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*愛する人*

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14歳の時、カレン(アネット・ベニング)は恋人の子供を身籠るが、母親の反対で娘を手放すことになる。36年後。周囲との深いかかわりを避けてきた彼女は、介護をしながら一緒に暮らす年老いた母に対して、素直に接することができないでいた。職場で出会ったパコ(ジミー・スミッツ)はそんな彼女を理解してくれるが、関係はうまくいかない。だた、名前も顔も知らぬわが娘を密かに想い、届く事のない手紙を書き続ける日々。一方、母親の愛情を知らずに育ったエリザベス(ナオミ・ワッツ)は、弁護士として成功。孤児であることを否定するように、物事に執着せずキャリアアップの人生を歩んでいた
36年間、互いを知らずに生きてきた母娘が、ある出来事をきっかけに巡り会う様子を描いたヒューマンドラマ。
監督さんは「彼女を見ればわかること」のロドリゴ・ガルシア。
第39回ドーヴィル映画祭でグランプリを受賞。
 
あまりにも長く予告を見過ぎてしまったのと、この邦題のせいで危うくスルーするところでしたが、
見て良かった〜〜。すご〜く良かった・・
やはりロドリゴ・ガルシアの作品は大好きです。
 
三組の母と娘が並行して描かれていきます。
メインはカレンとエリザベス。
14歳の時、カレンは出産しますが母親の反対で娘を養子に出してしまい
以降お母さんとふたりきりの生活をしてきています。
その36年後のことが描かれていますが、とても美しいのに、発する言葉は冷たく、人から誤解される
ようなことばかり言ってばかり・・
一方、その娘エリザベスは養母も亡くなり、その後孤独な生活ですが、弁護士として成功し、
キャリアアップに励んでいます。
 
日本と違い、アメリカは養子縁組が盛ん。
それはやはり宗教から来るものでありまた彼らがドライだから・・と思っていました。
『JUNO/ジュノ』でもやたらからりとしてましたものね〜
でも・・やはりそんなことはありません。
みんな深く悩み、迷っていますし、この母娘のように会いたくなってしまうのも当然のことでしょう。
ところがなかなか会えず・・
 
確かにこういう境遇というのはお互いに深く心に傷を持ってしまいます。
でも助けてくれる誰かが現れるかどうかが問題。
お母さんの方にはパコという救世主が現れましたが、娘、エリザベスはむずかしいです。
4回も職場を変えたと言ってましたから、きっと恋愛関係が深くなってくると今までも逃げ出して
きていたのでしょう。
いくらでも男性は言い寄ってくるでしょうが、人と深く関わることを恐れているのだと思います。
 
そういえばこの監督さんの『彼女を見ればわかること』でも主人公はみんな医師や銀行の支店長さんで
ステイタスもあり、高収入な上、本人も知的で美しいのに、パートナーがいませんでした。
人から見れば羨ましく完璧な人ほど、人に心を開いたり、頼ったりすることができにくいのかもしれませんね。
今回のエリザベスもあと一息で・・っていうところの忘れられないシーンがあります。
恋愛関係に陥った会社のボスの家に行くと折しもパーティー。
親族が集まっていて、彼の娘はじめ、叔母さんなどいるのですが、エリザベスも、向こうの人たちも人種差別の意識はまったくなく、とてもやさしい視線を交わし合っていました。
ああ・このとき彼女が彼らの輪の中に入っていってれば・・
人生には岐路がありますが、まさにこのシーン。
”ある確信”がもてなかったから仕方ないとはいえ、思い出すたび悲しくなってしまいます。
 
また他に一組の母と小さな娘、養子を迎えたいと思っている若い夫婦のそれぞれの悩みや
パートナーとの思いの違いなども丁寧に描かれていて、誰にも共感できます。
 
そしてそれらが最後に・・
う〜ん。ほんとこういう展開ってうまいですよね〜
そして人と交わることを知らないエリザベスの心の痛みが後々まで突き刺さるように
心に残りました。
 
