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1969年。理想に燃えながら新聞社で週刊誌記者として働く沢田雅巳(妻夫木聡)は、激動する“今”と葛藤しながら、日々活動家たちを追いかけていた。それから2年、取材を続ける沢田は、先輩記者・中平武弘(古舘寛治)とともに梅山(松山ケンイチ)と名乗る男からの接触を受ける。「銃を奪取し武器を揃えて、われわれは4月に行動を起こす」沢田は、その男に疑念を抱きながらも、不思議な親近感を覚え、魅かれていく。gooより
 
 
川本三郎の同名ノンフィクションを「天然コケッコー」の山下敦弘監督が映画化。
1960年代後半、激動の時代を背景に、理想に燃える週刊誌記者が左翼思想の学生と出会い、
奇妙な絆で結ばれていく姿を描く。
 
60年代に始まった学生運動のことがメインになっていてひとつの頂点である69年が、この映画の背景です。
私、このころ生きていたのですが、あまりにぼんやりしていたのか、学生運動のこと
まったくよくわからないんです。
単語とか聞いたこともあるのですが、浅間山荘事件のことはうっすらと記憶にあるくらい。
 
なので改めて今Wikipedia 見てたら、うわわ・・すごかったのですね。
こんなに暴力的だったのですか
そしてこの69年というのは
<1969年にこれらの学生運動に対抗する形で、民族派系の全国学協、日本学生同盟、
日本学生会議や、創価学会系の新学生同盟などの、左翼系でない(≒右翼)学生団体もこの頃出現した
あ!だから主人公のひとりである梅山は、どう活動したらいいのか、探りながらもがいていたのですね。
 
そんな彼に共感していってしまうのが、週刊誌記者として働く沢田です。
彼はまだ新卒なので学生側の気持ちの方が大きいのですが、もう社会人ですから反対側の人です。
そんな自分を後ろめたく思ってか、潜入取材しますが、それも上司に”甘い”と言われる始末。
また新聞社の中での週刊誌記者の立場の弱さなども丁寧に描かれていて
前半彼が悩む様子がとてもよくわかります。
 
だから接触してきた梅山に惹かれていってしまったのでしょう。
そしてスクープの鍵を握ったと思ったら・・
 
ああ・確かに梅山たちがしたことは悪いことです。
でも取材の秘匿性や彼の正義感は?
沢田の信念は?
すごくむずかしい立場ですけれど、共感できます!!
 
そしてラストが秀逸!!
これほどのラストを持った作品ってそれほどないのではないかしら・・
 
 
ところでこの作品の伏線となっているのが、『真夜中のカーボーイ』と『ファイブ・イージー・ピーセス』。
そしてアメリカの当時の状況です。
私たまたま最近真夜中〜を見てますし、先週、BS歴史館でアメリカン・ニューシネマについて
見ていたので、この映画の背景のひとつとしてこれらがあることに気付き、とてもよくわかりました。
 
日本では60年の安保条約がひとつの契機になってますがアメリカではヴェトナム戦争への
軍事的介入がきかっけとなって人種差別やドラッグ・・そしてヒッピーの出現につながっていってました。
そんな頃のことを描いたのがアメリカン・ニューシネマで、69年にはそれらの中の代表的な作品
『イージー・ライダー』
『明日に向って撃て!』
の3本が封切られましたので当時のことを知る手がかりになりますね。
 
監督さん、山下 敦弘さんはなんと1976年のお生まれで34歳!!
この時代のことはまったくご存じない世代ですが、もしかしたらだからこそ客観的に
撮れたのかもしれませんね。
日本のアキ・カウリスマキ」「日本のジム・ジャームッシュ」などと称されるだけあって
ちょっとだけマイナーな感じです。
この作品もとてもいい意味で”間”がありますし
70年代の雰囲気ど出すため、画面を暗めにし、グリーンと赤と強調していますので私は大好き。
ただその部分は一般ウケはしないということでもあるかもしれませんが・・
代表作
どんてん生活(1999年)
ばかのハコ船(2002年)
リアリズムの宿(2003年)
くりいむレモン(2004年)
リンダ リンダ リンダ(2005年)
松ヶ根乱射事件(2006年)※以上、脚本も兼務
ユメ十夜(2007年)※「第八夜」のみ監督
天然コケッコー(2007年)※監督のみ
 
監督 山下敦弘 
脚本 向井康介 
原作 川本三郎 
撮影 近藤龍人 
美術 安宅紀史 
照明 藤井勇 
音楽 ミト
きだしゅんすけ
妻夫木聡 (沢田雅巳)
松山ケンイチ (梅山)
忽那汐里 (倉田眞子)
石橋杏奈 (安藤重子)
韓英恵 (浅井七重)
中村蒼 (柴山洋)
長塚圭史 (唐谷義朗)

 

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閉じる コメント(22)

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タイトルはボブ・ディランの同曲ですよ。

2011/6/2(木) 午後 1:26 mossan 返信する

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人間ドックの帰りに夫と観てきました。
学生運動は一時代前のことで、私も夫もリアルではなかったのですが、
昭和を懐かしく感じました。
初めと終わりの設定があったことで作品が締まりましたね。

2011/6/2(木) 午後 1:47 紫桜 返信する

真心ブラザーズ大好き♡
ディラン好きで、主題歌から入ってった作品でしたが、
よかったです。好きです。
はい、ホント、ラスト秀逸!!
同感です。
なぜか?シネコンにかかってましたが(笑)
いい意味で、ミニシアター系ですよね♪
ずぅっと、
監督の作品はミニシアターで観てきたし(≧▽≦)

2011/6/2(木) 午後 1:59 samo 返信する

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borninさん。私も映画評論家の川本さんの自伝的な作品と
聞いてびっくりしました。
ああ・あのぴっちりパンツは当時流行のものだったのですね。
もう生まれていたのですが、記憶がなくて・・
こんなすごいラストってなかなかないですよね!

