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*ヤコブへの手紙*

 
1970年代のフィンランドの片田舎で、レイラ(カリーナ・ハザード)は模範囚として恩赦を受け、12年間暮らした刑務所から釈放される。身寄りのない彼女は、不本意ながら、ある牧師の家に住み込みで働くことに。盲目の牧師ヤコブ(ヘイッキ・ノウシアイネン)はレイラに、毎日届く手紙を読み、返事を書くことを頼む。自転車に乗った郵便配達人(ユッカ・ケイノネン)が届ける手紙には、些細なことから誰にも打ち明けられないことまで、様々な悩みが書かれていた。          gooより
1970年代のフィンランドを舞台に、孤独な元囚人と、人々を癒す牧師との心の交流を描くヒューマンドラマ。
監督さんは、知らなかったのですが、フィンランドとスウェーデンを拠点に活動し、
国際映画祭での受賞歴も多いクラウス・ハロ。
第82回アカデミー賞外国語映画部門ノミネート。
 
仕分けするなら迷うことなく、ディープなマイナーなのですが、ストーリーはシンプルだし
上映時間がなんと76分なので、少し気楽に見られます。
そして・・、すご〜〜くいい映画でした。
 
全編に渡り、映像は中世の映画のように暗く、重々しいです。
刑務所で終身刑だったのに恩赦が降りて、出所して向かった先はある牧師さんの家。
この家は古くて、雨漏りするような家なのですが、立派でフィンランドの自然を背景に遠くから撮ると
すごく美しいです。
そんな家で彼女を待っていた牧師さんは盲目でした。
なのにまずはおかけなさいと言って、台所に行き、カップにお湯を注いできて、渡します。
え?お湯だけ?って思っていたらそれから缶を渡していてどうも粉末の紅茶??のようでした。
そしておもむろにふきんのかかった大きなドイツ風のパンを薄く切ってレイラに渡し、自分も何かつけて
食べます。食事ってもしかしたら毎日三度これだけなのかもしれません。
そのくらいつつましい生活なのです。
 
何故牧師さんがレイラを雇ったかというとそれは手紙の返事を書くためでした。
毎日たくさんの手紙が届くのですが、内容は勉強が出来ないとか、あまり深刻でないものから
DVい関するものまでさまざま・・
それに牧師さんは聖書を引用しながら、心をこめて返事を話すのでした。
 
でもレイラはそんなことに興味がないので嫌々で・・
前半このふたりのぎこちなさ、不協和感に加え、ハチのぶんぶんいう音があえて入れられていて
見てる人を心地悪くさせます。
この辺りまではマイナー映画好きの私でさえ、さすがにう〜〜む・・という感じ。
 
ところが後半になると・・
しかも割合べタな展開なのに・・
それなのになんども言えない感動が押し寄せてきます。
これってどういうことなのかしら・・
 
悩める人を救うため返事を書いていた牧師さんは実は手紙が来ること、頼りにされることが
生きがいだったのですね。
この村に住んでる人はわずかで、教会にも人が来なくて、もう牧師さんとして必要とされることは
少なかったから手紙だけが頼りだったのでしょう。
そしてまた身よりもなく、行くあてもないレイラが見つけた希望とは・・
 
 
とにかく全体に作りがていねいで、珠玉の〜っていうような言葉が浮かびます。
 
ただ・・郵便配達の人に関してどうにも腑に落ちない点もあるのですが、まあそれは
見てる人が勝手に想像しなさいよっていうことでしょうか??
もしかしたら題名もそうですが、宗教に馴染んでないとわからないのかもしれません。
 
監督 クラウス・ハロ 
脚本 クラウス・ハロ
ヤーナ・マッコネン 
原案 ヤーナ・マッコネン 
撮影 トゥオモ・フトゥリ 
美術 カイサ・マキネン
カーリナ・ハザード (Leila)
ヘイッキ・ノウシアイネン (Father Jacob)
ユッカ・ケイノネン (Posteljooni)
エスコ・ロイネ (Vankilan Johtaja)

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ミスカさん。そういえば北欧映画ってかなり出てきてますね。
キリスト教に詳しい方と行った方がいいかもしれません。

2011/2/7(月) 午後 8:22 car*ou*he*ak

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ひかりさん。上映時間が短いのにまとまっていて感動作でした。
ただ・・かないマイナー。
私わからなかったのですが、宗教の知識があると違うでしょうね

2011/2/7(月) 午後 8:22 car*ou*he*ak

こんなに短く小さな作品なのに、そうそう後半の押し寄せる感動はすごかったです。なんだかんだで、今年一番になりそうな予感。
そうそう、人のためにと思ってやっていたことが、実は自分のためでもあるのですよね。そういう優しさが起こす奇跡が素晴らしかったですね!あと、私も、「お湯だけ?」と「もしかして、3食これかも」って思いました!!あの生活もなんだかヤコブ牧師の人柄を象徴してていいですよね。TBさせてくださいね!

2011/2/8(火) 午前 9:49 + kuroneko +

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くろねこさん。前半はかなり地味目なマイナー。
ところが後半理由がわからないけれど、感動・・
人のためと思っていた返事を書くことは実は自分のためでした。
もしかしてあのパンと紅茶だけ?でもとても大切そうで
なによりのご馳走なのでしょうね。
そぎおとされたシンプルな生活もすごいです。

2011/2/8(火) 午後 4:40 car*ou*he*ak

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TBありがとうございました。わたしもTBさせてくださいね。とてもいい映画でした!!

