Cartouche

肺炎で入院中。リコメ・ご訪問遅れております。

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   ***STORY***
ハンブルクに住む大学教授のネジャットの老父アリはブレーメンで一人暮らしだったが、同郷の娼婦イェテルと暮らし始める。ところが、アリは誤ってイェテルを死なせてしまう。ネジャットはイェテルが故郷トルコに残してきた娘アイテンに会うためにイスタンブールに向かう。そのアイテンは反政府活動家として警察に追われ、出稼ぎでドイツへ渡った母を頼って偽造パスポートで出国し、ドイツ人学生ロッテと知りあう。                         gooより


名作『愛より強く』のファンにとってこれは心待ちにしていた作品です。
『愛より〜』とはかなり違って、あのヒリヒリするような狂気はありません。
でも静かに心に届くものがあって、また違う意味で魅了されました。
ただかなりいきなり終わるので、感動が押し寄せてくるタイプのものではないですが・・

ハンブルグやブレーメンといったドイツの都市とトルコが舞台。
そして3組の親子が登場して時勢もちょっと前後するので最初ちょっとわかりにくいです。
でも中盤あたりからそれぞれの抱える背景、目指すものがクリアになってくると俄然
面白くなってきます。

まず最初はハンブルグの大学教授の息子とその父。
厳格でマジメな息子に対して、かなりユルユルな、そして傲慢なお父さん。
娼婦街で同郷の女性を見つけて、お金だけで一緒に暮らすようにしてしまいます。
これは一見??な関係だったのですが、やはりトルコから離れてドイツに暮らす人にとっては
同郷者というのは特別な存在。下心だけではなくて彼女を助けたいという気持ちが
あったことも確かです。
中庭で3人でとるディナーの様子はとてもいいシーンでしたがそれを壊してしまったのは
お父さんでした。

他にも2組の親子が出てきて、彼らがすれ違ったり、出会っていても当人たちには
関係がわからなかったり・・していくのですが、それも現実でもありえそうなことです。

しかしこの映画を見る前に知っておかなければいけないのは両国の関係です。
ドイツとトルコの関係については前々から調べようと思っているのですが、何しろ
わたしたちがわかりえない密接な関係があるのです。

このところEU加盟問題に揺れるトルコのことは新聞にもよく出てますが、う〜ん確かに
相当込み入っているようですね。
トルコは未だ男尊女卑の因習が残っていて、政府の官僚主義もかなり強引。
反体制分子はことごとく芽をつもうという考えで、主人公のひとり、アイテンも活動中に
つかまりそうになって、母のいるドイツへ亡命します。
EU加盟はなかなか果たせないことのひとつにこういう面があると思いますが
一方、彼女からするとEUに入るのなんて真っ平。
EUを牛耳ってる大国はかつて植民地をもっていたところばかりで、そんな国にへいこらして
入れてもらおうなんて思わないってことでした。
なるほど。今まで”入れない”のかと思ってましたら、”入りたくない”という
トルコ側の思いもあるのですね。

そしてドイツとの関係。
元々両国ヨーロッパの大国、イギリス・フランス・ロシアと対抗する国で、
第一次大戦では、同盟関係でもありました。
その後も、色々と文化や科学の分野、そして食料の輸出入も盛んでした。
そして現在。出生率が低いドイツでは、移民が必要なのですが、やはり下働き的な職業に
就くことがほとんどなので第2世代のトルコ系アラブ系移民の若者には不満がたまっています。

そんな事情を少しでも知ってから見るとわかりやすくなりますが、でもむずかしいことは
わからなくてもこの映画が描いているのは国境も宗教も超えた人間同士の愛です。
そしてこの映画ではさらに赦しもテーマ。
赦すことは辛いことです。
でもそうすることによって負のエネルギーをプラスに変えていくことができるのですね。
他の人を手助けすることにつながっていきました。

『愛より〜』のようなガツンとくる感動はありませんし、ビロル・ユーネルが出てきませんから
濃くもありません。
でも見た後、じんわり〜と来て、未来への明るさが感じられる作品でした。




監督 : ファティ・アキン
出演 : バーキ・ダヴラク 、 ハンナ・シグラ 、 ヌルセル・キョセ 、 トゥンジェル・クルティズ 、 ヌルギュル・イェシルチャイ 、 パトリシア・ジオクロース

閉じる コメント(37)

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YAZさん。ご覧になりましたか。
そうですね。確かに直球です。
トルコとドイツの関係。私たちにはわからない深いものがあるようですね。でも映画として面白く見られます。

2009/1/20(火) 午後 11:50 car*ou*he*ak

やっと観てまいりました!
チェーンストーリーでしたが、判りやすくできていましたね。
この監督さんの作品は初めてでしたが、観てよかったです!
ドイツのトルコ移民の事情も、イギリスのパキスタン移民と似ていて…複雑なんですね。
ハンナ・シグラさんだけ知っていました(笑)
ラストの海辺のシーン、沖から小舟が帰ってくるのをずっと待ってました…彼と一緒に(^^ゞ
TBさせて下さいね〜♪

