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     ***STORY***                 2009年 イギリス・ドイツ・ロシア       トルストイ主義者の青年・ワレンチンはトルストイの秘書に採用され、トルストイと同居する事となる。トルストイの妻・ソフィヤと対立するトルストイの一番弟子・チェルトコフから、ソフィヤの動向を報告するよう命じられていたワレンチンだが、ソフィヤにも気に入られ、トルストイ夫妻が深く愛し合っている事を知る。しかし、ソフィヤとチェルトコフの板挟みになり苦悩するトルストイは、娘・サーシャを連れて家出するのだった…。                                                          gooより
「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」で知られるロシアの文豪・トルストイの晩年を描いた
ジェイ・パリーニの『終着駅 トルストイの死の謎』を映画化。
 
世界三大悪妻と言われているのがソクラテスの妻クサンティッペ、モーツァルトの妻コンスタンツェ、
そしてこのトルストイの妻ソフィア、又はナポレオンの妻ジョセフィーヌです。
コンスタンツェとジョセフィーヌについて書かれた本を読んだことがありますが、
どちらも個性的でズバズバとモノを言うタイプなだけ。
決して悪妻ではありませんでしたし、それどころかふたりがなかったらモーツアルトも
ナポレオンもこれほど知られる存在になっていなかったかもしれません。
 
トルストイとソフィアのことについては知らなかったのですが、この作品を見て
これまたソフィアは悪妻ではないことに気づきました。
正直で現代的なだけ。ただちょっと言い過ぎだし、キツイかな(笑)?
 
映画の舞台はトゥーラ郊外の豊かな自然に恵まれたヤースナヤ・ポリャーナというところです。
緑豊かな広大な敷地に建つ、すごく素敵な邸宅。
元々、トルストイは伯爵家の四男で、この土地は相続したものだったのですね。
 
早くから世界的名声を得たトルストイでしたが『アンナ・カレーニナ』を書き終える頃から
人生の無意味さに苦しみ、宗教や民衆の素朴な生き方にひかれ、自己完成を目指す
原始キリスト教的な独自の教義を作り上げました。
つまりある種の教祖さま的であって世界中から信奉者たちが来て、共に生活していたのです。
ああもうこういう状態からして大変そう。
 
そこに新しく来たのが青年ワレンチンで彼の視線によって語られていきます。
彼は元々チェルトコフからの依頼で来たのですからトルストイ主義の人なのに
ソフィアとの私生活をのぞくうちに、奥さんの苦悩も理解していきます。
 
争点は主に著作権のことで、主義的には放棄して国民のためになるようにしたいと思い、
その方向でみんなから圧されます。
でも・・奥さんとしたら、子供が13人もいるのですから、彼らのことを考えればそれは必要です。
自分の先の人生もそう長くはありませんでしたから決して自分の欲ではないと思います。
加えてやはりトルストイがそこまで書けたのも奥さんのおかげだという自負もあるでしょう。
子供たちを育てながら、個性もアクも強い人と48年間も暮らしてくるのはさぞかし
辛いものでもあったはずです。
 
どうしても奥さん側の目線で見てしまいましたが、なんといってもトルストイ自身が一番大変。
自分の主義と家族との狭間で常に揺れ動いていたのでしょう。
加えて新聞記者たちが周りでずっと彼らの動向を追ってますから、有名になるということは
どんなに大変なことか!。
 
そんなこんなと彼の最後について描かれていて、トルストイのことをあまり知らなくても
感情移入できる、素敵な作品でした。
 
ちょっとテンション高いけれど、美しく、愛らしい妻役はヘレン・ミレン。
1945年生まれ。お父様はロシア貴族の出なので、透明な美しさですね。
2001年の『ゴスフォード・パーク』や2006年の『クィーン』など最近作ばかり見てましたが
先日1989年の『コックと泥棒、その妻と愛人』を見たら当時まあなんてセクシーできれいなの・・
もちろんこの作品でも美しい〜
 
トルストイ役のクリストファー・プラマーはなんとあの『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年)
の退役海軍大佐トラップさん。まあ退役とはいえお若く、素敵な大佐でしたが、
この作品でもものすごくジェントルマンです。
 
 
 
監督・脚本:マイケル・ホフマン
 
 
 

閉じる コメント(41)

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Choroさん。決してソフィアが強欲なのではなく、子供のためですよね。それに彼を支え続けたプライドもあると思います。
有名な人とその家族って大変ですよね。

2010/9/23(木) 午前 0:08 car*ou*he*ak

私もソフィアに肩入れしてしまいました(笑)
悪妻と言われてたけど私には普通に見えてこれに似た話は古今東西たくさんあるでしょうしね。
ヘレン・ミレンの演技はあれくらいアクの強さがあった方が自然に観れました。
TBさせて下さいね♪

2010/9/23(木) 午後 8:30 marr

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懐かしい、、あのクリストファー プラマー・・・しぶいですね〜。
著作権を争う 妻と トルストイ主義の取り巻きのトップ・・・
トルストイのもたらす富なしに、主義を貫くことが出来ないところが 弱さですよね。自立してないなあという違和感があります。 ☆ポチ

2010/9/23(木) 午後 10:22 星 降る子

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これは私も観に行こうと思っています。
トルストイは数冊しか読んでなくて、実際どんな人だったのかよく知らないので興味津々です。
観て記事にしたらTB頂きにあがります〜。