2011/2/20(日) 午後 2:00 道

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道さん。これは地味ですし、短いですが
とてもいい作品でしたね。

2011/2/20(日) 午後 2:31 car*ou*he*ak

やっと書いたのでオジャマします。
シンプルだけど奥が深い映画でした。
↑で指摘している方がいますが、舞台と人を限定して自然を背景にした舞台劇のようでした。その分テーマは鮮明になってるようですが。
郵便屋は確かに謎だらけでしたね。たぶんDVDで確認することになるのでは。。。
トラバさせてもらいますね。

2011/2/25(金) 午後 9:37 [ - ]

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YAZさん。ほんとシンプルだけどまだまだわからない奥行きが
ありそう。そうですね。舞台劇のようでした。
郵便屋さんは謎だらけ。でも見る人それぞれの解釈に
任されてるところがいいですよね。

2011/2/25(金) 午後 9:42 car*ou*he*ak

観てから記事書くのに、なぜか時間がかかりました^^;
あの、警察博物館へ行ったのはこの映画を観る前でした(笑)
シンプルで時間も短い…ワンシチュエーションと言っていいような映画。
郵便配達人…レイラとのシーンがサスペンスフルで、なんだか怖かったのです。
このままホラーに行っちゃうような気がしましたが、そうでもなかったですね^^;
ただ、ピタッと、手紙が来なくなるのも不思議と言えば不思議で…
色んな謎が残りましたが、、レイラに希望を与えて天に還るヤコブって…
神様ですよね…レイラにとっては。…深読みは出来ないけど、
後半に凝縮されてますよね、この映画の良さって。
TBさせて下さいませ〜<(_ _)>

2011/3/8(火) 午後 8:59 ふぇい

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フェイさん。私もこれは未だ未消化です。
あ・あの日なのですね。
ほんとワン・シチュエーションといってもいいですね。
そうですね。手紙によって牧師さんは救われていたし
またそれでレイラにも希望を与えました。
そうですね。神様だったのかもしれません。

2011/3/8(火) 午後 11:15 car*ou*he*ak

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郵便配達人については、いろいろと考えてしまいますね。
これは観客に委ねられてしまうのか、それとも映画内にちゃんと答えが用意されているのか、また観直したい作品です。
人を救っていたのではなく、自分が救われていたと悟る場面や、レイラの告白など、静かに胸に迫るものがありました。
これ、かなり良いかも知れません。

2011/3/10(木) 午後 10:35 出木杉のびた

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のびたさん。そうですね。私も彼についてはよくわかりませんでした彼が人を救っていたのではなく救われていたことは明らかですね。
人って誰かの役に立ってるということが生きがいなのでしょう。

2011/3/10(木) 午後 11:13 car*ou*he*ak

郵便配達人さんについては私も想像が及ばなかったんですが、くろねこちゃんの意見に賛成でした♪
深い映画でしたね〜。最初は牧師を偽善者を見るかのように嫌がっていたレイラの変化もこんなにコンパクトなのに丁寧で。
無駄のない凄い素晴らしい作品。今年一番の大泣きになりました。
TBさせてくださいね。

2011/3/19(土) 午前 7:52 pu-ko

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PU−KOさん。そうそうくろねこちゃんの記事、
とっても良かったですよね。
私は彼女ほどちゃんと解釈できなかったのですが
コンパクトなのにとても味わい深い作品に出会えてよかったです。

2011/3/19(土) 午前 10:53 car*ou*he*ak

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70分とは思えない充実感でした。
ヤコブへの手紙が発する存在感はだれにもそういう大切なものってあるしからそういうを想像させるし、レイラが自ら「手紙」として想いを伝えるシーンとラストシーンは最高でした。
TBさせてください!

2011/4/2(土) 午前 11:33 かず

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かずさん。ほんと70分なのにとても充実した作品でした。
レイラの想いが詰まったラストシーンは最高ですね。

2011/4/3(日) 午後 10:48 car*ou*he*ak

やっと観てきました…ギンレイホールで(笑).必ずこの作品はギンレイに来ると信じて待ちました.シンプルだけど複雑な想いを残してくれる作品でした.トラバさせて下さいね.

2011/11/7(月) 午後 11:17 チャコティ副長

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チャコティさん。ほんと映画としては極めてシンプル。
でも伝わってくるものは大きいですよね。

2011/11/7(月) 午後 11:32 car*ou*he*ak

とっても遅くなりましたが観てきました〜
短い作品の中にしっかり凝縮されてたとっても素敵な作品でした。
珠玉の〜って言葉がピッタリですね。
郵便配達員のなぞ〜色々考えちゃいました。
私は結局牧師の名前がヤコブとうのですから牧師は神であるような気がして〜なのでラストは役目を終えてって事なのかな〜って。
それにしても色々考える事もできてて素晴らしい作品ですね。
TBお願いします。

2012/2/9(木) 午前 11:39 ひかり

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ようやく観れましたが、これはいい映画でした〜〜
ホント、珠玉のとはこういう作品なのでしょうね。
私も郵便配達人の深いところの意味がわかりかねましたが、人が「必要とされていることが生きる糧」というのはとても納得でした。
よい作品にめぐり合えてよかったです♪

2012/2/28(火) 午後 10:12 choro

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