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             エドガー・ドカ  1834年- 1917年           
パリの新興ブルジョワである銀行家の家に生まれます。
裕福なだけでなく、とても文化的な家で国立美術学校を出た後、イタリア留学していて
いますから相当恵まれていたと言えますね。
印象派の一員ということになってますがそれよりはアングルなど古典派の影響が強く
クラシカルな作品が多いです。
でもなんといっても彼の特色はバレリーナたちを描いたこと。
こんなにひとつの職業の人を一生かけて描いた画家は他にはいません。
 
イメージ 1
 
ドガのことの前に、まず当時パリにおいてバレエがどういう風な地位にあったのでしょう
バレエの興りはまず15世紀イタリアのルネッサンスにさかのぼりますが
一種の社交ダンスのようなものでした。
その後1533年、イタリアのメディチ家のフランス王室に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスにより
バレッティBalletti)がフランスにもたらされました。
当時はイタリアの方が文化が進んでましたから彼女によって
テーブルマナーなども伝えられました。
 
その後ルイ14世の時代には宮廷で踊られていたのですが
ルイ14世が引退すると、バレエは宮廷から劇場に移り、職業ダンサーのダンスに変化したのです。
18世紀後半から現在踊られているロマンティック・バレエの形式になっていきます。
ところが驚いたことにドガの頃は地位の低い家の娘がお金を稼ぐためにやっていたもので
パトロンがつくこともあったそうです。
ドガの絵でたまに背後に黒い服を着た人が立ってることがありますが、それは
そういう男性だそうです。
オペラ座にはダンス。フォワイエという部屋があり、今では控室ですが
当時はパトロンだちの部屋だったそうでものすごく豪華です。
 
 
 
イメージ 2
 
ところでドガの人生の戻りますが・・
1870年の普仏戦争のあと目の病気にかかり視力ががくんと落ちていきました。
また父と弟が破産の上他界するなど辛い出来事が重なります。
 
パステル画
視力が落ちてしまったことを補うため使うようになったのがパステルです。
絵具より色が豊富で混ぜ合わせる必要もなく、塗ってから手でこすることによって
グラデーションも生まれますからこれは彼にとってとても便利だったことでしょう。
またこのパステルのおかげで私たちは彼の絵の新たな魅力も発見することができるのです。
 
カメラ
また当時出始めてきたのがカメラ。
視力が弱って一度でデッサンすることができなくなってきたため
バレリーナひとりひとりをカメラに収めて、それからそれを一枚の絵にしたりしました。
当時はガラス版の薬品を塗って撮影したそうです。
 
 
画家にとって目が見えなくなっていくというのはどんなに辛いことでしょう。
でもそれを克服しつつ、パリの町でひたむきに生き
踊るバレリーナたちをただ美しいから描いたのではなく、
そういう踊り子さんたちの人生そのものを描きたかったのでしょう。
 
今まで知らなかった彼の人生の一部と
踊り子の絵に秘められた想いも知ることができました。
(NHKの番組と文、写真はWikipediaより)
 
 

閉じる コメント(8)

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バレエでルイ14世のころと云うと「王は踊る」を思い出しますね。
18世紀ごろにこう云う格好で女性が踊ると云うのは今に比べるとはるかにセクシュアルであったでしょうね。
映画で云うと「オペラ座の怪人」のヒロイン、クリスティーヌなどはこの記事で描かれている女性の境遇ですね。
パステルを使ったのは視力の問題だったのですね。
ドガと云うとやはりこの「踊り子」ですが、一枚の絵からもいろいろな文化が解って面白いですね。

2010/6/9(水) 午前 4:37 [ miskatonic_mgs_b ]

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miskatonic_mgs_bさん。あ〜〜そういえば私、ブノワ・マジメルの
『王は踊る』未見でした。
観るとこの頃のことがよくわかるでしょうね。
あ!『オペラ座の怪人』もそういえばこういうことが下地になっていたのですね。
はい。パステル画が多かったのはそういうことっだったのです。
このシリーズ全部見ましたがどれもこれも勉強になりました。

2010/6/9(水) 午前 10:11 car*ou*he*ak

ドガの絵は、先日みたボストン美術館展でも
いくつかありました。
そうなんですよね〜当時のバレエを巡る状況。
色々語りたい気分です(^^)

2010/6/9(水) 午後 9:21 naokana

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NAOちゃんはバレエにすごく詳しいですからもっともっと
色々ご存じなのでしょうね。
あ〜ボストン美術館でもドガ、見られたのですね。

2010/6/10(木) 午前 9:30 car*ou*he*ak

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ドガ、踊り子達の絵のみならず彫刻までも残していますよね。
当時はバレリーナの練習場所に、バレエ関係者でない男性が立ち入れなかったので
複数の写真をたよりに想像しながら1枚の絵にしあげたとも聞きました。
ルノワールも確か目に障害がありましたし、職業柄ハンディキャップになると
思われても、ベートーヴェンもそうですが、障害を障害としない卓越した
人達がいるってことですよね。。。

2010/6/10(木) 午後 0:27 な〜が

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な〜がさん。あ・彫刻のこと書き忘れましたが、この番組でも
ずっと出てきました。服を着ていて、素朴な顔をしています。
うわ!!そうなのですか。練習所に入れなかったから・・
それもすごいですね。
ルノワールもそうだったのですか!
ベートーヴェンも聴力が衰えてから傑作を生み出しています。
ほんと障害を乗り越える芸術家さんたち。
素晴らしいです!
素敵なコメ、ありがとうございました。

2010/6/10(木) 午後 10:29 car*ou*he*ak

最近、ドガの絵を見て、光の優しさを扱うのが上手だなと改めて思いました…。透視画法と空間表現を始めて取り入れたのは、わずか400年前だったんですよね。絵の技法的発達にも関心が出てきたところです。

2012/9/26(水) 午前 8:07 NZ_RR

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わかります。とても光が印象的。
近づいてみると、未完成な感じがあるんですけど、全体を見るとその美しさに圧倒されます。
動きが感じられるのもいいですね。
エトワールはやっぱり素敵ですね。

2012/9/30(日) 午後 6:55 [ dalichoko ]

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