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*ミックマック*

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     ***STORY***                     2009年  フランス          レンタルビデオ店で働くバジルは、ある日店の外の発砲事件に巻き込まれ、頭にピストルの弾を受けてしまう。一命は取り留めたものの、頭には弾が残ったまま。仕事も家も失ったバジルは、外で寝泊りをしながらパントマイムで生計を立てていくしかなかった。そんなバジルを見かけたガラクタ修理屋プラカールは、彼を仲間の所へ連れて行く。そこには、とても個性豊かな人々が暮らしていて、その笑顔には、とても温かな空気が満ちていた。新たな人生を歩み始めたバジルは、ある日ガラクタ集めの途中、兵器会社の横を通りかかる。そこは何と、バジルの頭に残ったピストルの弾を作っている会社だった。
アメリ』のジャン・ピエール・ジュネ監督の作品で映像や音楽が似たような感じなのですが、
この作品は、よりユーモラス。
でもよく考えると復讐劇であり、かなり真剣な社会派映画でもありました。
そのバランス感覚が絶妙で、これものすご〜〜くいい作品です。
 
 
主人公バジルはある夜、ビデオを見ていたとき発砲事件に巻き込まれてピストルの弾が
頭に残ったままになってしまいます。ビデオ店での仕事もアパートも失ってしまって浮浪者生活を
してるときに出会ったのが修理屋のプラカール。
彼が連れていってくれたのはパリの市街地のはずれにあるゴミの山の中にある家でした。
ゴミで出来てるとはいえ、中に入るとなかなかいい感じ。そしてそこには発明家のピエールに
人間大砲になるフラカス。計算が得意なカリキュレットや原語オタクまでいたのでした。
彼らの食事時間はほんと温かで、これhもう立派な家族。いえそれ以上かもしれません。
 
そこで暮らすようになったある日バジルは道を歩いていて彼の頭に撃ち込められたピストルを製造してる
兵器会社を発見します。
そしてまたそのお向かいには彼の父の命を奪った地雷の会社が・・
 
それから彼らの復讐劇が始まるのですが、これがもうユーモア満載。
私たまにブラックユーモアが頭をスルーしてしまうことがあるのですが、これはちゃんとわかりました(笑)
特に立派なアパートメントの屋上の煙突から兵器会社の社長さんの家の様子を探るところとか
駅で荷物をある方法で盗むところとかもう最高。
ジュネ監督特有の”いたずら”的発想が素晴らしいのです。
大企業対ゴミ山暮らしの人
これはいわば社会という側面から見ると片やたくさんの利益を上げてる立派な会社であり、
片やゴミの家の人たちは世の中の落ちこぼれ集団です。
でもその実はそれはまったく逆。
戦争をエサにして大きくなっていってる腹黒い会社対、落ちこぼれっぽいけれど
それぞれに個性と特技そして温かいハートがある人たち。
これはもう比較になりませんね。
 
そしてきわめつけはラスト!
その方法は現代ならではで、こうすればニュースより早く瞬く間に世界中の人に
悪行を知らせることができるのですね、なるほど〜
 
またこの映画のテーマのひとつは西欧諸国が戦争の裏を操っていていることへの痛烈な
批判でもあります。
自分たちの国を戦場にすることも手を汚すこともなく武器を輸出し、お金をもうけて暮らしているのです。
そして犠牲になるのはいつも力の弱い国や中東諸国なのですよね。
 
ユーモアというオブラートに包まれた痛烈な社会批判的映画。
でもその映像はまるでおとぎ話のようで、ほんと素晴らしい映画でした。
 
あ・そうそう。ところで特筆すべきはこの映像は日本の永田鉄男さんによるもの。
フランス在住の映画撮影監督さんで、『美しい人生』もキャンドルをたくさん使った『大停電の夜に』も
好きな作品です。
2007年公開の『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』で第33回セザール賞撮影賞を受賞。
 
**ジャン=ピエール・ジュネ監督(1953年ー)**
1991年長編映画『デリカテッセン』。核戦争15後の荒廃したパリで一軒だけ残った肉屋さんを
舞台とした作品。最初ちょっとホラーっぽくて怖かったのですが結局はブラックユーモアでした。
第17回(1991年度)セザール賞で、脚本賞と新人監督作品賞を受賞。
1995年には『ロスト・チルドレン』を発表。
1997年、『エイリアン4』の監督に起用され、ハリウッドデビュー。
その後フランスへ戻り、2001年に『アメリ』を発表!!。これは多分ほとんどの人が見てると思うのですが
オドレイ・トトゥ主演で世界的なヒットとなりました。
第27回(2001年度)セザール賞で、作品賞と監督賞を受賞し、この作品は全部で4部門受賞。
2004年に再びオドレイ・トトゥ主演で『ロング・エンゲージメント』を制作。
第30回(2004年度)セザール賞で、5部門受賞し、アカデミー賞では、撮影賞と美術賞にノミネートされました。
 