2011/6/2(木) 午後 2:45 car*ou*he*ak 返信する

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ちぃずさん。私もこの監督さんのその2作は大好きなんです。
これはもうちょっと暗めですが、すごくいい感じ。
主演のおふたりもさすがです。

2011/6/2(木) 午後 2:46 car*ou*he*ak 返信する

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紫桜さん。あ・私も人間ドック行かないと・・(笑)
私も世代的にちょっと違うのですが、それでも
昭和の人なのであの雰囲気はわかりますし懐かしいですね。

2011/6/2(木) 午後 2:48 car*ou*he*ak 返信する

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もっさんさん。そうですね。あの曲の題名ですね。

2011/6/2(木) 午後 2:48 car*ou*he*ak 返信する

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samoさん。え?シネコンでかかっていたのですか
それはすごい。こちらではミニシアターですがたくさんの人に
見てもらいたい作品ですね。
でもこの監督さんはメジャーになりすぎないでほしいと言う気持ち
よくわかります!

2011/6/2(木) 午後 2:50 car*ou*he*ak 返信する

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私が子供のころのことなんですが、大学生ってのは、思想とか革命とか言ってた怖い存在だったのですが、自分が大学生になったら、政治的思想とか一切ないお気楽世代でした。ですが、当時の記録を読むとやたらアグレッシブで理屈っぽくて暴力的で。あの時代に学生でなくてよかったなあってしみじみ。ミーハーなのでそういう空気に流されて、わけもわからず人を糾弾したりしていそうです。この映画は、そういう時代にかぶれた若者をどう描いているのか興味あります。

2011/6/2(木) 午後 8:56 [ einhorn2233 ] 返信する

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einhorn2233さん。ああ・それわかります。
私もそのお気楽世代で何も考えていませんでしたし
その後のバブルを楽しんじゃうことになります。
この年代の人たちをそう変わらないと思うのですが
生まれた時代のよって大きく違ってしまいますね。

2011/6/2(木) 午後 10:09 car*ou*he*ak 返信する

マイバックページ♪♪

ボブ・ディランの曲
ですよねぇ〜♪♪

最近、ラジオで
真心ブラザーズのバージョン
よくかかってたけど、
この映画のかなぁ〜?!

(´・ω・`)

2011/6/2(木) 午後 10:48 ma-ko 返信する

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ma-koさん。あ・そうそう。
真心ブラザーズプラス奥田民生さんの演奏で
この映画になくてはならないものです。

2011/6/4(土) 午前 9:36 car*ou*he*ak 返信する

学生運動なんてあったこととたまにみる映像でしか知りませんでしたがこういう映画でどういうものだったかを知りえることはとても貴重なことだと思えました。トラバさせてくださいね。

2011/6/8(水) 午後 9:25 いっちー 返信する

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おおーー学生運動をまったく知らない世代なのですね。
なるほど。そういう意味でもこの映画は貴重ですね。

2011/6/9(木) 午前 9:59 car*ou*he*ak 返信する

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山下敦弘監督の「リアリズムの宿」の笑いの間にはまりました。この映画でも、間のとり方はうまいですね。ラストシーンは周りの会話にワンシーンワンカットも素晴らしいです。TBさせてくださいね。

2011/6/10(金) 午前 0:15 shi_rakansu 返信する

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シーラカンスさん。そうですね。山下監督の独特の映像と間の取り方は人によって好き嫌いかあるかもしれませんが
私も好きです。

2011/6/10(金) 午前 9:23 car*ou*he*ak 返信する

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学生たちが運動という形で主張していた時代、梅山のような思想を持った学生も、
いろんなところにいたかもしれませんね。彼が沢田のジャーナリスト魂を刺激し、
最終的には沢田の涙になるわけですが、演じた妻夫木聡が好演でしたね♪。

2011/6/17(金) 午後 11:37 ffa**77 返信する

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ふぁろうさん。そうですね。後期のころは特に梅山のような人が
たくさんいたのかもしれません。
ラストのあのシーンはほんと素晴らしい〜〜

2011/6/17(金) 午後 11:58 car*ou*he*ak 返信する

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友人が川本三郎のファンなので以前,図書館でこの事件の新聞なや著作を何冊か読みました。川本さんの映画評論は好きです。
映画は疲れているときに観たので上司に諭されてもわからない甘い主人公にちょっと。
これが映画になるとはその頃は思いもしませんでした。
川本さんは奥様をなくされがっくりされて、友人も歯がゆいと。
松山君はどうしようもない人物の役なのですが、魅力的に観えてしまいました(苦笑)隣の部屋で睦言聞きながらヘルメット塗っている二人、なぜそんな犯罪を止められないのか、ここが日本的でしょうか、連合赤軍にしても、お役所不祥事も、上には反対できない体質、しくみ?で悲劇が生まれるような気がします。

2011/6/27(月) 午前 6:11 hitomi 返信する

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hitomiさん。すごい川本さんの本、色々読まれているのですね。
そうですね。全体にふたりとも甘いですよね。
でもその甘さが時代を表しているのかもしれませんね。
そうなのですか。奥さん亡くされてがっかいしてるのですね。
ヘルメット塗ってた人たち。
きっとどうしていいのかわからなかったのでしょう。
ほんと。今の日本につながる感じもしますね。

2011/6/27(月) 午前 8:17 car*ou*he*ak 返信する

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