 
ところでこの監督さんロドリゴ・ガルシアのお父様は、ガブリエル・ガルシア=マルケス!!
『百年の孤独』で有名ですが、映画化されてる作品も多く、
大好きな『予告された殺人の記録』(これ、題名はコワイですが、とっても深くて素晴らしい)
あと『エレンディラ』や最近では『コレラの時代の愛』などがあります。
 
製作総指揮にバベル(2006)、21グラム(2003)、アモーレス・ペロス(1999)の監督さん
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ  が関わっているのですね。
 

 
**ロドリゴ・ガルシア監督(Rodrigo García, 1959年 - )**
コロンビア出身の映画監督、脚本家。現在はアメリカ在住。
2000年に『彼女を見ればわかること』で映画監督デビュー。
カンヌ国際映画祭ある視点部門でグランプリを受賞し、注目を集める。
また、『シックス・フィート・アンダー』などのテレビシリーズの監督を務めている。

彼女を見ればわかること Things You Can Tell Just by Looking at Her (2001) 監督・脚本
彼女の恋からわかること Ten Tiny Love Stories (2002) 監督・脚本
美しい人 Nine Lives (2005) 監督・脚本
パッセンジャーズ Passengers (2008) 監督
愛する人 Mother and Child (2010) 監督・脚本

監督 ロドリゴ・ガルシア 
製作総指揮 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 
プロデューサー ジュリー・リン
リサ・マリア・ファルコーネ 
脚本 ロドリゴ・ガルシア 
撮影監督 ハビエル・ペレス・グロベット 
プロダクション・デザイン クリストファー・タンドン 
音楽 エド・シェアマー 
作曲 エドワード・シェアマー
ナオミ・ワッツ (Elizabeth)
アネット・ベニング (Karen)
ケリー・ワシントン (Lucy)
ジミー・スミッツ (Paco)
サミュエル・L・ジャクソン (Paul)
デイヴィッド・モース (Tom)
 

閉じる コメント(24)

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これいいよねー。
私は2回観てしまいました。 今年のベスト候補。
ロドリゴ・ガルシア監督は女性をとても細かく描いているように思います。

2011/2/9(水) 午前 2:37 [ rose_chocolat ]

これは本当に好きな作品で、昨年のトップ10入りです。
ナオミ・ワッツが素敵でした〜。
母性をここまで深く描ける監督さんにもびっくり。
他の作品全然観た事が無いので、チェックしたいと思います。
TBさせてくださいね。

2011/2/9(水) 午前 4:54 pu-ko

良かったですよね〜。ずしんとくるものがありました。
実は、これが今年初の劇場映画だったので、星の数も控えめに4.5にしたのですが、満点にしてもいいくらい、感動しました。
カルさんの記事読んで分かったことだけど、今回も私「この監督初」でした。前月から続くこの素晴らしすぎるラインナップには嬉しすぎです。巨匠たちの素晴らしき入門作品を劇場で楽しめる幸せ♪もう今年のベスト10の半分は出せそうな勢いです(笑)TBさせてくださいね。

2011/2/9(水) 午前 8:52 + kuroneko +

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einhorn2233さん。そうでしたか。でもエリザベスはラスト意識が失せる中、彼女にとって最高のものを見ました。
きっととっても幸せだったと思います。

2011/2/9(水) 午前 10:56 car*ou*he*ak

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orchestraofangelsさん。ええ〜〜せっかく書いたのに?
それは残念です。なかなか書き直しってできないものですよね。
私は途中ノートパットにコピペしていますがお薦めです。
私も見終わって呆然としてしまいました。

2011/2/9(水) 午前 10:57 car*ou*he*ak

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rose_chocolatさん。私もこれ今年のベスト入りです。
うわ〜2回も!
でも私ももう一度見たい。
ほんと男性なのにどうしてこんなに女性のことがわかるのでしょう。

