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*蟹工船*

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   ***STORY***
カムチャッカ沖。蟹を缶詰に加工する蟹工船・博光丸の船内では、出稼ぎ労働者たちが安い賃金で過酷な労働を強いられていた。少しでも手を抜くと監督・浅川の容赦のない暴力に晒されてしまう。労働者たちは仲間の1人・新庄の言葉に従って自殺しようとするも、結局死ぬことすらできなかった。そんなある日、新庄と塩田は漁の最中に博光丸とはぐれてしまう。そして冬の海で寒さに凍える彼らを助けたのは、ロシアの船だった……。   gooより

プロレタリア文学の代表作、小林多喜二の小説「蟹工船」が原作です。
没後75年にあたる去年、新潮文庫『蟹工船・党生活者』が古典としては異例の売上を記録。
2008年の新語・流行語大賞で流行語トップ10に「蟹工船(ブーム)」が選ばれました。

そんなブームもあるし、ここのところの不況もあってとてもタイムリーな作品とも言えます。
そしてまたここ最近、時代劇や戦争モノ、重厚なテーマでも”ライトな作風”が
ハヤッていますがこれもまたそのうちの一本。
SABU監督って、私は知らなかったのですが、大胆な作風の方とのことで楽しみにしていました。
う〜ん・が・しかし・・

まず蟹工船って?
カムチャツカの沖で蟹を獲り、それを船内で缶詰にまで加工する船のことです.
ですから獲ってるシーンはほとんどなくて、大半はベルトコンベアーに乗った蟹を仕分けしたり、
缶詰めにしたり・・の作業風景。
船の底の方での作業のようで陽が射さず、セリフにもありましたが、炭鉱の中のようなところで
みんな黙々と作業してます。

もうひとつの舞台はみんなが寝泊まりしてる場所でのシーン。
ここが多いのですが、ドラム缶を横にしたようなものの中に毛布だけ敷いて寝てます。
すごく狭くてまさにカプセルホテル状態。
どちらにしても潜水艦のように世間から隔絶された世界で、ここから逃げようとしても
荒波にもまれて海に呑まれてしまいそうで無理のようです。

こんな苦労をしてもそれに見合うだけのお金がもらえればいいのですが、とても安い賃金で
まさに奴隷のような扱いでした。
でも蟹缶は高いですから蟹工船の持ち主である資本家達は丸もうけ。
数人一緒に乗り合わせてますが、自分たちだけ高級ホテルのビュッフェのような食事を
してました。

そんな状況にギモンを持ち、抵抗し、改善を試みようと先頭に立ったのが新庄。
そして彼らは・・


プロレタリア文学の旗手だった小林多喜二ご自身も結局特高警察につかまって拷問を受けて
亡くなってますからこの物語の主人公とかぶります。
大資本に牛耳られ、搾取されていてもそれに立ち向かう術がなく、ただ従うしかなかった時代。
そしてそれにストのような形で抵抗したり、多喜二のようにペンで訴えても上から
抑えつけられるしかなかった時代。たった100年前のこととは思えません。
でもこうして闘ってくれた人たちがいたからこそ、今の社会があるのですよね。
あ・いえ・・最近はちょっとハケン問題などで逆戻りしてる感っもありますが・・
と色々考えることができてよかったです。

・・が
これ映画としてはかなり???
最初に書いたように”ライト”を狙ったということ自体はいいことだと思います。
でもそれにしてもみんなの辛さや心情がほとんど伝わってこないのです。
う〜ん・・どうしてなのかはわかりません。
先日見た『剣岳』では役者のみなさんが200日も山にこもり、厳しい寒さや風にさらされたから
やはりリアリティが出たのでしょう。
でも今回はみなさんお昼に”中華定食食べました”っていう感じがどうしてもしてしまうのです。
タイムリーであり、題材も良かっただけになんとも惜しい感じがします。



監督:SABU
原作:小林多喜二
松田龍平
西島秀俊
高良健吾
新井浩文
柄本時生
木下隆之
木本武宏
手塚とおる
皆川猿時

閉じる コメント(32)

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orchestraofangelsさん。わかります。大爆笑の意味。
重いテーマをライトに、今風に描くって意義あることdと思いますが
それにしてもなんだか・・なんですよ。

2009/7/10(金) 午前 10:39 car*ou*he*ak

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miskatonic_mgs_b さん。まさにそうで労働組合っていう発想が
なかったからいいように牛耳られていたのですね。
でもこうした抵抗のひとつひとつが働くことの改善につながって
いったのだと思います。
そういう意味でこの原作はとても重要ですね。
ただ映画としてはなんだか・・
他の方も記事も是非ご覧になってください。

2009/7/10(金) 午前 10:41 car*ou*he*ak

原作は、学生時代に呼んだことがありますが、何を狙って、この映画つくったのでしょう。海外に暮らしていると、原作が去年流行ったという事も、良く分からないです・・・(^^;