2009/1/29(木) 午前 8:48 ふぇい

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フェイさん。3組登場してややこしいのですが、ストーリー的にわかりにくさはないですね。この監督さんの作品は独特なので
一回ハマると次々見たくなります。
そうですね。私も未だトルコ移民のことがわかりきれてないのですが
中東の問題と共通点がありますね。
あ〜そうそう。ラストのシーン。いいですよね。

2009/1/29(木) 午前 9:49 car*ou*he*ak

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本当に、未来への明るさが感じられる作品でしたね。
大学教授の青年が感じよかったです。監督さんの才能を感じますね。
トルコ音楽を聞いてみたくなりました。トラバさせていただきますね。

2009/1/30(金) 午後 0:50 usako

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ウサコさん。そうですね。ほんのり希望がもてるラストが良かったです。大学教授の青年、清々しくてやさしくてよかったですね。
私もトルコが気になります。

2009/1/30(金) 午後 1:18 car*ou*he*ak

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ほんと『愛より強く』『太陽に恋して』に引き続き期待してた作品ですよね。さすがアキン監督、期待を大きく上回るような作品に仕上がってたと思いますね。
「死」から繋がる再生のお話っていうんでしょうか。さすがに深いと思いました。
ははは〜たしかにピロルでてなくて濃さはなかったですね。
遅くなりましたがTBお返しさせて下さいね〜

2009/2/14(土) 午後 0:12 SHIGE

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SHIGEさん。アキン監督はいつも濃くて好きでしたが、これは静かでも素晴らしかったです。
確かにそうですね。死からつながる再生の物語でした。
ピロルさんがいないとどうも雰囲気出ないですね。

2009/2/14(土) 午後 10:16 car*ou*he*ak

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「愛より強く」は観てないのですが、Cartoucheさんの感想を読んだら観たくなりました!
TBさせてくださいね〜。

2009/2/15(日) 午前 1:01 Naomi

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Naomiさん。アキン監督のこの前の作品はとっても濃くて
怖いくらいですが、素晴らしいです。
そのうちご覧になってみてくださいね。

2009/2/15(日) 午前 11:04 car*ou*he*ak

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ドイツとトルコの関係なども、この物語の重要なバックボーンになっているのですが、この辺りの事情が良く解っていると、更に深く味わえたでしょうか。
それでも親子の愛情は、どこの国でも同じもの。そうでした。赦しも重要なテーマでしたね。
『愛より強く』は観ていません。とても気になります。

2009/3/1(日) 午後 9:31 出木杉のびた

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のびたさん。私もこのあたりの背景など少ししかわかったなかったのですが、どうも大きな因縁があるようですね。
でもそんなことがわからなくてもこれは親子の愛と赦しがテーマとなってました。
『愛より強く』はかなりハードですが好きな作品です。

2009/3/2(月) 午前 10:12 car*ou*he*ak

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Cartoucheさん、こんばんは♪初めましてShintaroと申します。

ご訪問、コメントいただきありがとうございます。
ご返事遅くなりすみません!

TBありがとうございます。
また、遊びに来て下さいね、今後ともよろしくお願いします。

2009/3/5(木) 午後 7:52 [ Shintaro ]

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Shintaroさん。かなり渋い作品ばかりご覧になっているのですね。
これからも来てくださいね。
この作品も良かったですよね〜

2009/3/5(木) 午後 9:13 car*ou*he*ak

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お国事情がわかればなお、楽しめる作品であるのでしょうね。
脚本の巧みさがお見事だな〜、という印象の映画でした。
TB、お願いします。^^

2009/11/7(土) 午後 11:31 サムソン

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サムソンさん。ほんと脚本が見事でした。
お国事情がわかっているとよりわかる部分もありますね。

2009/11/17(火) 午後 5:44 car*ou*he*ak

トルコ事情がよくわからず・・でしたが
入りこみました〜!!
人物の絡みが見事だったと思います。
お気に入りになっちゃいました。
TBしますねd(。ゝд・)

2010/1/17(日) 午前 9:25 [ 翔syow ]

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syowさん。トルコとドイツの事情などが土台になってますが
といってそんなことには関係なく、映画として
とても惹かれます。
そうですね。人物の絡みがよかったです。

2010/1/19(火) 午後 6:00 car*ou*he*ak

あ、ここで終わってしまうの?って思いましたが、かえって見た後の余韻が濃くなった気がしました。脚本もお見事でしたね。
いつもの激しさはなかったものの、子どもへの静かで強く深い思いが3組ともあって、じーんとしてしまいました。そこから更に深い優しさに拡がったのも感動でした。
ファティ・アキン監督、いいですよね〜。新作も待ち遠しいです。
遅くなりましたが、TBお返ししますね。

2010/1/31(日) 午後 2:33 かりおか

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かいおかさん。そうそうラストはえ?っていう感じでしたが
後であれで良かったと思えますよね。
前作ほどの激しさはないものの、彼らしい、愛の形が描かれてて
これまたいい作品でした。

2010/1/31(日) 午後 11:15 car*ou*he*ak

Cartoucheさん、お久しぶりです。残暑から一気に秋です^^
この作品観ました。これが私にとっては初アキン監督でした。
おっしゃる通りヒリヒリするような感覚はありませんが、見終わってからもなんだかいろいろ心にひっかかり、また余韻が残る作品でした。
TBさせて頂きますねm(_ _)m

2013/10/30(水) 午前 10:00 M

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