2010/9/23(木) 午後 11:37 M

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marrさん。marrさんもソフィアの気持ちに近かったのですね。
そもそも”悪妻”の定義ってわかりませんが、
多分本当に悪い奥さんということではないですよね。
ただ、ちょっと自立心が強かったっていうだけ。
そうですね。ヘレンミレンの演技でちょうど良かったかもしれません

2010/9/23(木) 午後 11:39 car*ou*he*ak

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星降る子さん、クリストファー プラマーなので実際より
温和で素敵かもしれません。
そうですね。主義を貫くにもお金がかかるということですし
お金に縛られないぞとトルストイが言ってもやはり家族の生活も
大事です。

2010/9/23(木) 午後 11:41 car*ou*he*ak

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Mさん。トルストイの本は読んでいても彼の人生についてまでは
なかなか知らないですものね。
難しすぎず、重すぎず、見やすくて映画としてとてもいいと
思いました。

2010/9/23(木) 午後 11:43 car*ou*he*ak

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クロイツェル・ソナタという映画を見ました。
もちろん原作も読みました。
「嫉妬」がテーマです。
トルストイはドストエフスキーとともに、若かりし頃に必死で読んだ作家です。
ぜひ拝見したいですね。

2010/9/27(月) 午後 0:55 [ dalichoko ]

生きているうちに世界的巨匠になってしまうと、
その挙動が、世界中の関心の的になってしまうので、大変だったことでしょうね。
自分の生活と、主義の間で、苦しんで、80歳を超えてからの家出だなんて・・・なんだかかわいそうでした。
でも、妻のソフィアの気持ちも、よく分かりました。
トルストイの事なんて、全く知らなかったので、この映画を見て、よかったです。

2010/9/28(火) 午前 11:12 kuu

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chokoboさん。クロイツェル・ソナタは読んだことがありますが
映画になってるとは知りませんでした。
見たいです。
すごい。ロシア文学かなり読まれているのですね。

2010/9/28(火) 午後 3:06 car*ou*he*ak

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kuuさん。まさにそうですよね。彼の場合は早くから名声を得て
もう神様のような存在だったから彼自身、そしてご家族も
辛かったことでしょう。
体調悪いのに家出するなんてよっぽどのことだったのでしょう。
全部断ち切りたかったのでしょうね。
同じく私もトルストイの私生活は知らなかったので
見て良かったです。

2010/9/28(火) 午後 3:08 car*ou*he*ak

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トルストイについては良く知らずに観たので、ドラマとして興味深かったです。これからトルストイを読んでいこうかなと思います。俳優がみんな上手かったので、作品のレベルが上がっていると思いました。
TBお願いします。

2010/9/30(木) 午後 8:43 オネム

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オネムさん。彼について知らなくても充分見られますよね。
むずかしすぎないところがこの映画の良さです。
そうそう。俳優さんみんなすごい人ばかり。
娘さん役のひとがマカヴォイ夫人だなんて知りませんでした。

2010/9/30(木) 午後 9:56 car*ou*he*ak

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観てきました。トルストイは高校時代に読み『復活』が一番好きでしたが、
トルストイの私生活など思いもしなかったのでした。
必ずしも事実とは言えないでしょうが、大作家の妻たるもの哀しみがあったのでしょうね?

2010/10/19(火) 午後 7:35 mic*ilu*2*5

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みちるさん。あまりに文豪すぎて彼の私生活なんて想像すら
しませんよね。
でもこんなことがあったのですね。
奥さんにもたくさん辛いことがあったのでしょう。
見やすく、感動的な作品でした。

2010/10/20(水) 午前 8:38 car*ou*he*ak

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この映画も観たかったです。ヘレン・ミレン、いいですね。戦争と平和など映画や舞台、本で親しみました。
最近、NHKが余貴美子田中泯で朗読劇をやりましたがご覧になられましたか。二人の俳優が素晴らしかったです。
井上ひさしの舞台にも晩年のトルストイが出てきました。
天才の夫をもっとその思想が正しくても大変でしょうね。

2010/12/12(日) 午後 7:04 hitomi

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hitomiさん。これはhitomiさんに見てほしい作品。
DVDにすぐなると思いますのでご覧になってください。
いえその朗読劇は見てないです。
そうそう!!天才のダンナさんを持ったら大変でしょうね。
思想と生活は別ですものね。

2010/12/29(水) 午後 7:53 car*ou*he*ak

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こちらでは今頃公開されているので今になってすみません。
とても良い作品だと思いました。
トルストイの作品も思想も全然知りませんでしたが、興味深く観ることができました。
若いワレンチンの視点なのも、客観性があって面白い描き方でした。
世間がどう思おうと、やはり二人は愛し合っていたのですね。
役者さんたちもみんな素晴らしかったと思います。

2011/1/6(木) 午後 11:31 出木杉のびた

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のびたさん。いえいえそんな・・
遅くても劇場で見られるなら幸せですよね。
私もトルストイは数作しか読んでいませんが、そういうことより
彼の生きざまが描かれているのでわかりやすかったです。
そうですね。結局ふたりはとても愛し合っていたと思います。

2011/1/7(金) 午前 11:47 car*ou*he*ak

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歴史劇のわりに、けっこうエンタメ性もあって、楽しみながらお勉強できちゃった、という感じです。
トルストイ主義とか、事前に知ってればもっと楽しめたかな〜、とも思いましたが。^^;
TB、させてくださいませ。

2011/5/21(土) 午前 0:32 サムソン

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