2011/2/9(水) 午前 10:58 car*ou*he*ak

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PU-KOさん。これ私も間違いなくベスト入りです。
ほんと女性の気持ちや心理をよくおわかりますよね。
他の作品もとても似ていて、静かですが、感動的でした。

2011/2/9(水) 午前 11:01 car*ou*he*ak

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くろねこさん。これ私もずしんと、でも温かくもあり、
とても好きです。私も今年の最高点かも・・
他の作品もこれと同じく、静かながらぐっときますので
どうぞ見てみてください。
私ももう今年分のベストは出せますね。

2011/2/9(水) 午前 11:03 car*ou*he*ak

カルさんの記事を読んで・・・
あ〜そうか〜それで良かったのかな〜って・・・観終わった瞬間は
え〜〜〜エリザベスは・・・って思っちゃったんですよね。
3人を描き最後繋がったところとか上手かったですね。

2011/2/9(水) 午前 11:28 ひかり

TBお願いたします。

2011/2/9(水) 午前 11:32 ひかり

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ひかりさん。映画というのは色々解釈が違って当然だから
いいのですが私はエリザベスはあの瞬間幸せだったので
悲しいけれど良かったと思います。
最後がつながるところなど見事でしたね〜

2011/2/9(水) 午前 11:37 car*ou*he*ak

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登場人物それぞれの母親、娘への想いが、多角的な視点で描かれていて今までにない母娘ものでしたね。
話の繋がり方が見事で、脚本の巧さを感じました。
女性にとってはいろいろなことを考えさせられる作品ですよね。
遅くなってすみません。TBさせてくださいね♪

2011/2/11(金) 午後 6:18 choro

エリザベスが出産を決めた理由は描かれてませんでしたが
きっと自分の母親を想ってたんでしょうね。
それにしてもナオミ・ワッツ綺麗だったなぁ。

2011/2/19(土) 午後 11:28 [ Jumpin' Jack Boy ]

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Choroさん。そうですね。3組の母と子が描かれていますが
でも混乱することもなくすっきりしているってそれだけでも
すごいこと。
しかも後半色々と考えさせられ、感動的でした。

2011/2/20(日) 午前 10:52 car*ou*he*ak

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Jumpin' Jack Boyさん。そうですね。母のことを想ったのと同時に命の大切さ、次の世代を残すことの大切さを知ったのでしょう。
ほんと彼女きれいでしたよね〜

2011/2/20(日) 午前 10:54 car*ou*he*ak

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あまり期待してなかったんですが、ほんと観てよかったです♪ 素晴らしい映画でした。過酷な試練を与える脚本のうまさ、36年後から始まるユニークさ、そして未来への希望みたいなものも感じられて、好きですね、この映画。お返しTBしますね。

2011/3/3(木) 午前 0:03 シーラカンス

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シーラカンスさん。私も予告見過ぎだったのですが、
これは本当に良かった〜
そうそう。時制はコロコロ変わるのにといって混乱しないようになっていて・・うまいですよね。
私もラストすごく希望を感じました。

2011/3/3(木) 午後 10:39 car*ou*he*ak

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女性がたくさん出てきて、どの人もたくましかった。
女性の強さを再認識させてくれる作品でした。
TBさせてください!

2011/4/6(水) 午後 10:39 かず

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この作品、途中までは絶賛だったのですが、最後の方が、ちょっとありえないくらい盛りだくさん過ぎて、やや退いてしまいました。でも、アネット・ベニングの演技は本当に素晴らしかったです。
TBお願いします。

2011/5/18(水) 午後 1:58 オネム

本当に邦題ではスルーしちゃいますよね(笑).でも観たら良かった….ナオミ・ワッツの表情が段々と代わって、“母”の顔になっていくのが素晴らしかったです.この手の小品ならではの味わい、印象に残り増した.

2011/6/1(水) 午前 8:22 チャコティ副長

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