2009/7/10(金) 午後 2:27 NZ_RR

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もう観られたんですね。
この映画は前々からすごく興味がありました。予告編を観た時、いかにも現代版パンク風にアレンジされているようだったから、それを監督がどうやって観客の我々に社会の運動エネルギーへと導こうとしているのか、たいへん期待していますよ。そのへん、実験的な映画なんでしょうかね。
早く観たいと思っているけど、なかなか行けなくて残念。

2009/7/10(金) 午後 5:31 [ オランピア ]

話題作ですねっ!
でも、せっかくなので、じっくり描いてほしかったですねー。
なぜライトを狙ったのでしょうか。。。それは少し残念★
こちらにも、ところ狭しと路上テントで寝泊まりして働いてる人たちを見ると、気になります。

2009/7/10(金) 午後 6:43 [ - ]

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よくなかった映画でも、関係する箇所や背景などの解説などから、上手く記事にされますね
ポチです
ワタクシの場合、よくなかった映画は今は記事にしていませんので、感心しました

2009/7/11(土) 午前 7:31 [ 8 1/2 ]

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SUBU監督、パワーのある面白い作品を作る監督だと思っていました。今回はそんな疾走感もなく、パンチに欠けているように思いました。面白かったのですけどね。
原作者の小林さん、特高の拷問で獄死というのが衝撃的です。『母べえ』の父べえを思い出してしまいました。

2009/7/11(土) 午前 8:26 出木杉のびた

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nzさん。原作読まれているのですね。
多分新しい解釈を目指したと思うのですが、それはいいのですが・・

2009/7/11(土) 午前 10:26 car*ou*he*ak

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臆病なDREAMERさん。確かにこれ実験的なのかもしれませんね。
私の記事に関係なく見て、楽しまれてください。
公開館数がけっこう少ないですよね。

2009/7/11(土) 午前 10:28 car*ou*he*ak

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カミフロさん。そちらもテント生活者が多いのですね。
題材がいいので、ライトでももっと違う風に描いて
ほしかったです。

2009/7/11(土) 午前 10:29 car*ou*he*ak

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81/2さん。ありがとうございます。
なるべく辛口記事は書きたくないのですが・・
そうですね。良くなかったら記事にしない方がいいかもしれません。

2009/7/11(土) 午前 10:30 car*ou*he*ak

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のびたさんも同じような感想だったので安心しました。
そうなんですよね。こういう試みが悪いのではなくて、
パンチが足りませんでした。惜しいです。
私も小林多喜二 の人生を改めて知って驚きました。
あ・ほんと!!『母べえ』が思い出されますね。

2009/7/11(土) 午前 10:33 car*ou*he*ak

この原作はもちろん、学校の文学史で習うくらいの有名作品ですが
暗くて面白くないだろうと思って避けていました。
が、数年前になぜか突然気になって読んだら、とてもエネルギッシュで
今読んでも全然古くなく新鮮なのに驚きました。

でも・・・これは予告編観ただけで、観る気がもうしなくて〜。

2009/7/13(月) 午前 2:27 shiromi

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SHIROMIさん。原作はやはりいいのでしょうね。
きっと現代にも通じる説得力があるのでしょう。
でも・・この作品は、まったく違うものと割り切って
見なければいけなかったみたいです。

2009/7/13(月) 午前 10:09 car*ou*he*ak

アレンジして作られた感は伝わりましたよね〜。。。
ちょっと軽くなっていたように感じてしまいました。
木村さん宅の写真には泣けましたが。トラバお返しさせて下さいね^^

2009/7/13(月) 午後 6:46 くるみ

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くるみさん。そうですね。かなり軽かったですね。
見やすく軽くするのは賛成なのですが、もう少し迫力が
欲しかったです。

2009/7/13(月) 午後 7:43 car*ou*he*ak

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蟹工船、観てきました。
木村さん家の夢は、こころに響く切り口でとても良いと思いました。
船上での使と労がはっきり二分されてたから、怒りのエネルギーのほこ先が最終的にははっきりみえたけど、船外だと、ましてや現代にひるがえると、ほこ先の方向が難しいのだろうと感じました。

2009/7/19(日) 午後 9:01 [ オランピア ]

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臆病なDREAMERさん。そうですね、木村さん家の夢など
この映画ならでは・・のシーンも多く良かったです。
確かにそうですね。この映画でははっきりと雇い主と船員という
対比なのでわかりやすいですが、実社会では一体誰が悪いのやら・・

2009/7/20(月) 午後 9:21 car*ou*he*ak

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確かにリアリティには欠ける映像づくりでした。原作は読んでいないのですが、
おそらく原作にあるメッセージ性は伝わってきましたが、映像そのものは、
彼らの居住空間なども含めて、かなりアレンジされていたのでしょうね。

2009/7/21(火) 午後 10:16 ffa**77

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ふぁろうさん。そうですね。多分ワザとだと思うのですが、
かなりアレンジされてました。
でも世の中に対する不平や不満は充分伝わってきましたね。

2009/7/22(水) 午後 10:58 car*ou*he*ak

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