 
原題:Micmacs A Tire-larigot
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
製作:ジャン=ピエール・ジュネ、フレデリック・ブリオン、ジル・ルグラン
脚本:ジャン=ピエール・ジュネギョーム・ローラン
撮影:永田鉄男
美術:アリーヌ・ボネト

 

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閉じる コメント(37)

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シーラカンスさん。こんなにすっごいユーモアで包まれてる
爆弾。今まであまりありませんよね。これはすごいと思います。
ジュネ監督、いいですよね〜音楽もグッド。

2010/10/4(月) 午後 10:56 car*ou*he*ak 返信する

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ユーモラスで暖かい感じの映像ですね。ただのコメディだと思ってたのでパス!と思ってたのですが、面白そうなのでスルーできませんね。ブラックユーモアをスルーできるカルさんって幸せ者ですね(笑)

2010/10/9(土) 午後 0:39 dance 返信する

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danceさん。まさにそう。ジュネ監督の作品の映像って温かみが
ありますよね。コメディだけではなくかなり社会派でもありました。

2010/10/9(土) 午後 6:24 car*ou*he*ak 返信する

アバター

この作品、かなり評判いいようですね。あまり乗れなかったのは僕くらいかな(汗)。
『アメリ』はかなり好きで、その年のベスト1にしたような気がします。

2010/11/4(木) 午後 10:55 出木杉のびた 返信する

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のびたさん。これけっこう好評ですね。
でも映画は人それぞれの感じ方ですし、合わないということも
ありますよね。

2010/11/4(木) 午後 11:41 car*ou*he*ak 返信する

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おとぎ話のような雰囲気でコメディタッチですが、痛烈な社会批判になっていて、ユニークな作品でしたね。
落ちこぼれ集団が特技を生かし廃品を利用して死の商人をやっつける過程が痛快でした。
TBさせてくださいね。

2010/11/27(土) 午後 9:08 Swan 返信する

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運よく近くの映画館で上映してくれたので少し遅くなりましたが鑑賞できました。なかなかいたずらがとってもユニークでセンスがあってそれで社会派で楽しかった作品でした。
ブラックユーモアがスルーしちゃう時がって・・・(笑)カルさんが面白い♪TBお願いします。

2010/11/29(月) 午後 5:09 ひかり 返信する

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これはホント面白かった〜(笑)
思わず笑っちゃうシーンもあったし、この作品は発想が良いですね!
TBさせてください!

2010/12/3(金) 午前 7:30 かず 返信する

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Swanさん。表面的にはコメディ&ファンタジー
それなのに社会批判がしっかりされていてこれは素晴らしい作品
でした。
そうそう。社会の落ちこぼれが活躍するっていうのもいいですよね。

2010/12/3(金) 午前 9:24 car*ou*he*ak 返信する

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ひかりさん。こういういたずらってほほえましいですよね。
アメリに通じるものがありました。
はは・・そうなんです。ブラックユーモアってわからないことも
けっこうあるんです〜

2010/12/3(金) 午前 9:26 car*ou*he*ak 返信する

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かずさん。くすって笑えるシーンがたくさん。
そうですね。発想が豊かですごく楽しめました。

2010/12/3(金) 午前 9:27 car*ou*he*ak 返信する

キャストのキャラもイタズラな作戦も楽しかったです〜
そうそう反戦のテーマも入っててシリアスな部分もあったですね

TBします〜(●´∀`)ノ

2011/5/13(金) 午前 9:24 翔syow 返信する

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Syowさん。独特のキャラといたずら。
あはは・・っていう感じですがしっかりと反戦の意味が
込められていました。

2011/5/22(日) 午前 11:15 car*ou*he*ak 返信する

>ユーモアというオブラート
本当ですね〜!!監督独自のセンス、ユーモアが楽しめた作品でした!
『デリカテッセン』も観てみたいです!!!
TB,お返しさせてくださいね☆

2011/5/22(日) 午後 0:08 A☆co 返信する

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A☆COさん。ユーモアに包まれているけれど、訴えたいことは
反戦。こういう作品って見やすくていいですよね。
デリカテッセンもお薦めです〜

2011/5/22(日) 午後 0:52 car*ou*he*ak 返信する

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アメブロからトラバしますね。

2011/5/27(金) 午後 8:50 mossan 返信する

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そうそう、バランス感覚がいいですよね。
ジュネ監督のセンスはもう、観ていて楽しいですよね。
TB、させてください〜。^^

2011/7/27(水) 午後 11:03 サムソン 返信する

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もっさんさん。はい
サムソンさん。むずかしい背景なのにコミカルに描いてる
そのバランス感覚がたまりませんね。

2011/7/27(水) 午後 11:38 car*ou*he*ak 返信する

DVD鑑賞、それもまとめての記事奈のですが、さすがのcartoucheさんの記事なので、TBさせてくださいね。

2011/8/4(木) 午前 11:04 アンダンテ 返信する

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アンダンテさん。これはユーモアで包まれているけれど
芯のあるとてもいい作品でした。
これから伺います〜

2011/8/4(木) 午後 2:10 car*ou*he*ak 返信する

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