描かれていて見ごたえたっぷりでした。

2008/11/26(水) 午後 10:35 car*ou*he*ak 返信する

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miskaさんのTBから跳んで来ました!(笑)
あちらでカルちゃんも肯定派と書かれていたので嬉しかったです。私も言葉は変ですが楽しめましたよ。(^^)
これは病気の原因に気持ちが傾いてしまうと楽しめないですよね。私もそれはあえて無視してヒューマンドラマとして観るのがいいと思いました。
とても奥の深い作品だと思います。やはりメイレレス監督作品だけありますね〜
TBさせてくださいね♪

2008/11/27(木) 午前 11:40 choro 返信する

観てきました♪
いやー、鑑賞後の気持ちがこれほど切羽詰まった映画は珍しいです。
己の人間性ってものを、あらためて見つめ直してしまいました。
TBさせてくださいね♪

2008/11/27(木) 午後 3:27 [ エンジェル ] 返信する

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Choroさんも肯定派でとっても嬉しいです。
そうなんですよね。ウィルス追求の映画ではないですから
そこをどうとるかで大きく違ってきてしまいますよね。
私もメイレレス監督は大好き。

2008/12/6(土) 午前 0:28 car*ou*he*ak 返信する

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orchestraofangelsさん。そうなんですよね。私も同じく
切羽詰った感じに襲われました。
人間の本能、本性がいやというほど暴かれた作品でしたね。

2008/12/6(土) 午前 0:29 car*ou*he*ak 返信する

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途中までむちゃくちゃ腹の立つ人の描き方だったんで、少し怒ってみてたんですが、最後は人のいちばん美しいところが描きたかったんかなぁって、変に納得してました。人として一番大切なところを揺さぶられたように感じるんですが、何も分かってないです。この作品、全然消化出来ません、それでも面白かった。好きな作品になると思います(^^♪。

2008/12/9(火) 午後 6:56 shin 返信する

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Shinchanさん。それは良かったです。何しろこの映画評判悪いですから・・そうなんですよね。人間の本性をさらけ出しておいて、でも人間の美しい部分もちゃんと描かれていました。救いがあってよかったです

2008/12/9(火) 午後 7:28 car*ou*he*ak 返信する

この映画では、何を期待して見るか、で評価がまったく分かれちゃうんでしょうかね?ボクは・・・何を期待してたのか覚えてませんが(笑)とにかく圧倒されました。
トラバお返しします!

2008/12/14(日) 午前 10:21 lanetower 返信する

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LANETOWERさん。これほど評価が割れる作品も珍しいですよね。
そうですか圧倒されたのですね。

2008/12/16(火) 午前 0:06 car*ou*he*ak 返信する

僕は結構見応えのある作品だったと思います!
ヤフーレヴューでは、低評価でしたが・・。
スペクタクルなシーンはないものの、しっかりとした極限状況下での人間ドラマになっていると思います!!
映像もシャープできれいだったし、音楽もよかったです♪
トラバさせてねー☆

2009/4/19(日) 午後 6:27 ☆No Reason☆ 返信する

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NOREASONさん。そうですね。私もこれは非常時に人間がどういう行動をとるかということが描かれていて、見ごたえあったと思います。
そうなのですか評価は低かったのですね。
映像も音楽も良かったです。

2009/4/19(日) 午後 6:53 car*ou*he*ak 返信する

この監督の作品、まだこれが一本目なのでほかのも観たいと思いました!
視力を失ったら・・映画が観れない、困りますね・・^^
集団で視力を失って、しかも隔離されてしまうと本当に人間は無力ですよね。まさにギリギリで生きているという感じ。
なのに人間の傲慢さ、銃の力でいとも簡単に支配されてしまう・・
ドラマとして見応えありましたね。
TB,お返しさせてください☆

2009/5/22(金) 午前 0:27 A☆co 返信する

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A★COさん。、『シティ・オブ・ゴッド』、『ナイロビの蜂』
もすごくおすすめです。人間てこういう非常事態にも人間性が
表れてしまうのですよね。
見ごたえある作品でした。

2009/6/26(金) 午前 0:38 car*ou*he*ak 返信する

これなかなか深い作品でしたよね〜
極限状態での人間の姿が嫌というほど描かれていて、私も単なるパニック映画ではないと思いました。
そうそう、あの老人の言葉も印象に残ってます。ストーリーテラーとしての彼の言葉にはいろいろと考えさせられる部分があったと思います。
こちらからもトラバさせてくださいね♪

2009/10/25(日) 午後 9:20 じゅり 返信する

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じゅりさん。そうなんですよね!!
これってただのパニックものではなくて
人間の心理をかなり深く描いてましたよね。
老人の言葉は哲学的でした。

2009/10/31(土) 午後 5:48 car*ou*he*ak 返信する

目が見えなくなると
人の心理ってこんなにも惨いのかな〜と
とっても怖かったデス〜

ドラマ的にも面白かった〜キャスティングも良かったしw

TBしますね♪

2010/2/19(金) 午後 11:32 翔syow 返信する

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syowさん。人間の深層心理ってすごくコワイですよね。
ドラマとしても見ごたえあり、エンタメ性も高かったです。

2010/2/23(火) 午後 8:20 car*ou*he*ak 返信する

ガエル悪いヤツでしたねぇ〜!?(^^;
しかし、無茶苦茶な内容ながら、ぐいぐい引っ張る演出は見事でした!
フェルナンド・メレイレス監督、覚えておかなくちゃねっ♪

2010/8/8(日) 午後 11:35 やっくん 返信する

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やっくんさん。ほんとですよね。
この状況ってちょっと無理がありますが、
でも描きたかったのは人間の心なのでしょう。
この監督さん、すごいですよね。

2010/8/9(月) 午前 8:42 car*ou*he*ak 返信する

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